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介護職員の無罪確定 嬉野、胃ろう管引き抜き 佐賀地検

嬉野の養護老人ホームで2014年末、入所者の胃ろう用カテーテル(管)を引き抜いて粘膜を傷つけたとして、傷害罪に問われた介護職員を無罪とした一審佐賀地裁判決に対し、佐賀地検は25日、控訴しないことを決めた。26日午前0時で無罪が確定する。

 15年5月に鹿島署に逮捕され、保釈まで約10カ月、身柄を拘束された。裁判は長期化し、判決までに2年半かかった。今日までとても長くつらかったけれど、私がやっていないということが裁判で明らかになり、本当によかった」というコメントを出した。

 弁護側は公判で、自然に抜けた可能性などを主張した。25日の会見では、ホーム側が設置した防犯カメラの映像と、動作でカテーテルが抜けるとした担当医の見解が捜査機関の主張の軸になったと振り返り、担当医以外の医師に意見を求めることや十分な画像解析を怠ったと指摘した。その上で「思い込みからえん罪は生まれる。もっと多面的に検証できたのに、慎重な捜査に欠け、視野を狭めてしまった」と述べた。

戴帽式:歯科衛生士の卵、志を新たに 実習へ39人 佐世保 /長崎

歯科衛生士を養成する佐世保市藤原町の九州文化学園歯科衛生士学院で19日、戴帽式があった。厳粛な雰囲気の中、22日から始まる120日間の臨床実習を前に2年生39人が決意を新たにした。

 1年生や保護者ら約80人が見守る中、ナースキャップをかぶせてもらった2年生は、ナイチンゲールがキャンドルを手に病室を回ったことに倣い、ろうそくを持って会場を一周。全員で「歯科疾患の予防および口腔(こうくう)衛生の向上のために、歯科医師をたすけてその任務を忠実に守ります」と誓いを暗唱した。

 2年生を代表して上川畑仁美さん(20)が「それぞれが目指す歯科衛生士になれるよう、謙虚な気持ちと探求心を持ち、一つでも多くのことを吸収したい」とあいさつ。今道浩三学院長が「医療従事者の基本理念とも言える博愛、奉仕、献身の精神を学んでほしい」と式辞を述べた。

在宅療養者の口腔ケアにおける歯科衛生士の役割

歯科衛生士は、患者さんと歯科医師をつなぐ大切な役割があるだけではなく、患者さんの家族との相談に乗ったり、治療内容の説明の補佐をするなど様々です。最近では、飲み込みが悪いときなどの摂食リハビリテーションを含めた口腔ケアが重要視されております。

侵襲性歯周炎の原因遺伝子を同定。新規治療法や診断法の開発へ。

歯周病の中でも急速型で、糖尿病などの全身性疾患の既往がなく早期に発症し生活の質を著しく低下させる侵襲性歯周炎。家系内での発症があるという特徴から遺伝子要因の関与が示唆されており、これまで候補遺伝子アプローチによる遺伝子学的研究が行われてきたが、原因遺伝子の同定には至っていなかった。そんな中、東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科 疾患多様性遺伝学分野の田中敏博教授、歯周学分野の和泉雄一教授らの研究グループは、日本人の侵襲性歯周炎のエクソームシークエンシングにより、NOD2遺伝子の変異を同定した。NOD2は自然免疫に重要な細胞質内受容体で、グラム陽性菌と陰性菌の構成要素であるMDPを認識して炎症シグナルを惹起することが知られている。また、クローン病などの炎症性腸疾患の原因遺伝子としても報告されており、細菌感染症全般の原因解明にもつながると考えられている。今後、NOD2変異が侵襲性歯周炎の病態に与える影響をさらに明らかにしていくことで新規治療法や診断法の開発にも期待がかかる。

全国初、歯の細胞バンク外来が開設。歯髄細胞を使った再生医療に弾み。

 歯髄細胞を用いた再生医療に注目が集まる中、日本歯科大学付属病院、日本歯科大学新潟病院に全国初の「歯の細胞バンク外来」が開設された。日本歯科大学は2015年に「歯の細胞バンク」を立ち上げており、外来の開設で同事業をさらに推進していくという。「歯の細胞バンク」は乳歯や第三大臼歯、矯正治療に伴う抜去歯などから取り出した歯髄細胞を専用の細胞培養加工施設で培養。液体窒素で凍結して半永久的に保管し、将来、歯髄細胞を用いた再生医療が必要になった際に、保管していた歯髄細胞を提供するというもの。初年度費用として5万円、2年目以降は保管料として年間2万円がかかる。「歯の細胞バンク外来」では、「歯の細胞バンク」の説明や希望者への同意書などの手続きから抜歯、細胞培養加工施設に送り届けるまでを行う。難抜歯症例や全身疾患などの有病者への対応、大学病院の安心感などもあり問い合わせ増えているという。日本歯科大学以外でも、同バンク講習を受講して認定された全国の歯科医師が窓口となり登録が可能。認定医は1000名を超える勢いで、歯髄細胞再生医療の認知も広まってきている。

舌小帯短縮症

舌の裏側の真ん中辺りで口の底と繋がっているヒダのことを舌小帯といいます。
舌小帯短縮症とは、この舌小帯が生まれつき短い状態や
ヒダが舌先に近い場所に付いている状態をいいます。

<軽度>
舌先を上の前歯の裏側の歯ぐきにつけることが出来、
口角(口の両側)を舐めることが出来ます。
ラ行やサ行、タ行を言う時、少し舌がもつれる感じがあるかもしれません。

<中等度>
舌を出したときに先端がハート型にくびれます。
舌先が上あごにつきにくい、口角(口の両端)が
舐められないといったことがあります。

<重度>
舌が下唇ギリギリ程度までしか出すことが出来ない、
舌を上にあげることが出来ないといった状態になります。

乳児の場合は哺乳することが難しい場合、治療し改善することが望ましくなります。
舌を出したときにハート型になっていない場合はほとんど手術の必要性はありません。
また、滑舌は手術ではなくトレーニングで軽減されることもあります。

滑舌が気になる場合や舌の形が気になる場合は歯科医師や言語聴覚士に
相談してみてはいかがでしょうか?

▼おくちでたべる.com
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咀嚼の話・・・全身の体力向上と全力投球

咀嚼の8つの効能「ひみこの歯がいーぜ」、
前号までに全8項目のうち7つのお話をしました。
「ひ」肥満予防、「み」味覚の発達、「こ」言葉の発音が良くなる、
「の」脳の活性化、「は」」歯の病気予防、「が」がんの予防
「い」胃腸の働きを助ける、
今回は8つめ、咀嚼と全身の関係「ぜ」です。

当たり前ですが「健康」のためにはからだに栄養が必要となります。
噛むことが難しくなるとお食事の内容が偏り、
栄養不足になることが考えられます。
また、噛み合わせとバランス感覚は関係が深いことが分かっています。
きちんと噛み合わせをすることで頭の位置が定まり、
腰の位置が安定するためです。
奥歯でしっかり噛むことは瞬発力やパワーにも繋がるため、
運動能力に噛み合わせは非常に大切になります。

咀嚼の際分泌される唾液が、神経を集中させる
ホルモンNGF(神経成長因子)に影響し多く分泌させます。
このホルモンNGFの分泌により集中力が高まり、
最大筋力を発揮すると言われるため、握力や跳躍などに影響を与えます。
また、咀嚼運動はヒラメ筋(ふくらはぎ)などの筋伸張反射を促し、
姿勢を安定させる作用もあります。

幼小児期からの食物の軟食化と水分による流し込みなどの食習慣により
咀嚼機能の獲得が難しくなり、
その後の生活習慣や運動機能へも関与すると考えられます。
咀嚼機能は高齢期のADL(日常生活活動能力)やQOL(生活の質)にも関与します。
お食事は一日3回前後、毎日何十年間も続きます。
そのすべてに咀嚼はつきものです。
「咀嚼=しっかりと噛む、硬いものを噛む」といった事が
全身の健康やバランス感覚、運動機能に繋がり、
高齢になっても「自分らしく暮らす」ということに繋がっていきます。

今年は少し「咀嚼」を意識してお食事を楽しんでみませんか?

▼噛むことの効用 「ひみこの歯がいーぜ」
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虫歯からモンゴルの子守れ 遊牧民、食生活が近代化 関西の医師ら、診療27年 「スクランブル」

関西を中心とした有志の歯科医師らがモンゴルの遊牧民らに虫歯予防の指導を続けている。約27年にわたる草の根活動。年に2回の訪問で現地診療を行い、設立に協力した首都ウランバートルの医療施設も完成した。かつて日本でも見られた食生活の近代化に伴う虫歯の増加を防ぐため、息長く取り組んでいる。

 昨年秋、ウランバートルから車で10時間ほどの小さな村。活動を中心となって進める兵庫県明石市の歯科医黒田耕平(くろだ・こうへい)さん(66)が診療指導で目にした2歳の男児は20本の乳歯全てが虫歯だった。

 歯茎は歯ブラシが触れただけで出血し、口内はすぐ真っ赤に。こうした光景は「決して珍しくない」という。暴れる子の口を開けるのは難しいが、口元に添える左手の指の置き方などに気を使い、手際よく診察。黒田さんの手元を現地の歯科医らが脇で食い入るように見つめていた。

 1991年、初めてのモンゴルで受けた衝撃が黒田さんには今も記憶に残る。肉と乳製品中心の食生活を送る遊牧民にはないと思っていた虫歯が若者を中心に広がっていたからだ。

 民主化に伴う輸入菓子の増加、遊牧生活から都市定住へのライフスタイル転換に伴う食生活の急変...。重なって見えたのは、高度経済成長期の日本だ。「日本では虫歯が減るまで約40年かかったが、人口が少ないモンゴルなら、20年でできないか」

 大阪府交野市から救急車を譲り受け、遊牧民が住むテント式住居「ゲル」への訪問診療を開始。使われなくなった歯ブラシの植毛機を日本から送り、現地生産も。94年には幼稚園の一室に歯科診療所を開設した。

 それから約23年。昨年9月、診療所の収益や寄付を基にウランバートルで完成したのが「エネレル健康センター」。エネレルはモンゴル語で慈愛を意味し、歯科だけでなく、内科も入る。所長には岡山大歯学部で研修を受けた歯科医のイチンホルローさんが就いた。

 黒田さんは「活動に参加してくれた延べ400人以上の日本人ボランティアや、現地医師の協力のおかげ」と振り返る。

 今後は専門の小児障害者歯科の普及にも力を入れるつもりだ。「現地では歯科医らがどう対応していいか分からず、障害のある患者を帰宅させる現状もある。障害者を診られる歯科医を増やしたい」と意気込む。

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