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生協PBの歯磨き粉回収 規定値超える成分含有

 生活協同組合連合会グリーンコープ連合(福岡市)は9日、プライベートブランドの歯磨き粉に、医薬品医療機器法(旧薬事法)の規定を超える硫酸塩が含まれていたとして、自主回収すると発表した。西日本の14府県で同日までに7万個を出荷したが、購入者の大半は組合員。健康被害が生じる恐れはないという。

 同連合によると、回収するのは医薬部外品の「GC薬用はみがきアパスマイル」で、120グラム入りと40グラム入りがある。埼玉県内の製造元が2016年秋ごろ、原料を変えたのが要因とみられる。

 今年3月、外部からの指摘で分かった。問い合わせは同連合の商品本部、電話092(481)4910。

ちょっと気になる!≪口腔アレルギー症候群≫

特有の果物や野菜等が原因となって、口腔内などでアレルギー反応を
起こすことを口腔アレルギー症候群といいます。
花粉症の人に多く見られ、スギ花粉症の方より、シラカバなどの花粉症の方に
口腔アレルギー症候群が多くみられます。

症状は、直接果物等がふれた口唇や口腔内、喉などに
かゆみや痛み、腫れがみられたりします。

歯科医院を受診した際、歯科医師や歯科衛生士が使っている
天然ゴム製の手袋に、アレルギー反応を起こすこともあります
(ラテックスアレルギー)。

症状が現れてもしばらくすると収まることがほとんどですが、
重篤な場合はアナフィラキシーショックを引き起こすこともあります。

思い当たる症状がある方は、アレルギー源を調べてみましょう。
原因となる食品を避けたり、歯科医院などの医療機関を受診する際には
アレルギーがあることを伝え、ラテックスアレルギーであれば、
ラテックス素材以外の手袋を使ってもらうようにしましょう。

▼参考:北海道薬剤師会公式サイト掲載『口腔アレルギー(OAS)』
https://k.d.combzmail.jp/t/sw0d/h0bmzir0utmbaq44g0QcI

歯に貼るだけで食べた物が分かる超小型デバイス開発

歯に貼り付けるだけで食べた物や飲んだ物を識別するセンサーチップを搭載した超小型のウェアラブルデバイスが開発された。このデバイスを歯の表面に装着すると、摂取した食物や飲料に含まれるグルコースや塩分、アルコールの情報が無線で携帯型デバイスなどに送信されるという。詳細は「Advanced Materials」3月23日オンライン版に掲載された。

 このデバイスを開発したのは米タフツ大学工学部教授のFiorenzo Omenetto氏ら。同氏らによると、これまでにも摂取した食べ物や飲み物の情報が分かるウェアラブルデバイスは開発されていたが、マウスガードや配線が必要で、劣化しやすく頻繁に交換が必要であるなど、さまざまな欠点があった。

 Omenetto氏らが今回、開発したのはわずか2mm四方の超小型デバイスだ。このデバイスは凹凸のある歯の表面にもぴったりと貼り付けることができるしなやかな素材でできているという。デバイスの中心部には栄養素やさまざまな化学物質を吸収する「生体反応層」があり、これを二種類の四角形のリング状になった金の層がはさんだ三層構造。これらの層は小さなアンテナのように電波を送受信する。

 Omenetto氏らによると、将来的にはより幅広い種類の栄養素や化学物質をターゲットにできるよう改造することも可能だという。また、同氏は「このデバイスは既に広く普及しているradio frequency identifier(RFID、ICタグなどを使用した無線通信による情報通信技術)を応用したものだ。歯だけでなく、皮膚など他の身体の部位に装着し、その部位における情報を読み取り、携帯型デバイスなどに情報を送信することも不可能ではない」と説明。「この新しいデバイスは、さまざまな用途で活用できるはずだ」と期待を示している。

噛み合わせの話

噛み合わせを気にしたことはありますか?
審美の面から歯並びを気にする方はたくさんいらっしゃいますが、
「右側が噛みにくいから、しばらく左側で噛んでいる」などと
少し噛みにくさを感じるいくらいでは、歯科医院に行かない方も
かなりいらっしゃるのではないかと思います。

噛み合わせが狂う原因の一例は
・むし歯や歯周病などで、片側が痛くて噛めなくて、
 痛くない側ばかりで噛んでいる
・新しく入れた銀歯などが、対合する歯に当たる
・歯ぎしり
・入れ歯が合っていない などです。

噛み合わせの違和感を放っておくと、いろいろと悪影響があります。
噛み合わせが合っていないというのは、上あごと下あごが
きちんと合っていないということです。
下あごと上あご(頭蓋骨)は筋肉で繋がっているため、
噛み合わせが合っていないと、筋肉が重い頭部を支えようとして過度に緊張します。
長い期間、筋肉の緊張が続くとバランスが崩れて骨格の歪みの原因になり、
内臓疾患や肩こり、腰痛、不定愁訴を引き起こすこともあります。

見た目にも影響あり、噛み合わせが悪い、片側ばかりで噛むといった状態は、
顔の歪み、たるみに繋がり老け顔の原因にもなるのです。

自覚症状がある方はもちろん、肩こりや頭痛などの不定愁訴が続いている方も
一度、歯科医院で噛み合わせが正常か確認してもらうといいかもしれませんね。

▼参考:日本機械学会論文集『力学場を介した歯と体全体のつながり』
https://k.d.combzmail.jp/t/sw0d/h0bmyir0utmbaq44g05Rd

子どもの誤飲たばこが最多 厚労省注意呼び掛け

厚生労働省が、各地の小児科が診療した子どもの誤飲事故を分析した結果、たばこが原因だったケースが20・2%を占め、3年連続で最多だったことが7日までに分かった。同省は「たばこの取り扱いや保管に注意し、空き缶やペットボトルを灰皿代わりに使わないでほしい」と呼び掛けている。

 全国10カ所のモニター病院から寄せられた、家庭用品による健康被害に関する情報を分析。2016年度は、子どもの誤飲事故が728件報告され、うちたばこによるものが147件だった。たばこ以外では、医薬品・医薬部外品108件(14・8%)や、プラスチック製品72件(9・9%)が多かった。

 年齢別では、6~11カ月の213例(29・3%)が最も多く、12~17カ月の130例(17・9%)、3~5歳の117例(16・1%)が続いた。

 机の上に置いていたたばこを9カ月の男児が口にして吐いたり、吸い殻が入ったジュースを飲んだ6歳8カ月の女児が点滴治療を受けたりしたケースが報告された。

オンライン診療、初診・新処方の場合は「対面」 厚労省が指針案

スマートフォンなど情報通信技術を使って、離れた場所にいる患者を診る「オンライン診療」について、厚生労働省は9日、初の指針案を示した。

 初診時や新たに薬を処方する際は原則、対面診療を行い、患者との関係ができてからオンライン診療を行うなど、医師が守るべき事項を列挙した。オンライン診療を対面診療の補完と位置づけ、適切な普及につなげるのが狙いだ。

 指針案では、その他、実施前に患者に利点と不利益を説明し、オンライン診療で行う治療内容について合意を得ることと注意を促した。なりすましを防ぐため、医師は運転免許証などで患者が本人かどうか確認するとしている。

 医療機関は4月から生活習慣病の診療や在宅医療などの分野でオンライン診療に診療報酬を請求できるが、指針の順守が求められる。

(YOMIURI ONLINE yomiDr. 3月9日より)

地域ぐるみで協力も

厚生労働省の調査によると、全国の病院のうち、掲げる診療科目の中に歯科系がある施設は約2割にとどまる。院内に歯科がない病院では、地域の開業歯科医との連携が入院患者の口腔ケアに大切になってくる。この取り組みで成果を上げているのが、山梨県甲州市の塩山市民病院だ。

 連携は約10年前から始まった。地域の歯科医は、かかりつけで診ていた患者が病気になって入院すると、歯科治療が中断されるという悩みがあった。退院に向けた食生活の支援にも、入院中からの口腔リハビリが欠かせない。「空白期間をどうすればなくせるか」と模索していたところ、市民病院の多和田眞人副院長(現院長)が理解を示してくれた。

 ただ、病院の医師は、地域のどの歯科医に協力を頼めばいいか分からない。そこで歯科医師会の世話役で、口腔ケアに詳しい中村弘之さんが中心となって開業歯科医を紹介することになった。病院の看護師が必要と判断すれば、院内の口腔ケアチームを通じて歯科医師会にマッチングを依頼する。現在は地域の7割の歯科医が連携に加わっている。

 市民病院のエレベーターには、歯科医や歯科衛生士が院内に出入りすることを知らせる紙を貼った。半年前からは歯科医や歯科衛生士が訪問する患者のベッド脇にノートを備え、歯科医らと看護師の情報共有がより緊密になったという。

 角田千春・総看護師長は「歯科を受診していない人の相談も気楽にできるようになった。また、以前は入院患者の容体が悪いと歯科衛生士にはケアに入るのを遠慮してもらっていたが、今は終末期でも口をきれいにしようという考えに病院が変わってきた」と、連携の効果を訴える。【有田浩子】

 ◇入院日数短縮で医療費抑制 報酬改定で後押し 厚労省

 がんなどの手術前後に行う口腔ケアには、12年度の改定から診療報酬が付くようになった。千葉大病院などの先進的な取り組みから、誤嚥(ごえん)性肺炎などの合併症を防ぐ効果があることが分かってきたからだ。それ以前は口腔手術の入院患者に限って点数が付いたが、12年度以降はケア計画の策定、入院中と前後のケアなどが、それぞれ評価されている。

 導入後の厚労省調査(13年度)では、院内歯科のあるなしに関わらず約7割の医療機関が、口腔ケアが手術後の感染症予防に「役立った」と回答している。入院日数の短縮に役立ったとする評価も2~3割あった。実際、千葉大病院の04~13年の実績では、歯科口腔外科、心臓血管外科、消化器外科などで、口腔ケアをした患者の入院日数が短くなり、短縮効果は1割以上だとの結果が出た。入院日数が減れば、医療費抑制にもつながる。

 手術前後の口腔ケアは、その後も2年に1回の診療報酬改定のたびに対象者や報酬が拡充されてきた。ケア計画の策定回数は右肩上がりで、導入時の3579件から16年度には1万7495件に増加。16年度の9割以上は院内歯科での取り組みで、歯科診療所は4%あまりにとどまるが、前年度の1・8倍に増えている。

口のケアと健康:/上 がん治療、院内歯科と連携

口とがん治療。ピンとこないかもしれないが、近年の調査研究で、口腔(こうくう)ケアとがんを含めた全身の健康には密接な関係があることが分かってきている。だが病気になると、歯や口のことは二の次になりがちだ。医療や介護の現場での取り組みを、2回に分けて報告する。

 ◇術後の合併症予防などに効果

 「ランマークって書いてありますけど、歯科は通してますか?」。大阪国際がんセンター(大阪市)で週1回、主に口やのどのがんを扱う頭頸(とうけい)部外科の治療方針を話し合うカンファレンスで、歯科の石橋美樹副部長が担当医に尋ねた。

 「ランマーク」は、骨に転移したがんの進行を防ぐための薬剤だ。これを投与した後に抜歯をすると、あごの骨が腐る危険がある。投与前に歯の状態をチェックし、必要なら先に抜歯しておくのが望ましい。

 口腔外科専門医資格を持つ石橋副部長と歯科衛生士2人という陣容の歯科が院内に置かれたのは、昨年4月。頭頸部外科の藤井隆主任部長は「設置効果は絶大。放射線治療や手術などの際には口の状態をしっかり管理することが大切だが、急な対応も可能になった」と話す。何よりがん治療チームの一員として、患者の情報を共有できるのが最大のメリットという。

 歯科の関わりは、頭頸部のがんだけではない。全身麻酔手術では気管内にチューブを挿入するが、口の中の汚れが肺に押し込まれると肺炎の原因になる。抗がん剤治療をすると、口の中が荒れて食事が取りにくくなるほか、抵抗力が落ちて虫歯や親知らずなどから菌が入り込み、命に関わることもある。

 院内歯科が置かれる前は、手術前に歯科治療の必要性の高い患者だけ近隣の歯科医院に行ってもらっていたが、予約や治療に時間がかかると、がん治療の開始が遅れる要因にもなっていた。「一番不利益を被るのは患者さん。口が原因でがん治療が止まることはあってはならない」と石橋副部長は話す。

 センターの看護師は独自に口腔ケアを学んで対応してきたが、2013年にオーラルケアチームが置かれ、看護師、薬剤師と非常勤の歯科衛生士が週1回、肺炎のリスクの高い患者や放射線治療を受けた患者らの病棟巡回を始めた。歯科設置後は、巡回の情報を担当医や石橋副部長も共有し、医科と歯科の連携に万全を期す。

 地域の歯科医との連携にも力を入れる。石橋副部長によると、医科と歯科では、それぞれでは当たり前の略語が通じなかったり、文書だけでは依頼の意図がうまく伝わらなかったりすることがあるという。「在宅に移行した患者を診る地域の歯科医と、病院の医師の橋渡しが必要。つなぐのが病院歯科の役割だ」と話す。

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