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もしかして糖尿病?…歯科で所見、医科に紹介

知事は8日の定例記者会見で、糖尿病の早期発見や早期治療につなげるため、医科と歯科の連携を進めると発表した。

 県健康増進課によると、協力医療機関として県に登録した歯科を患者が受診し、「歯周病の治りが遅い」など糖尿病の症状がみられた場合、糖尿病かどうかを判断するため、歯科が医科に患者を紹介するという仕組み。糖尿病を早期発見することで重症化を予防し、人工透析などの医療費の軽減を図る。また、普段医科の診察を受ける機会がなく、糖尿病に気づいていない患者の早期発見にもつなげる。

 知事は「早期発見と早期治療で医療費を軽減するというよい循環を期待したい」と述べた。

 10月末までに、医科45、歯科105の医療機関が登録した。県は今後も協力医療機関を募集していく。協力医療機関のリストは県健康増進課のホームページ(http://www.pref.yamanashi.jp/kenko-zsn/seizinhoken/sikahoken.html)に掲載されている。

高齢者肺炎球菌ワクチンで学会再見解

日本呼吸器学会はこのほど、「65歳以上の成人に対する肺炎球菌ワクチン接種に関する考え方(第2版)」を公式ホームページで公開した。これは、日本呼吸器学会と日本感染症学会が合同委員会を組織し、作成。両学会は第2版でも、米国予防接種諮問委員会(ACIP)の、13価肺炎球菌結合型ワクチン(PCV13)-23価肺炎球菌莢膜ポリサッカライドワクチン(PPSV23)連続接種の推奨を「全面的には受け入れるべきではない」としている。今後は、ACIPが2018年に予定している、成人におけるPCV13推奨の見直し内容などを踏まえ、PCV13-PPSV23連続接種の推奨の是非について再評価を行うとしている。

 PPSV23は、2014年10月1日より65歳以上の成人を対象の定期接種が開始され、PCV13は2014年6月に、65歳以上の成人に適応拡大された。このため、2種類の肺炎球菌ワクチンをどのように使い分けるか、併用する場合には適切な投与間隔はどのように考えるべきかの判断が必要とされていた。日本呼吸器学会と日本感染症学会は「65歳以上の成人に対する肺炎球菌ワクチン接種の考え方(第1版)」を2015年1月に発出。2年9カ月が経過したことから見直しを行い、このたび第2版を発出した。

 第1版で両学会は、65歳以上の成人に対するPCV13の免疫原性、安全性に関する国内・国外のデータは認められるが、臨床効果の成績はオランダにおける一報のみだったことなどから、65歳以上の成人におけるPCV13を含む肺炎球菌ワクチンのエビデンスに基づく指針を提示することは困難と判断。また、ACIPが発表した成人の肺炎球菌ワクチンの65歳以上の成人に対する推奨については、日本と米国での背景の違いなどから、PCV13接種を含む推奨内容を全面的には取り入れるべきではないと判断していた。

 今回の第2版でも両学会は、ACIPのPCV13-PPSV23連続接種の推奨を全面的には受け入れるべきではないとしている。その理由として、第1版の公開以降、65歳以上の成人に対するPCV13の臨床効果に関する追加情報がないことや日本の成人におけるPCV13とPPSV23による血清型カバー率がいずれも不変またはやや減少傾向であることなどを挙げている。

 今後は、ACIPが2018年に予定している、成人におけるPCV13推奨の見直し内容と日本の日本医療研究開発機構(AMED)の分析結果を踏まえ、PCV13-PPSV23連続接種の推奨の是非について、再評価を行うとしている。

歯に「ありがとう」 長崎で供養 園児ら参列

日本歯科医師会が定める「いい歯の日」(11月8日)に合わせ、治療で抜いた歯や子どもたちの乳歯を供養する「万歯供養」が、長崎市鍛冶屋町の大光寺で行われた。

 同市歯科医師会が毎年開催しており、歯科医師や近くの保育園の園児ら約40人が参列。同市内の歯科医院から集められた歯を詰めた瓶が祭壇に置かれ、読経が終わると、園児たちが「乳歯さんありがとう。永久歯さんよろしく」と声をそろえた。

特養で配膳ミス、入居女性パン詰まり意識不明

南アルプス市在家塚の社会福祉法人が運営する特別養護老人ホームで10月、施設職員が入居者の女性(77)に配膳する食事を間違え、女性がパンを喉に詰まらせ、その後、意識不明となっていることが5日、分かった。この女性を巡っては3月にも同様の配膳ミスがあった。担当者は「いずれも施設側の過失。2度も同じ事故を起こし、大変申し訳ない」としている。

 施設によると、事故があったのは3月15日と10月18日の朝。女性はのみ下す機能に障害があり、軟らかい食事を提供しなければならなかったが、誤って普通のパンを出した。3月の時は職員が食べ物をかき出すなどしたが、10月の際は女性が一時心肺停止状態となり市内の病院に搬送、現在も意識不明の状態という。

 3月の事故後、職員が入居者の食事リストを共有するなど再発防止策を講じていたという。10月の事故を受け、施設は市に報告するとともに事故調査委員会を設置し、原因の調査や再発防止策を検討している。

 施設長は取材に対し「最初の事故があった時に再発防止策がしっかりとできていなかったことが、2度目の事故につながった。入居者や家族に大変申し訳なく思っている。事故原因をはっきりさせ、再発防止を徹底したい」と話している。

県歯科医師会館に休日診療所が移転

日曜・祝日、お盆、年末年始に歯科の急患に対応する福井市休日急患歯科診療所は3日から、県歯科医師会館(福井市大願寺3の4の1)に移転して診療を行う。

 同診療所は、虫歯の強い痛みや歯の脱臼、腫れなどに対処、年間約千人の県民らが利用している。これまでは約50メートル離れた同医師会館別館内にあったが、医師会館の新築に合わせて移転した。県歯科医師会は「器具や機器を一新し、より整った環境で急患に対応できる」としている。

洗口液に異物混入 大分市の小学校 健康被害はなし

大分市教委は1日、市内の小学校で虫歯予防のフッ化物洗口液に異物が混入していたと発表した。児童が口に入れる前に見つけたため、健康被害はない。

 市教委によると、同日午前8時20分ごろ、クラス担任が専用容器に入った洗口液を紙コップにつぎ分けた際、直径約0・5ミリの黒い異物が浮いているのに気付いた。県薬剤師会に異物の調査を依頼している。

 容器は毎回の使用後、学校で水洗いして保管。学校薬剤師が新しい液が入った容器を届ける際、回収して洗浄している。市教委はポンプ部分に異物が残っていた可能性があるとみて、別の容器に取り換える方針。それまで小学13校、中学2校で実施している洗口を取りやめる。

 市教委は昨年、同市内の公立小中の計2校で洗口を始めた。学校数を順次増やし、2020年から全校で実施する計画。

「 国際競争力ランキング 」□■

 2017年版の国際競争力レポートが発表され、137カ国の中で日本は昨年より
1ランクダウンの9位になりました。
 このレポートはダボス会議で有名な世界経済フォーラムが毎年発表している
もので、「基本的な構成要素」(政治、経済、インフラ、健康、教育など基礎
的条件)、「効率性に影響する構成要素」(ビジネスを効率的に行うための環
境など)、「イノベーションと洗練度の構成要素」(ビジネスの革新性や洗練度)
の3つの大項目および12の中項目、100以上の小項目について評価点を算出し、
各国の生産性の決定要因となる競争力を評価しています。
 今回の上位10カ国は、スイス、米国、シンガポール、オランダ、ドイツ、香
港、スウェーデン、英国、日本、フィンランド。順位の変動はありますが、10
カ国の顔ぶれは昨年と同じです。
 アジアでは、3位のシンガポールがトップ。昨年9位だった香港は、日本、ス
ウェーデン、英国を抜き、6位まで上昇しました。その他のアジア地域では台湾
が15位(前年14位)、韓国が26位(前年26位)、中国が27位(前年28位)など
となっており、大きな順位変動はありません。インドネシアは前年より5つ順
位を上げ、40位(前年39位)のインドを抜いて36位まで上がりました。

 首位のスイスは9年連続1位で、今回の総合スコアは5.86。大項目の「基本的
な構成要素」「イノベーションと洗練度の構成要素」は1位、「効率性に影響
する構成要素」は3位になっています。12の中項目のうち「市場規模」は39位
ですが、その他はすべて8位以内に入っており、「労働市場の効率性」「ビジ
ネスの洗練度」「イノベーション」は1位になっています。総じて競争力を構成
する諸要素の評価が高いことから総合首位となっています。
 一方、日本の最近5年の順位変遷は、9位、6位、6位、8位、9位で、今回の総
合スコアは5.49。大項目では、「基本的な構成要素」が21位、「効率性に影響
する構成要素」が10位、「イノベーションと洗練度の構成要素」が6位です。中
項目では、「基本的な構成要素」に含まれる「マクロ経済環境」が93位と特に
低くなっていますが、「インフラ」「健康と初等教育」「市場規模」「ビジネ
スの洗練度」「イノベーション」は10位以内に入っています。

糖尿病、歯周病予防を 県薬剤師会、歯科医師会が連携

山口県薬剤師会(中原靖明会長)と県歯科医師会(小山茂幸会長)は31日、糖尿病患者に糖尿病と歯周病双方の治療を目的とした連携合意書を交わした。

 糖尿病患者は免疫力が低下するため歯周病になりやすく、糖尿病患者にとって歯周病は血糖を調節する「インスリン」の働きが低下するため糖尿病を悪化させる一因であることから、双方の治療効果の向上、糖尿病の合併症の予防、歯周病による糖尿病治療中断を防ぐことを目指す。「歯・口腔(こうくう)の健康づくり推進週間(11月8~14日)」「世界糖尿病デー(11月14日)」のある1~14日の間、県薬剤師会加盟の785薬局で糖尿病患者に「歯を磨くと血がにじむ」「糖尿病の薬が増えた」といった6項目のチェックシートに記入してもらい、歯科医院を受診するように促す。期間中の状況を確認し、通年事業につなげる。

 山口市吉敷下東の県歯科医師会で合意書の締結式があり、県薬剤師会の中原会長と県歯科医師会の小山会長が合意書を交わした。中原会長は「県内では糖尿病患者の4分の3は薬局で薬をもらう。薬局、歯科の双方で治療効果が上がれば」、小山会長は「今後も多職種と連携し、健康長寿に貢献していきたい」と述べた。

 県薬剤師会と県歯科医師会が特定の疾患に関して合意するのは初めて。昨年度から認知症に関する合同の研修会を実施しており、糖尿病に関する連携に至った。

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