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やぶ医者大賞:臼井恒仁氏と澤田弘一氏の2人に

養父市は10日、過疎地での医療に励む若手医師を表彰する第4回「やぶ医者大賞」の審査を市役所で行い、滋賀県米原市の「地域包括ケアセンターいぶき」の臼井恒仁医師(46)と、岡山県鏡野町の「鏡野町国民健康保険上齋原歯科診療所」の澤田弘一所長(50)が選ばれた、と発表した。受賞者の表彰式と講演会が8月5日、養父市広谷のビバホールで開かれる。

 「やぶ医者」は医術のつたない医師を意味するが、語源については「養父にいた名医」だとする説があり、市では2014年に創設したこの賞を通じて医師を大切にする自治体としてPRし、医師確保も目指すという。

 今年4月までに応募した4人の中から、書類選考で2人を選んだ。選考には、養父市医師会の井上正司会長ら計7人の審査員があたった。

 市の授賞理由などによると、臼井医師は岐阜大医学部卒業。「いぶき」開設当初からのスタッフで、その後沖縄県の座間味診療所に派遣された。「いぶき」に戻った後は、座間味で覚えた三線(さんしん)を演奏して患者を癒やすなどして地域医療に貢献した。

 澤田所長は岡山大歯学部卒業。歯科医としての「やぶ医者大賞」への応募は澤田さんが初めて。子どもたちの健診や夜間の保護者への教育、自らケアマネ資格を取得するなどして口腔(こうくう)と全身の総括的健康管理に努め、健康なまちづくりに尽力した。

【長崎】歯の健康高齢者 6連覇の木村さん 毎日4回磨き健康維持

80歳以上の人を対象に、佐世保市と市歯科医師会が毎年開いている「歯の健康優良高齢者コンテスト」で、木村秋時さん(85)=小佐世保町=が前人未到の6年連続金賞の記録を打ち立てた。健康な歯を維持する秘訣(ひけつ)は「毎日4回の歯磨き」。「歯は体の健康に関係している。これからも続けたい」と話している。

 コンテストは歯と口の健康週間(4~10日)に合わせて開き、毎年30人ほどが参加。20本以上自分の歯があることが条件で健康な歯の本数や歯並び、歯周病の有無を審査。年齢を加味して順位を決める。24回目になるが、金賞を6回獲得した人は初めて。

 歯磨きは朝昼晩に加え、夜中に目が覚めた時もしている。時間は歯間ブラシも使って丁寧に5分間。コンテストに出始めてから、ほとんど行ったことがなかった歯科医院にも定期的に通い検診を受けている。

 木村さんは元小学校教員。児童には「歯は健康の窓」と指導し、自らも人一倍虫歯に気を付けていた。年を重ねるにつれ、あらためてそれを実感している。「この年になっても大きな病気をしていないのは歯を大切にしたから。これからも食べたらしっかり磨くことを心掛けたい」と自慢の歯を見せた。

生活保護、減額の可能性 指標に65歳以上の単身世帯水準追加案

来年度に迎える5年に1度の生活保護費の支給水準見直しに向けた議論が6日、本格化した。厚生労働省は高齢者の単身世帯の生活水準を指標に加える案を提示。長期的に保護費が下がる可能性が出てきた。保護費は抑制傾向が続いており、憲法がうたう「健康で文化的な最低限度の生活」の定義も問われる。

 6日にあった社会保障審議会(厚労相の諮問機関)の生活保護基準部会。生活保護費の基本となる食費や光熱水費に充てる生活扶助について、厚労省は今回、夫婦と子ども1人のモデル世帯に加え、単身の65歳以上世帯による消費動向も調べ、支給水準を定める際の参考にする考えを示した。その結果を保護世帯全体の水準に反映させるという。

 2007年の見直し議論ではこうしたモデルを参考にし、この時の単身世帯は60歳以上とした。これを5歳引き上げる案だ。厚労省は「生活保護受給世帯の中で65歳以上の単身世帯がもっとも多い」と理由を説明した。高齢者が占める割合は増加傾向にあり、今年2月には46・7%に達した。

 これに対し、基準部会では学者らが「年金給付水準の低下に合わせて生活保護基準も低下する恐れがある」と反発した。年金には、伸び幅を物価の伸びより低く抑える「マクロ経済スライド」との仕組みがある。昨年末の法改正で適用されやすくなった。高齢者の収入が相対的に減れば消費も抑え気味になり、生活扶助も下がるとの懸念だ。

 そもそも生活保護費は近年、抑制が続いている。03年度に初めて0・9%引き下げられ、04年度も0・2%の減。13年度からは3年で独自の物価指数を基に計6・5%減らされた。大幅引き下げをめぐっては29都道府県の約900人が違憲だとして提訴。東京都内で1日にあった集会で、原告の女性(66)は「生活はますます苦しくなるばかり」などと訴えた。

「時間栄養学」

 生体のリズムを調整する体内時計の働きに着目した「時間栄養学」の考え方
が広まり、いつ何をどのように食べるのがより健康によいのかを調べる研究が
活発になっています。
 人間の体には1日約24.5時間のリズムを作る体内時計があり、体内時計を形
作っているのが数多くの時計遺伝子で、体内時計は体中のあらゆる細胞にあり
ます。実際の1日の長さは24時間ですからそのままだと毎日0.5時間ずつずれて
きます。これをリセットするのが朝の光であり、同じように食事も体内時計を
整える効果があることがわかっています。健康のために必ず毎日朝食をとるこ
とが必要なのはこのためで、朝食をとらない生活を続けると生活習慣病にかか
りやすくなるといった調査結果も出ています。
 3食の適正なカロリー比は「3:3:4」。朝食に比重を置くためにも遅い時間帯
の食事は禁物で、朝食と夕食は12時間以内に収めるのが目安とされています。
同じ量を食べても食べる時間帯次第で肥満を起こしたり、ダイエットにつなが
ることがあるとの実験結果も出ています。
 その他、体内時計のリズムを整えるためにはいつ行うのが効果的かを追究し
た学問に「時間運動学」「時間薬理学」等があり、広がりをみせています。

【宮崎】歯と口の健康フェスティバル:親子連れら1800人来場 歯科検査など体験

歯や口の健康について考える「歯と口の健康フェスティバル2017」(宮崎市郡歯科医師会など主催)が4日、宮崎市の宮交シティであった。親子連れら約1800人でにぎわった。

 歯の健康を意識してほしいと始まり、今年で34回目。会場には、CCDカメラで自分の口の中を見る歯科検査体験や正しい歯磨きを学ぶブラッシング指導など5ブースが、設けられた。

 同医師会の公衆衛生担当理事、西村秀一さん(45)は「歯の状態は体全体の健康につながる。日ごろからきれいにしておくことを意識してほしい」と話す。

 家族で訪れた宮崎市立大塚小6年の沖晃成さん(11)は「自分の歯をほめられてうれしかった。もっと歯をきれいにしていきたい」と話した。

【鹿児島】歯と口の健康考える 県内でも催し 神社で2万本を供養

日本歯科医師会などが提唱する「歯と口の健康週間」が4日から始まったことに合わせ、県内でも、健康で丈夫な歯を願う神事や、動物の標本で歯の働きを学ぶイベントが行われた。週間は10日まで。

 県歯科医師会は4日、鹿児島市の松原神社で「歯の感謝祭」を開いた。歯科医ら約50人が出席し、会員から集まった患者の歯約2万本を供養して、歯の健康を願った。

 松原神社は、戦国時代の島津家当主・貴久の家臣、平田純貞をまつっている。純貞は急死した貴久に殉じて、生きたまま棺おけに入って海に沈んで死んだが、その際、あごの骨が砕けるほど強く歯を食いしばったとされる。後に、丈夫な歯を願う人から「歯のかんさあ(歯の神様)」と呼ばれ、参拝されるようになったという。

 感謝祭では、県歯科医師会の森原久樹会長(74)ら関係者が、祭壇に玉串を奉納。森原会長は「歯が良くなることは全身の健康維持につながる。県民一人ひとりが、歯をきれいにすることを意識してほしい」と話した。

◆動物園ではカバの歯みがき
 鹿児島市の平川動物公園では3、4日、動物の歯の標本を使って、歯の仕組みや役割を説明するイベントが行われた。

 カバのコーナーでは、若松富男飼育技師が、カバはあごが150~180度開くことや、獲物や敵と向き合う時に使う犬歯は50センチ近くにまで達することを説明。この後、カバに大きく口を開かせ、歯をヤスリで磨く様子を披露すると、来園者たちは興味深そうに見学していた。

歯「80歳20本」初の5割超 厚労省「意識高まった」

厚生労働省は2日、80歳で自分の歯が20本以上ある人の割合が推計で51・2%に上り、初めて2人に1人以上になったとする2016年歯科疾患実態調査の結果を公表した。40・2%だった11年の前回調査から10ポイント以上増えた。担当者は「歯を強くする成分を配合した歯磨き粉が増えたほか、高齢者らの口腔(こうこう)ケア意識が高まった結果ではないか」としている。

 20本は、入れ歯なしにほとんどのものを食べられる目安で、厚労省は「8020運動」として、高齢者の口腔ケアを推進している。

 調査は昨年10~11月、全国から抽出した1歳以上の男女6278人を対象に実施し、うち3820人の口の中を歯科医が診察した。

 20本以上の歯がある人の割合は、75~79歳で8・5ポイント増の56・1%、80~84歳で15・3ポイント増の44・2%だった。80歳時点での割合は、75~84歳の結果から推計した。

 1日の歯磨き回数は1回が18・3%で3・6ポイント減少。一方で2回は1・5ポイント増の49・8%、3回以上は2・1ポイント増の27・3%となり、2回以上の割合は前回より増えた。

 調査は6年ごとに実施していたが、今回から5年ごとに変更された。

ちょっと気になる!≪常在菌≫

常在菌は日常的に体内に住みついている菌のこと。
悪玉もあれば善玉もいて、一定の割合で拮抗していて
病原性の強い菌の増殖を抑制しています。

口腔感染症の多くは口腔内常在菌が原因ですが、
口腔内細菌は大腸菌などの一般細菌などに比べて
病原性が非常に低いため、口腔疾患は発症までに時間がかかります。

本来口腔内には歯や粘膜に付着できる菌しか定着できませんが、
口腔ケアが不十分だとプラーク(歯垢)量が増加し、
定着できない菌も初期プラーク形成菌に付着してしまいます。
結果、プラーク量と共に縁下プラークに生息する偏性嫌気性菌が
発育可能となるため、歯肉炎や歯周病が発症しやすくなります。

むし歯や歯周病は生活習慣病と思われがちですが、細菌感染症です。
健康に暮らすためには口腔ケアが重要であり、
常在菌とより良い共生関係を維持することが大切になってきます。

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