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「1人で虫歯が7~8本」 「根しか残っていない」 「要受診」でも半数放置 千葉県内の小中学生 保護者環境が左右か 医師団体初調査

年度当初の学校歯科検診で虫歯など口の健康に問題が見つかり、詳しい診察や治療が必要(要受診)と判断された千葉県内公立校の小中学生のうち、約半数が年度内に受診していないとの調査結果がまとまった。開業医らでつくる県保険医協会が2016年度分を対象に初めて調査した。各校からは、未受診は保護者の環境に左右されるとの指摘が目立ち、共働きや一人親で時間的余裕がない実態や意識の差がうかがえる。

 同協会によると、調査は公立の全小中学校と特別支援学校に昨年10~12月、郵送方式で実施。37・2%に当たる454校(約15万5千人分)の回答を得た。

 16年度(一部校は17年度分で代替回答)の歯科検診で「要受診」とされたのは児童生徒全体の約3割。このうち、保護者を通じ同年度末までに受診を確認したのは47・5%で、半数超の52・5%が未受診だった。

 各校の養護教諭からの補足回答では「1人で虫歯が7~8本」「根しか残っていない未処置歯が複数」と実例を挙げた上で「保護者の仕事が忙しくて(一人親や病気などの場合も)時間的余裕がなく、受診できないようだ」「何度か受診を要請しているが、保護者の関心の薄さを感じる」との報告が目立ったという。

 県によると、県内で拡大が進んだ子ども医療費助成は歯科も対象で、小中学生の1回の窓口負担(保険診療)は最大でも500円。

 しかし、今回の調査では「経済的困難」を未受診の要因に挙げた回答も寄せられた。同協会によると、生活上の余裕のなさが保護者の多忙や助成制度の未把握、少額でも治療を先延ばす事態につながるという。

 学校歯科検診を長年担当している野崎泰夫副会長は「虫歯の子は以前より減ったが、虫歯がある場合は本数が多い二極化も感じる。治療に行けない子が生じないよう学校や地域と連携し、例えば近所の高齢者が付き添うような仕組みも整えられれば」とした。

 未受診率は小学生で46・5%とやや下がり、中学生では70・1%、特別支援校の児童生徒は60・1%。中学生で増える理由は部活動で忙しくなったり、保護者との意思疎通が薄くなることも考えられるという。

がん組織を非標識・無染色で自動的に可視化

富士フイルム株式会社は4月19日、対象物への光照射で生じる散乱光を増強し、高感度に物質を検出する表面増強ラマン分光(SERS)を活用して、組織の代謝物を非標識・無染色で高精度に大面積で分析できるイメージング技術を開発、慶應義塾大学医学部医化学教室との共同研究において、マウス生体切片中のがん組織の分布を、SERSイメージングによる代謝物情報から自動的に可視化することに世界で初めて成功したと発表した。研究成果は「Nature Communications」に掲載されている。

 現在、がんなど病変部の組織の分析方法として、抗体による標識や、染色を用いた、細胞形態のイメージング手法が一般的に利用されているが、細胞のわずかな形態異常から組織を高精度に分析するには、熟練を要す。

 こうした中、標識・染色による形態分析ではなく、病変部特有の代謝物などの物質を同定することで組織を分析できるSERSを活用したイメージング(SERSイメージング)に注目が集まっている。

 この技術を発展させることにより代謝物情報からがんの進行状態のより正確な判別につながる可能性がある。

(医療NEWS 4月24日より)

9月17日を「世界患者安全の日」制定

 患者にとって安全な医療のあり方を政府高官らで議論する「閣僚級世界患者安全サミット」が4月13、14日東京都内で開かれ、各国が連携して医療の質の向上に努めることなどを掲げる「東京宣言」をまとめた。

 開催は今回が3回目で、44か国約500人が出席した。宣言には、医療政策においても患者の安全を優先させることや、医療事故のような有害事象を最小化する方針を盛り込み毎年9月17日を「世界患者安全の日」とした。

(YOMIURI ONLINE yomiDr. 4月16日より)

エピペンと抗精神病薬、アナフィラキシー時の併用解禁へ

アレルギー症状を緩和する自己注射薬「エピペン」などのアドレナリン製剤について厚生労働省は3月15日、急性アレルギー症状のアナフィラキシーになった際には、自閉症や統合失調症向けの抗精神病薬をのんでいても使えるようにする方針を決めた。

 低血圧になることがあるとして、これまでは添付文書で併用を禁じてきた。製薬会社にエピペンについては併用注意の欄に書くように添付文書の改定を求める。

 食物アレルギーがあり、自閉症などの発達障害もある患者が増えているとして日本アレルギー学会が昨年6月、厚労省に併用の解禁を求めていた。一方、日本小児アレルギー学会のガイドラインは、医師の裁量で救命のために使うことを認めている。


(朝日新聞DIGITAL 3月16日より)

う蝕を定量的に検査-マイクロpHセンサを開発- /東医歯大

東京医科歯科大学(生体材料工学研究所)の研究グループは、酸化イリジウムを材料とするマイクロpHセンサを製作し世界で初めて「歯のマイクロpHマッピング」によるう蝕の定量的検査技術を開発した。抜去歯の表層pH測定では「健康な歯根」は6.85、「非進行性う蝕」6.07、「進行性う蝕」5.30と進行性を定量的に評価できたとしている。

 pH測定に基づいて客観的・定量的かつ非侵襲的にう蝕診断のマッピングを行うことで保存する場所や機械的に切除する場所を明確にし、MIを支援するツールとしても期待がかかる。

(歯科通信より)

ちょっと気になる!≪自己臭症≫

自分の臭いがとても気になる症状を「自己臭症」や「自臭症」とよびます。
臭いの種類には口臭もあります。
自分や第三者が不快だと感じる呼気のことを口臭とよびます。

口臭には、「生理的口臭」と「病的口臭」があり、
生理的口臭は加齢や緊張、疲労、ホルモンバランスなどに起因します。
食べ物などによる口臭も生理的口臭です。

病的口臭は、口腔疾患や耳鼻咽喉等疾患、全身疾患など
病気に起因するものです。
特に多いのは歯肉炎や歯周病などと思われますので
歯科医院を受診し、治療することが必要になってきます。
また、舌に付く白い汚れ(舌苔/ぜったい)も口臭の原因になります。

自己臭症は第三者に不快を与えるような口臭がないにもかかわらず
口臭があると思い込んで、強い不安を抱く症状のことです。
診療を行っている歯科医院もありますが、
重篤な場合は診療内科への受診も必要です。

口臭が気になる方は一人で思い悩まず、
歯科医師に相談して、まずは口臭の有無を確認してもらい、
口臭があれば原因疾患等の治療などを行うことをお勧めします。
口臭や原因がない場合は、次のステップを
歯科医師と相談するといいのではないでしょうか。

▼参考:口臭に固執する自己臭症の臨床的検討
https://k.d.combzmail.jp/t/sw0d/h0j2wjr0ut60gc74ht33Q
(クリックするとPDFが開きます)

)噛む力

人の噛む力ってどれくらいあると思いますか?
男性の平均は60Kg、女性は40Kg程といわれています。
ちなみに、存在するかしないかわかりませんが、
伝説の生物メガロドンの噛む力は推定20トンといわれます。

▼メガロドン
https://k.d.combzmail.jp/t/sw0d/h0j2ujr0ut60gc74htw9D

噛む力が強すぎると、歯が耐えられずに折れてしまいます。
歯ぎしりや食いしばりが原因で歯がすり減ったり、折れたり、
顎や歯が痛くなることもあります。

ですが、噛む力が弱くても様々な弊害があります。
硬いものを噛むことが難しくなることから
あごの発達が悪くなります。そうすると歯並びや
体の筋肉などにも影響が出ることがあります。

噛む力が弱いと野菜や果物などを含む食物繊維を摂る量が少なくなります。
栄養が偏るため低栄養、低体重になったり、
逆に肥満傾向になることもあります。
唾液の分泌量にも関係するため口腔疾患のリスクを上げることもあります。

噛む力が落ちて弱くなる原因は、食生活の変化や口腔疾患、加齢などが
挙げられますが、噛む力を鍛えるために、
側頭筋を動かすトレーニングをするといいかもしれません。

側頭筋は頭の左右にあります。頭の両側に手のひらを当て、
奥歯をグーッと噛むと動く筋肉が側頭筋です。
側頭筋を手のひらで抑えて、側頭筋を意識しながら奥歯をゆっくり噛みます。
次にゆっくりと力を抜きます(奥歯の噛み締めを解きます)。
これを繰り返します。

スポーツをするときなどにも噛む力は必要になってきます。
しっかりと噛む力を付けて、元気に動ける丈夫な体を維持しましょう。

▼参考:スポーツと歯科
https://k.d.combzmail.jp/t/sw0d/h0j2vjr0ut60gc74htUi5

口臭、気になりますか?

口臭の原因と対策は――。亀山さんによると、9割以上が口の中の汚れや、歯周病などの病気によるものという。

 まず、年を重ねると、抗菌作用のある唾液が高齢化で減少する傾向がある。唾液の減少は、ストレスによる口の乾きや花粉症による鼻水を抑える薬でも起きる。規則正しい生活でストレスをためないことが大切であり、口の中が乾燥しないように注意したい。また、入れ歯をしている人はきちんと手入れをすることが大切だ。

 ニンニクやネギ、アルコールなどの臭いは、いずれ消えていくので健康に深刻な影響を与えることはないが、病気による口臭には注意が必要だ。歯周病やむし歯、歯垢(しこう)、歯石のほか、細菌や食べかすなどの塊が舌に付着して白っぽく汚れる舌苔(ぜったい)などが原因に挙げられる。鼻やのど、肺や胃などの病気が原因になることもあるが、全体の1割以下に過ぎない。

 予防のためには、歯周病やむし歯などを治療し、正しい歯磨きや、舌苔を落とすための舌磨きで口の中の清潔を保つ必要がある。

 「胃が悪くなると口臭が強くなる」と考える人は多いが、亀山さんは「食道と胃の境界は普段、閉じられているので、胃の病気が原因で口臭が発生することはほとんどない」と指摘する。

 不快な臭いの正体は、主に揮発性硫黄化合物(VSC)と呼ばれる成分だ。新陳代謝ではがれた粘膜の上皮や赤血球、白血球、細菌の死骸などのたんぱく質を、口の中の細菌が分解したときに発生する。VSCには硫化水素(卵が腐った臭い)、メチルメルカプタン(魚や野菜が腐ったような臭い)、ジメチルサルファイド(生ゴミのような臭い)の主に三つのガスがあり、それが混ざり合って独特の臭いを醸し出す。

 ところで、自分で口臭の有無をチェックする有効な手段はあるのだろうか。家電量販店などでは簡易型の口臭測定器が数千円程度で売られている。健康計測機器メーカー「タニタ」(本社・東京)は、03年に口臭測定器の販売を始め、これまでに約80万個を売り上げた。現在販売しているのは4代目の機器で、息を吹きかけると6段階で臭いの強さを判定し、光の色などで示す。同社ライフソリューション事業部企画課の久米川真弓さんは「人に会う前に気軽にチェックすれば、日常生活での指針になります。ただし、臭いの強さを測る機器なので、その性能を理解したうえで活用してほしい」。

 悪臭に限らず、ミントの強い香りや歯磨きした直後には、ギョーザやたばこと同じくらい大きく反応するからだ。久米川さんは「普段しっかり歯磨きをしていても、口の臭いが気になる場合は歯科医院や口臭外来を訪れ、専門家に相談してほしい」と話す。その際、注意が必要なのは、口臭の治療は基本的に健康保険が適用されず、全額自己負担となることだ。あらかじめ費用などの問い合わせをしておくと安心だ。

 ドラッグストアでは手軽な口臭予防対策としてガムやキャンディーなどが売られている。前出の亀山さんは「臭いを一時的に隠したり、精神的に安定をもたらしたりする効果はありますが、実は唾液が増えることによる効果が一番高いのではないでしょうか」と指摘する。

 同じ臭いをかいでいると鼻が慣れてしまう。自分で口臭に気づきにくいのはそのためだ。だから、「自分はくさいかも」と人を不安にさせる。でも、「心配しすぎるのは精神的にもよくありません」と亀山さん。口臭は誰にでも少なからずあるということを理解して付き合っていきた

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