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保湿剤

口腔乾燥の強い方へのケアに保湿剤が効果的であることをお話しています。
保湿剤を使用していない施設も多く、セミナーの時に「初めて見る」
といった方も沢山いらっしゃいます。
保湿剤はもちろん保湿の役割もしますが、
口腔清掃、特に舌清掃に効果的だということをお話しています。

乾燥の強い方のケア前に口唇、口角に塗布すると
切れたり痛がったりすることを防ぎます。
また、口唇に塗布することで滑りが良くなるため
口角から指を入れ頬粘膜排除する方法などもご紹介します。

使い方で注意する点としては、
ケア後の保湿時には厚く塗布すると、
咽頭に保湿剤(ジェル)が流れて
張り付いてしまう恐れがあるため
少量を薄く塗布するようお願いいています。

口腔乾燥の強い高齢者の方は多いのですが、
口腔乾燥に対しての施設での認識はまだまだ低いと感じます。
保湿剤の効果を理解して導入して下さる施設も沢山あり、嬉しく思います。

▼保湿剤の使い方についてはこちらをご覧ください
https://k.d.combzmail.jp/t/sw0d/f035viv0nqse62wjh3cXY

)「地味にすごい!」唾液の話

1日に唾液は1リットルから1.5リットル分泌されると言われています。
そして、分泌された唾液はお口の中で
・むし歯の予防
・抗菌作用
・消化作用
・食後、酸性に傾く口腔内を中和する
・毒素排出作用
・保湿効果
・老化予防
・味覚の働きを助ける
などの沢山の役割を持ってしっかり働いています。

ですが、悲しいことに30歳位から分泌量が減ってきます。
そこで3大唾液腺(耳下腺、顎下腺、舌下腺)の
マッサージや酸っぱいものを食べる、硬いものを噛むなど
意識して唾液を分泌することが大切になってきます。
 ▼唾液腺マッサージについてはこちらから
 https://k.d.combzmail.jp/t/sw0d/f01waqu0mq1sltnquwy2y

特に耳下腺からのみ分泌されるサラサラとした唾液には
成長ホルモンの一種“パロチン”が含まれ、
筋肉・内臓・骨・歯などの生育や発育を盛んにし、
若々しさを保ちます。

更に唾液の分泌を促す「食べる」「話す」という行為は
ストレス発散方法の常に上位に挙げられます。
これは口を動かすことによって唾液がたくさん分泌され、
副腎で作られたコルチゾールというストレスホルモンが
唾液中に排出されることによりストレスが軽減されるからです。

唾液って本当にすごいんです!

【神奈川】医科と歯科が病診で「連携協定」 横須賀

横須賀市立うわまち病院(同市上町)と市歯科医師会は22日、入院患者の手術前後の口腔(こうくう)ケアなどで協力する病診連携協定を結んだ。二次感染防止に効果的とされ、歯科のない総合病院と地域の歯科医師会が連携するケースは県内初という。

 同病院によると、年間の手術件数は約2500件。このうち外科や心臓血管外科を中心に2千件程度で、歯磨きやうがい指導を徹底すれば、歯垢(しこう)からの細菌感染や合併症のリスクがさらに低減されるとしている。

 市歯科医師会の連携登録医76人が、入院手術前の患者の住所地ごとに診療所で口腔ケアに当たったり、入院中の病院に往診したりする。必要ならば、退院後の歯科訪問治療も行う。患者情報の共有化やうがい薬の販売などで、市医師会や市薬剤師会とも連携する。

 同病院で協定書に調印。沼田裕一院長は「多くの患者が恩恵を受けるだけでなく、病院にとってもありがたい」と話し、市歯科医師会の松本好史会長は「ぜひとも横須賀発で医科歯科病診連携を成功させたい」と述べた。

子どもの誤飲、たばこ最多 おもちゃのみ死亡事案も

厚生労働省は26日、2015年度の病院モニター報告で寄せられた「子どもの誤飲事故」286件のうち、たばこの誤飲が63件(22・0%)で2年連続最多だったと発表した。医薬品・医薬部外品が48件(16・8%)、プラスチック製品が40件(14・0%)と続いた。死亡事例は1件で、9カ月の男児が直径10ミリ程度のおもちゃを誤飲し、呼吸困難を発症した事案。

 厚労省は「誤飲があれば直ちに医療機関を受診してほしい」とし、特に子どもにおもちゃを渡す際は、誤飲の可能性がある点に留意するよう呼び掛けた。

 全国16施設の協力医療機関のうち、8施設の小児科が診察した事例をまとめた。たばこの誤飲の中には、車内のドリンクホルダーにあった吸い殻入りのコーヒーを飲んでしまった事例などがあった。

 一方、公益財団法人「日本中毒情報センター」が収集した家庭用品の吸入事故とみられる事例(1201件)では、殺虫剤が269件で最多だった。

マウスウォッシュは効果的か?

高齢者施設のスタッフ様からよくある質問
「マウスウォッシュを使えば歯みがきをしなくてもいいか?」

答えは…
「マウスウォッシュでは不十分なので、
 きちんと歯みがきをしてください」です。

歯の汚れ、プラークは細菌です。
細菌は残念ながら歯ブラシで磨く=はがし取る
という行為が行われないと取り除くことはできません。

殺菌力の高いマウスウォッシュでうがいをしても
こすり取る、はがし取るといったことをしていないので
プラークは落としきれないということになります。

もちろん歯みがきに併せてマウスウォッシュを使うことは
効果的だと思いますが、うがいだけでお口の汚れの撃退は
難しいです。

義歯の種類

一口に義歯と言っても、さまざまな種類があります。
見慣れていても使ったことがないと分かりにくいと思いますが
それぞれにメリット、デメリットがあります。
大きく分類すると、まず、総義歯と部分義歯があり
更に材質等で保険適用と適用外に分かれます。

○総義歯・部分義歯
・保険適用・・・レジン床
メリット:安価、熱に強い(煮沸消毒可能)
デメリット:臭いや汚れが付きやすい、きちんと清掃する必要がある
        
・保険適用外・・・金属床(金、チタン等)、シリコン
メリット:液体飲食物の味を感じやすい(多孔質金属メッシュプレート)、
     腐食による変色が起こらない、
薄い、軽い(口腔内で違和感が少ない)、
耐久性に優れる、審美性が高い
デメリット:高価、部分義歯不適用のものもある、
      修理が大変になるものもある

・部分義歯・・・クラスプ使用不使用がある

※メリットデメリットはそれぞれの特徴であり、
共通の特徴ではありません。

歯根の部分に小さな磁石を取り付けて磁石の力で固定する<磁石式>や、
残っている歯に金属冠を被せ、
その上から金属冠のついた義歯を二重に被せて
摩擦により固定する<テレスコープ>などもあります。

義歯を使用するのは高齢者の方だけとは限りませんが、
高齢者の方にとって安全性や介護者への負担を考えると
やはり欠かせない道具です。
後期高齢者(75歳以上)で総義歯使用者は3人に1人、
総義歯部分義歯(ブリッジ含む)使用者は実に89%に上ります。
義歯は使用中のメンテナンスも非常に重要になってきますが
より快適に生活するために自分の生活スタイルに合った義歯作製を
検討するうえで、義歯の種類を知っておくことも
大切になってくるのではないでしょうか。

▼義歯の種類やお手入れについてはこちらをご覧ください
https://k.d.combzmail.jp/t/sw0d/f035uiv0nqse62wjh3bjz

細菌とウイルス、どう違う?

ノロウイルスが各地で猛威を振るっている。10~11月には、病原性大腸菌 Oオー 157が原因の集団食中毒が発生した。ウイルスと細菌は、どのような違いがあるのか。

 「細菌は生き物だが、ウイルスは生き物ではない。この点が最も大きな違い」と東京大学教授の畠山昌則さん(微生物学)は話す。

 生き物は食べ物を摂取しエネルギーを作り、自力で子孫を残す能力が最低限必要。細菌は一つの細胞が個体として生きる単細胞生物で、分裂して子孫を残すことができる。

 一方ウイルスは、自分の体を作る「設計図」(全遺伝情報=ゲノム)がたんぱく質の殻に包まれているだけの構造で、自力で増えることはできない。他の生物の細胞を乗っ取り「工場」として利用し、自分の複製(クローン)を大量に作り出す。「企業に例えると、生産工場を持つのが細菌、設計部門しかないのがウイルスです」と畠山さん。

 大きさにも差がある。例えば大腸菌は長さが1ミリ・メートルの約1000分の3だが、インフルエンザウイルスは1ミリ・メートルの1万分の1しかない。

 病気を引き起こす仕組みも異なる。細菌は毒素で細胞を死なせ、ウイルスは細胞に侵入して破壊する。

 約1万種ある細菌のうち、肺炎球菌やピロリ菌などは人体に害を及ぼす病原細菌だ。病原性大腸菌O157なら「ベロ毒素」が大腸や毛細血管の細胞に入り込み、細胞を死に追いやる。その結果、腸管出血を引き起こし、症状が進めば死に至る場合も。病原細菌による病気には、抗生物質や合成抗菌薬などが有効だ。

 数千万種以上確認されているウイルスも、病気を起こす数百種が知られている。侵入(感染)した細胞の中で自らのクローンを大量に作り、細胞を破壊し次の細胞に侵入、増え続ける。破壊された細胞が一定数以上になると、感染部位に応じて症状を引き起こす。インフルエンザにかかるとせきなどの症状が出るのは、喉の細胞がウイルス感染するためだ。

 ウイルスには抗生物質が効かず、予防ワクチンや治療薬が開発されていないものも多い。畠山さんは「流行期や感染経路を知り、手洗いの励行など予防策を取ることが肝心。デング熱など蚊が媒介するウイルスもあるので気をつけてほしい」と助言する。

骨粗鬆症と歯周病

骨粗鬆症とは、骨がスカスカになり骨折しやすくなる病気で
自覚症状がありません。
閉経期以降の女性や高年齢の男性に多くみられ
長年の生活習慣が原因であることから
生活習慣病の1つと考えられています。
歯周病もまた、自覚症状がなく、生活習慣が原因の1つであり
本質的には骨の病気です。

骨粗鬆症は女性ホルモン「エストロゲン」の分泌量と関係が深く
急激に減少すると骨密度も急に低下します。
これは同じように歯を支える歯槽骨に対しても
危険因子になっていることが分かってきました。
骨粗鬆症やエストロゲン分泌低下並びにカルシウムの
摂取不足が歯周病を引き起こすわけではありませんが、
カルシウム摂取量が少ないと歯周病になりやすい
という報告がされています(米国全国健康栄養調査)。

歯周病治療を含め口腔環境を整えることにより
食事をきちんと摂ることができると
体力の向上に繋がり、運動が可能になってきます。
運動をすると骨が弱いマイナス電気を発生してカルシウムを呼び寄せたり
骨の血流が良くなり骨をつくる細胞の働きを活発にするなど
骨粗鬆症予防に効果的です。

和食では出汁を取ったり小魚を素材にした料理などはありますが、
乳製品を使った料理はあまりありません。
その上、日本の水は軟水が多くカルシウム含有率が低いため
植物も硬水で育ったものに比べカルシウムの含有率が低い傾向にあります。
更にストレスを感じると尿中にカルシウムが放出されてしまいます。
こういったことはカルシウム摂取量の低下につながり、
歯周病の危険因子の1つになりえます。
カルシウムの積極的摂取など食生活・栄養面からも
歯周病に取り組むことはとても重要になってきます。

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