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おにぎり早食い競争参加者が死亡 滋賀

JA東びわこ(本店・滋賀県彦根市)が13日に同市安食中町の彦根総合地方卸売市場で開いた農産物PRイベント「ふれあいフェスティバル」で「おにぎりの早食い競争」に参加した同県甲良町の男性(28)がおにぎりを喉に詰まらせて救急搬送され、3日後に死亡していたことが21日分かった。
 JA側の説明によると、同競争は近江米のおいしさを知ってもらう目的で開き、15人が参加した。おにぎり5個を用意し、3分以内に食べられる量を競うルールで、男性は5個目を口に入れ終わった後に倒れ、たまたま居合わせた医師や看護師が救護して救急搬送され、16日に亡くなったという。
 JA東びわこは「アクシデントが発生し、午後のイベントを中止した」とする「お詫び」を14日付でホームページ上に掲載した。担当者は取材に対し「遺族には誠心誠意対応している。死亡について公表する予定はなかった」とし、「(喉を詰まらせないよう)お茶を用意するなど安全に配慮しており問題はなかったと考えている。事故が起き残念。今後このようなことがないようより一層注意を払いたい」と話した。

自閉症のサルを世界初確認 人間と同じ遺伝子に変異 発症メカニズム解明へ期待

自然科学研究機構生理学研究所(愛知県岡崎市)などの研究チームが自閉スペクトラム症の特徴を持つニホンザルを確認したことが19日、分かった。遺伝子操作をされていない動物での報告例はなく、世界で初めての確認とみられる。人間の発症者で見つかった遺伝子変異もあった。

 自閉スペクトラム症は自閉症やアスペルガー症候群などの発達障害の総称で、対人関係が苦手、特定の行動を繰り返すという特徴がある。詳しい原因は分かっておらず、ヒトの近縁であるサルの症例を詳しく調べることで、発症メカニズムの解明につながると期待される。成果は米科学誌電子版に発表された。

 チームは、理化学研究所(埼玉県和光市)で飼育されていた研究用のニホンザルで、人間に懐かなかったり、自分の爪を頻繁にかんだりする個体に着目。他者の行動を読み取る能力を調べるため、他のサルと対面で座らせ、交互に2色のボタンのうち一つを触らせる実験をした。

 当たりの色のボタンを触ると、2匹ともジュースがもらえるとのルールを設定。当たりの色はしばらく変えず、相手がどちらを選ぶか観察すれば、正解する確率が高まるようにした。しかし、このサルは相手の動きを見ずに選んでいた。

 脳の働きを詳しく調べると、他者の行動情報を処理する神経細胞が他のサルに比べ、非常に少なかった。また遺伝子解析では、自閉スペクトラム症と関連するとされる二つの遺伝子に変異があった。

 チームの地域医療機能推進機構湯河原病院(神奈川県湯河原町)の吉田今日子(よしだ・きょうこ)医師(脳神経外科)は「人間と同じ霊長類のサルで自閉スペクトラム症の特徴を持つ個体がいると分かり、病態研究に有用なモデル生物と示された」としている。

 中国の研究チームは1月、遺伝子操作による自閉症のサルの作製に成功したと発表している。

 ※自閉スペクトラム症

 自閉症やアスペルガー症候群など発達障害の総称。対人コミュニケーションが難しいといった特徴を持つ人々を広く捉えようと新しく定義された分類。100人に1人程度いるとされる。遺伝的要因や環境要因の組み合わせによって発症すると考えられているが、詳しいメカニズムは分かっていない。

ゴム手袋のみ込み、入所者死亡 相模原の知的障害者施設

相模原市緑区佐野川の知的障害者施設「藤野薫風」で、入所者の男性(42)が夕食中にゴム手袋をのみ込んで窒息死していたことが施設や神奈川県警津久井署への取材でわかった。手袋は食事の介助時に使われているもので、署は詳しい状況を調べている。

 署や施設を運営する社会福祉法人によると、男性は8日夜、施設の食堂で夕食をとった後、突然倒れて搬送先の病院で死亡が確認された。のどからゴム手袋が見つかり、司法解剖の結果、死因はゴム手袋を誤ってのみ込んだことによる窒息死だった。

 夕食時、約60人の入所者のうち28人が食事をし、職員6人が介助にあたっていた。男性は支援の度合いが最も高い「区分6」の知的障害があり、食事の介助を必要としたという。

 施設事務長は「男性は物を口に含もうとするので、注意をしていたが、当時は施設内でのけんかなどに職員が気を取られていた。大事な命が失われたことを重く受け止めている。これまで使用前のゴム手袋を机の上に置いていたが、事故後は誤飲を防ぐために離れた場所に置くなど対策をとっている」と話した

かめない人にメタボ多く 新潟大教授ら研究で初指摘

食べ物をよくかめない人はメタボリック症候群になっている割合が比較的高いという研究成果を、新潟大大学院医歯学総合研究科の小野高裕教授を中心とする研究グループがまとめた。小野氏によると、かむこととメタボ症候群の関連性を具体的に明らかにしたのは初めて。歯学分野の国際的な学術誌「ジャーナル・オブ・デンティストリー」の電子版に掲載されている。

 研究グループは代表の小野氏のほか、大阪大と国立循環器病研究センターの研究者4人で構成。2008~13年にかむ能力を測る専用のグミを用いて50~70代の1780人を調査した。それぞれグミを30回かんでもらい、グミがどれだけ細かくなり、表面積が増えたかを指標に測定した。

 よくかむ習慣がない人が含まれることや、性別、飲酒の習慣の有無なども考慮し、「かむ能力」として結果を4段階で評価すると、下から2番目となる「あまりかめなかった人」は、最も高い「よくかめた人」に比べてメタボ症候群の割合が1・46倍高かった。

 一方、かむ能力が最も低い「ほとんどかめなかった人」にメタボ症候群は多くなかった。かめないと自覚していることで、食生活にも一定の配慮をしている可能性がある。

 小野氏は「下から2番目の人たちは、よくかめていないことを自覚していない可能性がある」と分析。こうした人たちが無意識にメタボ症候群になりやすい、偏った食生活になるリスクを指摘した。

 小野氏は研究成果について「歯科検診でかむ能力が衰えていることが分かった人にはメタボ症候群の検診を勧めるなど、歯科と医科の連携につなげたい」と話した。かむ能力が低いことがメタボ症候群の原因の一つかどうかは未解明で、研究グループは調査を続ける

特定の口内細菌が食道癌予後に関連

熊本大学の研究グループが日本人食道癌患者を対象とした検討で局所におけるフソバクテリウム属(Fusobacterium nucleatum)由来のDNA陽性患者では、同陰性患者に比べ、同癌による死亡までの期間が早まるとの結果を明らかにした。米国癌学会(AACR)が10月21日、Clinical Cancer Researchの掲載論文を紹介した。

 先行研究では腸内細菌叢が健康状態や各種疾患の発症・進展に関連することが報告されている。研究グループは食道癌と口内細菌叢の関連を検討した。2005年4月から2013年6月に同大学病院で食道癌切除術を受けた連続症例325例の腫瘍組織におけるフソバクテリウム属DNAを検査した。

 2016年1月31日までの食道癌による死亡患者数は75例。全対象患者におけるフソバクテリウム属DNA陽性の割合は23%。同陽性例の生存期間は陰性例に比べ短縮していた。食道癌患者の生存に関連しうる年齢、喫煙、病期を調整した解析でも、同陽性例は陰性例に比べ、食道癌による死亡が有意に増加していた。

 研究グループは単施設研究などの限界があり、今後より大規模な検討が必要としながらも、フソバクテリウム属細菌が食道癌の治療ターゲットとなる可能性があると述べている。

「咀嚼能率」低下とメタボに関係性

国立循環器病研究センターは11月9日、無作為抽出した都市部一般住民を対象に、規格化された方法で測定した「咀嚼能率」の低下と、メタボリックシンドロームとの間に関係があることを世界で初めて明らかにしたと発表した。この研究は、新潟大学、大阪大学との共同研究(吹田研究)の一環として行われたもの。同研究成果は、「Journal of Dentistry」に10月25日付で掲載されている。

 脳卒中、虚血性心疾患など動脈硬化性疾患は日本の死亡原因の第2位を占める。予防策として、肥満、血圧高値、高血糖、血清脂質異常などのリスク因子を包括したメタボリックシンドロームという疾患概念を基準にした特定健診制度が行なわれているが、効果は十分とはいえない。近年、口腔健康とメタボリックシンドロームとの関係が注目されており、この関連を明らかにして動脈硬化性疾患予防のための医科歯科連携を確立することは、有益と考えられるという。

 研究グループは、住民台帳から無作為抽出された50~70歳代の住民1,780名を対象に基本健診と歯科検診を実施。咀嚼能率の測定は、専用に開発されたグミゼリーを30回噛んで増えた表面積を算出する方法を用い、年齢、性別、飲酒、喫煙、歯周病などを調整した多変量解析を行って咀嚼能率とメタボ罹患率との関連性を分析した。

 咀嚼能率によって対象者を4群に分けて検討したところ、対象者全体では、最も咀嚼能率の高い群と比較して下から2番目の群でメタボリックシンドローム有病率が1.46倍高かった。さらに70歳代の対象者に限ると、咀嚼能率が低下したすべての群で1.67~1.90倍有病率が高かったという。

 今回の研究結果より、咀嚼能率を測ることによりメタボリックシンドロームのリスクを評価できる可能性が示された。今後、動脈硬化性疾患予防における新しい医科歯科連携の戦略に繋がることが期待されると、同研究グループは述べている。

歯のクリーニングで肺もきれいに保てる

定期的な歯科検診は明るい笑顔を保つだけでなく、肺の健康も保つ可能性があるという。米バージニア・コモンウェルス大学感染症部門内科助教授のMichelle Doll氏らの新たな研究で、定期的な歯のクリーニングにより肺感染症を引き起こす細菌量が減少し、肺炎リスクが低下する可能性があることが示唆された。

 米国では毎年100万人近くが肺炎を発症し、5万人が肺炎で死亡する。誰でも肺炎にかかる可能性はあるが、高齢者、他の肺疾患がある患者、AIDSなどの疾患をもつ患者ではさらに多くみられる。

 本研究では、2万6,000人超の記録をレビューした。その結果、歯科医を全く受診していない人は、年2回の歯科検診を受けている人に比べて細菌性肺炎になる可能性が86%高かった。

 この研究結果は、米国感染症学会(IDSA)、米国病院疫学学会(SHEA)、HIV医学協会(HIVMA)、小児感染症学会(PIDS)の年次集会であるIDWeek 2016で10月27日発表された。なお、学会発表された知見は、査読を受けて専門誌に掲載されるまでは予備的なものとみなされる。

 Doll氏は、「口腔衛生と肺炎との関係は十分に裏づけられており、歯科受診は良好な口腔衛生を維持するために重要だ。口腔内の細菌をゼロにすることは不可能だが、きちんとケアすれば細菌の量を制限できる。われわれの研究は、口腔衛生が全身の健康に関係することを示すさらなるエビデンスであり、歯科のケアをルーチンの予防医療に組み込むことの重要性を示唆している」と述べている。

マイコプラズマ肺炎が大流行 「五輪肺炎」またも 耐性菌増加が背景か

 子どもに多く、せきが長引きやすいマイコプラズマ肺炎が大流行している。国立感染症研究所によると、10月17~23日の1週間に全国約500の医療機関から報告された平均患者数は統計開始以来、過去最多を記録。専門家は、従来の抗菌薬が効かない耐性菌の影響を指摘、マスク着用やこまめな手洗いを呼びかけている。

 マイコプラズマ肺炎は乾いたせきと発熱が特徴で、解熱後も数週間にわたってせきが続く。マイコプラズマという細菌が原因で、くしゃみやせきのしぶきを介して感染する。

 8日に速報された10月24~30日の1週間の患者報告数は691人で、1医療機関あたり1.46人。過去最多だった前週の1.61人に続き、高い水準だった。今年に入ってからの報告総数は1万4953人に上り、昨年1年間の1万323人を大幅に上回った。

 世界的には3~8年程度の周期で流行を繰り返すと報告され、日本では1984、88年に大流行し、「オリンピック肺炎」と呼ばれた。90~2000年代は落ち着いていたが、11、12年に大流行し、リオ五輪があった今年は4年ぶりとなった。

 その原因の一つと指摘されるのが耐性菌だ。感染研によると、治療で主に使われているマクロライド系の抗菌薬に耐性を持つ菌が00年から増え始め、現在は50%以上と推定されている。別の抗菌薬も使えるが、特に子どもで副作用の心配があるという。感染研細菌第二部の見理剛(けんりつよし)室長は「90~00年代はマクロライド系の薬が効き、大流行が抑えられていた可能性がある。耐性菌の広がりによって、周期的流行が復活していくかみていく必要がある」と話している。

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