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40~64歳の介護保険料、最高 来年度平均、月5352円に

現役世代の40~64歳が支払う2016年度の介護保険料は、1人当たり平均で月5352円になる見通しとなった。前年度より175円増え、過去最高になる。本人負担は、原則としてこの半額。厚生労働省が推計した。

 介護保険は利用者が原則1割を負担し、残りは税金と40歳以上が支払う保険料で半額ずつ賄う。40~64歳の保険料は人口構成を踏まえて毎年度見直され、いまは全体の28%分。16年度の40~64歳は4240万人で、保険料総額は2兆7千億円となる見込み。

 この年代の保険料は介護保険制度が始まった00年度に月2629円だったが、高齢化で膨らむ傾向にある。15年度は介護サービスの公定価格となる「介護報酬」が2・27%引き下げられたことを受けて9年ぶりに減額となったが、再び増額に転じた。

 保険料は公的医療保険料に上乗せして払い、所得水準や加入する保険ごとに異なる。会社員や公務員は労使折半で給料から天引きされ、国民健康保険の加入者は世帯でまとめて支払う。

 65歳以上の保険料は3年ごとに見直される。金額は自治体ごとに異なり、15~17年度の全国平均は月5514円となっている。

コカ・コーラでがん治療薬の効果が向上する?

コカ・コーラが肺がん治療によくみられる難題の解決に有用である可能性が、新たな研究で示唆された。

 非小細胞肺がんの強力な治療薬であるタルセバ(一般名:エルロチニブ)の効果は、胃のpH値によって左右される。しかし、タルセバを使用する患者の多くはプロトンポンプ阻害薬(PPI)と呼ばれる胸焼け防止薬を服用する必要があり、PPIによって胃のpHが高くなる(アルカリ寄りに傾く)と、タルセバの吸収率は低下し、効果が低減してしまう。ある研究では、PPIの使用によりタルセバの血中濃度が61%低下することが明らかにされている。

 エラスムスMCがん研究所(オランダ、ロッテルダム)のRoelof van Leeuwen氏率いる研究グループは、酸性飲料であるコーラをタルセバと一緒に服用することにより、胃のpHを逆転させることができないかと考えた。

 研究では、タルセバを併用する非小細胞肺がん患者28人を対象とし、被験者の半数にはPPIを服用してもらった。最初の7日間は薬剤とともに約230mlの水を飲み、次の7日間は同量のコカ・コーラ・クラシックを飲む群と、逆の順序で飲む群に、患者を無作為に割り付けた。

 その結果、コーラの摂取によりタルセバの吸収率に、臨床的にも統計的にも有意な上昇がみられたという。この結果は「Journal of Clinical Oncology」オンライン版に2月8日報告された。

 研究著者らは、PPIを服用する患者でタルセバの効果を最大に高める方法として、1缶未満のコーラを飲んでもらうことは容易に実行できると述べている。米ノースウェル・ヘルス・プレインビュー病院(ニューヨーク州)のAlan Mensch 氏は、「タルセバを必要とする患者の多くは、胃炎や鎮痛薬による胃酸を減らすためにPPIを服用する必要がある。その対策としてコーラを利用することは興味深い」と説明している。

 コーラが選ばれたのは、オレンジジュース、セブンアップ、ドクターペッパーなどの他の飲料に比べて胃の酸性度を一時的に増大させる効果が強かったためだという。

 患者の感想としては、250mlのコーラの忍容性は良好であった。研究グループは、胃のpHに依存する他のがん治療薬に対してもこの戦略が有効である可能性があるとし、該当する薬剤としてダサチニブ、ゲフィニチブ、ニロチニブなどを挙げているが、今後の研究で評価していく必要があると強調している。

(私の視点)歯の健康教育 発育踏まえ、小中高一貫で 不二崎正径

私は小学校の歯科校医を30年近く務めてきた。教科書の記述の量をみれば分かるように、歯科保健活動は小学校に重点が置かれ、中学、高校と進むにつれて先細りになる。だが、かむ機能はがんや認知症、肥満の予防に有効なことが分かってきた。年をとっても元気でいられるよう、知能と体の発育に合わせ、小中高での一貫した歯の健康教育が必要だ。

 小学校で「虫歯はなぜできるか」を教えても「虫歯を放置するとどうなるか」はほとんど教えない。歯周病も同様だ。歯を失うとかみ合わせのバランスが崩れて、体全体に悪影響を及ぼすという内容が難しいからだ。しかし、これらは中学、高校できちんと学んでほしい。加えてスポーツに必要な瞬発力や持久力、平衡感覚にも歯が重要なことを理解してほしい。

 18歳ぐらいから生えてくる「親知らず」についても正しい知識を持たない生徒が多い。口を開けたり、かみしめたりした時に痛む顎(がく)関節症についても知っておくべきだ。

 虫歯や歯周病の予防の第一歩は、自分の目で観察すること。子供の頃から、口の中をライト付きのミラーなどでチェックする習慣をつけることも大事だ。小学生は乳歯がぐらぐらして抜けそうになると、口の中が気になり、見たくなる。この感覚を大切にしたい。

 学校で健診後に配る「お知らせ」に虫歯や歯肉炎の部位を明記すれば、子供たちが実際に見て、悪い場所を確認できるようになる。

 また、子供たちは歯並びに関心があるが、毎日の食べ方や食材が歯並びと深く関係していることはよく知らない。かむ習慣が重要なのだが、現代の食は軟らかく、かまずに飲み込めるものが多い。発育期によくかまないと、あごが発達しない。その結果、狭い場所に永久歯が無理して生えてしまい、かみ合わせが悪くなる。かむ刺激が脳への血流と神経伝達を増やし、知能の発達や脳の活性化に不可欠なことも学んでほしい。

 人生の後半で歯が失われてからでは遅い。子供の頃から健康に関心を持ち、自らの歯を守る姿勢を育成したい。高齢者になっても、かむ機能を維持できれば、医療費も節減できる。国をあげて、歯の健康教育に取り組んでもらいたい。

90歳の入居者が激白!介護ホームの“悲惨なる日常”

川崎市幸区の老人ホーム「Sアミーユ川崎幸町」で、入所者の男女3人が相次いで転落死した事件で、殺人容疑で逮捕された同施設の元職員の男は、

「(介護に)手がかかる人だった」

「ベランダまで誘導し、男性を抱きかかえて投げ落とした」

といった供述をしているそうだ。

介護のいかなる状況にあっても、暴力や虐待は許されることでない。

だが、

「他人事ではない」ーーー。介護現場で働く人たちは、口をそろえる。

「……誰にでも、実はそういう事件を起こしてしまう立場にあるんだなぁって…」

いや、働く人たちだけではない。

ホームに入所している“高齢者”の方も、だ。現在、90歳。ご主人が要介護となり、ご夫婦で入所されている方から寄せられたメッセージを紹介します。介護現場のリアルを「我がごと」として一緒に考えてみてください。


「Sアミューユ川崎幸町で起こったことは、他人事ではないような気がしています。殺害なんて絶対に許されることではないし、虐待も暴力もいかなる場合も許し難いことです。

でも、入所者の中には大声で喚き散らす人、たえずヘルパーを呼びつける人、自分が判らなくなってしまった人、思うようにならないとヘルパーの手をかみつく人など、さまざまです。

そんな人達の家族に限って 面会に来ることがなく、ホームに預けっぱなしなのです。

私は夫とともに、毎日、食堂で食事をしているのですが、食事は終わったのに、食べた感覚がなく「食事を早くください!」「死んでしまいます」と大声でわめいている女性がいて、若いヘルパーが優しく対応している姿に頭の下がる思いがしています。

ヘルパーさんたちがあまりに大変そうなので、食器を運ぶくらいお手伝いしようと申し出ました。

でも、絶対にやらせてもらえません。ナニかあったときに、施設の責任になるからです。

先週、またヘルパーが二人辞めてしまいました。理由は『給料が少なくて結婚できないから』ということでした。離職者があとを絶たず、その補充もなかなか見つからないので、残ったヘルパー達が、過重労働を強いられているのが現状です。

ホームには各部屋にインターホーンが設置してありますが、認知症の進んだ入所者がひっきりなしに夜間押すこともしばしばです。

夜勤ヘルパーは、その度に対応しなくてはならない。就寝前に投薬が必要な人もいるので、夜勤の仕事はかなり重労働です。

ヘルパーの中には夜勤はしない、という条件で勤務している人がかなりいるので、限られたヘルパー達が順番でやっているのです。

すぐに順番がやってくるので、真面目なヘルパーは体重は減るわ、顏はやつれるわで見ていて可哀想になります。私はいつもそんな彼等に感謝と激励の言葉を送っていますが、そんな感謝の言葉だけでは、彼女・彼らが報われません。

みなさん、献身的にやってくださります。でも、……人間には限界ってものがありますよね。

政府は施設を作る、と言っていますが、その前にヘルパーの待遇を改善すべきだと思います。ヘルパー不足は入所者へ深刻な影響をもたらしているのです。オムツ交換が4回だったのが3回になり、夜間見回りもなくなり、適性があろうとなかろうと採用するしかない。悪循環です。

高齢者へ3万円支給する余裕があるなら、介護関係に回すべき、だと思います。

ここはまさしく姥捨山です。入居者たちはみんなそういっています。

入所者は家族が介護の限界にきたために本人の意志でなく入れられた人が多いので、私のように発言できる入所者は滅多にいないと思います。

私のコメントがお役に立つようでしたら、こんな嬉しいことはありません。どうか薫さんのお力で、たくさんの方に現状を知ってもらってください」

……これが介護現場のリアルです。

介護職の方たちの多くは、「おじいちゃんやおばあちゃんに、少しでも笑顔になってほしい」と献身的に働く人たちが多い。だが、そもそもそういう方たちでさえ、常に心の葛藤に襲われるのが介護の世界だ。

だって、関わるのは全員「人生の大先輩」。それぞれの人生、価値観で長年過ごしてきた高齢者の方に、注意するのはとても気を使う。自分の親でさえそうなのだから、他人であればなおさらだろう。

「本当にこれでいいのだろうか?」

「他にもっといいやり方があったんじゃないのか?」

そんな不安に苛まれる。

相手が“人”である以上、10人いれば10通りの問題が起こる。一つひとつは小さなトラブルで、ちょっとした対応で処理できるかもしれない。だが、「ホントにコレで良かったのかな?」と不安になる。特に高齢者の“変化”は突然起きるので、対処が実に難しい。

本来であれば、そういった不安を現場のスタッフたちで分かち合えればいいのだが、全員が自分の仕事でいっぱいいっぱいで時間的にも、精神的にも、余裕がない。他の職員を気にかける余裕など微塵もない。おまけに夜勤、早番、遅番とシフト勤務なので、顔を合わせることも少なくなる。

介護の現場というのは、実に「孤独」なのだ。

さらに、平均月収は21万円程度で、他の職種より10万程低い。ただ、これには施設長や看護職員など、比較的高い賃金の職種の方たちも含めた数字なので実際には10万程度という人もいる。

この低賃金を一般平均である30万程度にするには、年間1兆4000億円ほど必要となり(NPO法人社会保障経済研究所算出)、労働人口で単純計算すると「ひとりあたり年間3万円弱の負担」が必要になる。

ご存じの通り、昨年、4月から介護報酬が2.27%引き下げられたが、これは2006年の2.4%の引き下げから2回目のこと。介護施設の人権費率は約6割、訪問系介護は7割と大きいため、報酬引き下げはダイレクトに労働力不足に影響を及ぼす。前回の引き下げで労働力不足に拍車がかかったにもかかわらず、再び引き下げを決めたのは狂気の沙汰としか言いようがないのである。

「月額1万2000円引き上げるっていってたでしょ?」

そのとおりだ。だが、それが本当に労働者にちゃんと支払われているかどうかは確かではないのが実情なのだ。

また、前述の女性のメッセージからも人手不足なのは痛いほどわかるのだが、2020年代には、さらに約25万人もの人材が不足するとされている(厚労省算出)。

重労働、低賃金、超高齢化社会ーーー。この先どうなってしまうのだろう……。

「高齢者へ3万円支給する余裕があるなら、介護関係に回すべき」という、“高齢者”からの意見を、どう政府は受け止めるのか。

もし、質の高いサービスを望むなら、もっともっと介護保険料を国民が負担すべきで、それができないのであれば、サービスの質を下げるしかないと思う。

食事、排泄、入浴のニーズに対応するためだけのサービスと割り切り、現状の劣悪な環境を変え、当然、残業はゼロ。1人でも離職者を減らし、1人でも多くの人たちが介護士さんを目指し、1人でも多くの高齢者がケアを受けられ、1人でも多くの家族が自分の仕事と両立できるようにする。

「でも、それじゃあ……」

うん。それでは……だ。だが介護現場は、頑張りすぎた。頑張らないことから、議論し直す。崩壊するよりその方がまし。

だって、このまま質を求め続ければ、介護業界は破綻する。

これ以上の甘えは、暴力と同じ。崩壊も、虐待も、破綻もイヤ。誰もが老いる。親も老いる。自分も老いる。その人生最後の終の住処が、こんなにも悲惨な状況じゃ誰1人、幸せにならないのではないか。

そして、私も、もっとこの闇の解決策を現場に耳を傾け探して行きたいと思っています。

北海道医療大で出題ミス 3学部の一般入試

北海道医療大(当別町)は17日、1月30日に実施した看護福祉学部、心理科学部、リハビリテーション科学部の一般入試で出題ミスがあったと発表した。11日の合格発表前に判明し、合否への影響はない。学内の検証作業で判明した。

 大学によると、選択科目の「現代社会」と「政治・経済」に共通する設問。公害防止と被害補償対策として誤った説明を四つから選ぶ問題ですべての説明が正しかった。計55人が受験し、全員を正解にしたという。

 同大学では昨年の3学部の一般入試でも数学と日本史で出題ミスがあった。

虫歯の6歳児が6割超 福島県、全国ワーストで緊急対策へ

県内の虫歯のある6歳児の割合が2014(平成26)年度は65.5%となり、47都道府県で最も多かったことが12日、分かった。全国平均の47.34%を18.16ポイント上回った。県は新年度、虫歯予防の緊急対策として、予防に有効とされるフッ素化合物で口をゆすぐ「フッ化物洗口」の導入促進を図る。

 データは、県が文部科学省の学校保健統計調査などを基にまとめ、福島市で同日開かれた県歯科保健対策協議会で示した。県内の虫歯のある6歳児の割合は減少傾向にあったが、13年度から増加に転じた。

 県によると、虫歯のある子どもの割合は減少傾向にあるが、他の年代を全国と比べると、1歳6カ月の幼児は2.49%(13年度)で全国38位、3歳児は27.37%(同)で全国45位、12歳児は46.2%(14年度)で全国32位と、全体的に高い割合にある。

 県健康増進課は虫歯の子どもが多い要因について、震災や原発事故に伴う長期避難などで生活環境が変化し室内で生活する時間が長くなり、菓子類を食べる機会が増えたのではないかとしている。また、3世代同居世帯が多く、祖父母らが幼児に菓子類を与える機会が多いことも影響しているとみている。

 県は歯磨きや食生活の指導に加え、フッ化物洗口で重層的な対策を講じる考えだが、県内でフッ化物洗口を実施している保育所や幼稚園、小学校の割合は1割に満たない。

 このため県は緊急対策で実施主体となる市町村の薬剤購入費用などを全額補助するほか、フッ素化合物による健康影響を心配する保護者らへの説明会も開き、導入を促進する。

介護報酬不正受給で処分へ 北海道旭川市と上富良野町

北海道旭川市は12日、「旭川高齢者グループホーム」(旭川市)が同市と上富良野町で運営する介護事業所7カ所が、介護報酬計約1800万円を不正受給していたと明らかにした。市と町は来週にも行政処分する方針。

 市と町によると、7事業所は2013年度と14年度に職員の賃金を引き上げたとする虚偽の届けを提出し、職員の待遇を改善した事業所に支払われる介護報酬の「処遇改善加算」を不正に受給したという。

 処遇改善加算を受けた事業所は、受け取った額を上回る賃金を職員に支払う決まりだが、市と町によると、一部しか職員に支払っていなかった。

唾石症患者では歯周炎の既往多い

唾石症患者987人と性年齢をマッチさせた対照者4935人を対象に、慢性歯周炎(CP)と唾石症の関連を症例対照研究で検証。CP既往率は唾石症症例群で36.8%、対照群で29.7%と有意差が見られた(P<0.001)。唾石の位置および喫煙状況で調整後の条件付きロジスティック回帰解析の結果、対照群に対する症例群のCP既往オッズ比は1.37(95% CI, 1.19 - 1.56)だった。

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