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徹底したプラークコントロールが、インプラントの健康寿命を延ばす

日本でも増加しているインプラント周囲疾患ですが、なかでもインプラント周囲炎の治療は決して簡単なものではなく、治療成績も決して良くありません。その理由はインプラント周囲炎の進行スピードが速く、気付いた時には重症化していることが多いからです。もちろん初期の段階では非外科処置で改善することもありますが、基本的には外科処置が必要であると言われています。ですから、インプラント周囲組織の健康状態可逆性のインプラント周囲粘膜炎の状態で食い止めること、つまり炎症を引き起こす元凶となっているであろう歯肉縁上縁下のプラークコントロールこそ、インプラント治療を提供する私たちの命題と考えます。
                        日歯広報 2015.6.15

ドクターゴン診療所 泰川恵悟先生の『夢のある在宅医療』 再送

★日時: 平成27年7月11日(土)
      13:30~16:00(13:00開場)
 ★場所: 旭川大雪クリスタルホール1階
      旭川市神楽3条7丁目
 ★参加費:無料
 ★申込み:訪問看護ステーションあけぼの
      佐々木まで FAX0166-69-2650
 ★申込み〆切:6月30日まで
    *先着300名とさせて頂きます

「東京圏高齢化危機回避戦略」

6月4日、民間の有識者グループの日本創成会議が高齢者の移住についての提
言、「東京圏高齢化危機回避戦略」を発表しました。

 これは、
・高度成長期に東京、千葉、埼玉、神奈川の1都3県の「東京圏」に流入した
住民の多くが高齢化し、75歳以上の後期高齢者が2025年時点で2015年比175万人
増の572万人に達する。
・現在は都内で不足している介護施設を周辺地域が補っているが、2025年には
1都3県すべての地域で大幅な不足に陥る。2025年に必要とされるベッド数は
46万床に上るのに対し、2015年の総ベッド数は33万床にとどまり13万床分が不
足する。
・東京圏で施設を整備しようとすると土地確保が難しい上、自治体などにコ
スト負担がのしかかる。
・全国で896の市区町村が人口減少によって出産年齢人口の女性が激減する
「消滅可能性都市」となる。
等の推計から、東京圏の高齢者を介護施設などが充実している地方都市への
移住を促すべきだとしたものです。 

 移住策の候補地には、函館、青森、富山、福井、岡山、松山、北九州など一
定以上の生活機能を満たした都市部が上げられていて、過疎地域は生活の利便
性などの点から除かれています。
 この提言は、介護が必要な高齢者を移住させるだけではなく、健康なアクティ
ブシニアの移住も促すのが特徴で、移住後も地域の子育てや学習支援など地域
の活動に参画したり、空き家や空き商店などの既存施設を有効活用することで、
地方の活性化にも役立てようとしています。
 ただ、東京圏側からは消費の担い手でもある高齢者が流出することについて
反発があり、一方、地方からは東京圏の問題を地方に押し付けないでほしいと
の声があり、「ウィン・ウィン」の関係になるのはなかなか難しいかもしれま
せん。

鼻出血と口腔内潰瘍を繰り返す女性【研修最前線】

症例
51歳の女性、鼻出血の増加と痂皮から完全閉塞+口腔潰瘍
暫定診断は?

患者 51歳女性

主訴 鼻出血、口腔潰瘍(有痛性:痛みの評価スケール8/10)

既往歴 橋本病、脂質異常症、偏頭痛、3年半前に一過性脳虚血発作(TIA)を発症。

生活歴 既婚、子供2人。喫煙なし、機会飲酒程度。オフィス仕事。

家族歴 母親と姉妹がセリアック病を罹患。また、姉か妹が強皮症。

現病歴
3年ほど前より両側の鼻血が出現。間欠性の咽頭痛と血痰、および鼻の痂皮を伴うが、鼻漏はなし。鼻中隔の活動性の出血を確認し、硝酸銀で焼灼も出血が持続。
症状出現から6カ月後の経鼻内視鏡検査で、鼻の痂皮と粘膜炎、鼻腔の癒着を確認。腫瘤、ポリープはなし。
その3カ月後の鼻前庭部の生検で癌を否定。プレドニンの漸減療法で鼻症状の部分的改善を確認するも、20カ月後には完全に鼻の通り道が閉塞。
1年前より頬粘膜と舌に潰瘍が発症。その後、4カ月に渡り鼻出血の増加と痂皮、副鼻腔のうっ血が継続。
8カ月前にリウマチ科を受診。呼吸困難と疲労、耳閉塞感、7Kgの体重減少、舌の潰瘍を確認。
5カ月前に直腸出血によりCFを実施し、2個の潰瘍を確認。炎症はないが、痛みスケール8と強く、オメプラゾール、コルヒチン、ビタミンBの処方でも改善せず。反復性の鼻出血と下部胃腸出血、疲労、睡眠不足、関節痛、肘や足の間欠的痛みを確認。紅斑や熱感、膨隆はなく、脱毛症やぶどう膜炎、外陰部潰瘍、肛門周囲瘻孔はなし。

検査所見
抗甲状腺ペルオキシダーゼ抗体(TPOAb)が291UI/mL、抗二本鎖DNA抗体は陽性。
バイタルは正常で、電解質レベル、腎機能、肝機能、血清、たんぱく、電気泳動、ともに正常
梅毒、リウマトイド因子、抗核抗体、ANCAは全て陰性。
RO抗体、LA抗体、SLE抗体、リボヌクレオチドタンパクは陰性で、ASCAは陽性。
胸部CTで食道裂孔ヘルニアを確認。

神奈川歯大、付属病院を移転 17年開院目指す 「口腔ケアの拠点に

神奈川歯科大学(横須賀市稲岡町)は、付属病院の移転新築のため、国道16号に面する建設用地(同市小川町)で、旧公営駐車場の解体工事に着手した。高齢者のための訪問歯科診療科の増設や、災害時の身元確認のための情報センター機能を持たせるなど基幹病院としての役割を強化。院内のカフェテリアでは障害者や児童養護施設退所者を雇用する方針で、鹿島勇理事長は「地域に根ざし、社会的弱者に優しい口腔(こうくう)ケアの拠点にしたい」と話している。【田中義宏】

 病院は建設から約40年が経過し、老朽化や耐震性の問題があることから、移転新築を計画。病院近くの小川町駐車場(約3000平方メートル)を所有者の同市外郭団体「シティサポートよこすか」から約7億7500万円で購入した。2017年9月の開院を目指す。

 計画では、新病院は鉄筋コンクリート12階建て(延べ1万5700平方メートル)。1階に高齢者・障害者専門の歯科診療科、障害者や養護施設退所者を雇用するカフェテリアや売店などを配置する。鹿島理事長は「カフェテリアは週6日間営業で障害者を半日ずつ計12人雇用し、作業所などで作る菓子類も販売する。市内の児童養護施設を退所した若者を雇い、働きながらの就学も支援したい」と話す。

 そのほか、2階=一般診療科▽3階=高度先進統合診療科、小手術室▽4階=口腔外科や臨床・病理検査室▽5階=病棟(25床)、手術室▽6階=技工士・医員・学生の技工室▽7階以上=臨床研修、レストランや食堂――などをそれぞれ設置する。

 地震による津波被害を想定し、病棟や磁気共鳴画像化装置(MRI)などの重要医療機器は上階に置き、浸水の恐れがある地下階は建設しない。建物全体への被害を抑えるため、1階はパーティションを多用するなど、津波への抵抗が少ない構造にするという。

 東日本大震災の際に歯科のカルテが身元確認に役立った経験から、患者のX線写真などの情報をストックし、災害時の確認作業に活用する。

ドクターゴン診療所 泰川恵悟先生の『夢のある在宅医療

★日時: 平成27年7月11日(土)
      13:30~16:00(13:00開場)
 ★場所: 旭川大雪クリスタルホール1階
      旭川市神楽3条7丁目
 ★参加費:無料
 ★申込み:訪問看護ステーションあけぼの
      佐々木まで FAX0166-69-2650
 ★申込み〆切:6月30日まで
    *先着300名とさせて頂きます

岡山大病院 口唇口蓋裂、連携して治療 センター開設 患者の負担軽減

 岡山大病院(北区鹿田町2)は、生まれつき唇や口の中に裂け目がある口唇(こうしん)口蓋(こうがい)裂を院内の複数にまたがる分野の医師らが連携して治療にあたる「口唇裂・口蓋裂総合治療センター」を県内で初めて開設した。患者の情報を院内で共有し、総合的・継続的な治療が施せるため、患者の負担軽減にもつながるという。

 口唇口蓋裂は、胎児期に唇や上顎(あご)の形成がうまく進まず、口の周辺が裂けた状態で生まれてくる先天性の疾患。修復手術や言語訓練などを受ければ外見的に分からず、発音も改善されて機能的な障害はなくなるという。日本では500~600人に1人の割合で生まれるとされる。

 治療には、出生時から成人するまでの長期間、多岐にわたる分野の受診が必要で、複数の病院や診療所に通わなければならないこともあり、時間的・経済的負担が大きくなるという。5月に開設された同センターでは、矯正歯科や口腔(こうくう)外科、形成外科などの各専門医が連携し、手術だけでなく、食事や話し方などについてもアドバイスなどが受けられる。

 センター長を務める上岡寛教授は「患者が動くことなく、医師が治療に行ける。より安心して治療を受けられる環境作りに努めたい」と話している。
2015年6月29日(月)配信毎日新聞社

三遊亭円楽の司会

先日、三遊亭円楽の司会で、江戸時代の生活・風習を取り上げる番組「大江戸なんでも番付」(BS朝日)を観ていたら、当時の江戸見物に来た庶民が、土産で買って帰る人気の品の番付表を紹介しており、なんとその最上位に、歯磨き粉がランクインしていた。番組の中では、神奈川県歯会館にある「歯の博物館」館長の大野粛英先生がご自分で入手した、その歯磨き粉の現物を、開封するシーンも流れた。洒落た包み紙を開けると、淡いピンク色の歯磨き粉が現れる。それが、並みいる有名土産や名物を抑えて、売上が一番だったとは、初めて知り驚いた。さらに江戸時代の人々が、いかに歯の健康に腐心していたかも紹介されていた。
                        日歯広報 2015.6.15

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