記事一覧

「やぶ医者」大賞を募集 へき地医療に貢献する若手医師が対象

兵庫県養父市は、「やぶ医者」の語源が「養父にいた名医」だったとの説にちなみ、昨年創設した「やぶ医者大賞」への応募を受け付けている。へき地医療に貢献する若手医師が対象で、受賞者2人に奨励金50万円などを贈る。

 へき地医療に携わる魅力の発信や若手医師の育成が目的。応募資格は、へき地の診療所か公立の病院に5年以上勤務する医師か歯科医師で、今年4月1日時点で50歳未満。自治体や医師会などから推薦を受ける必要がある。応募者は本年度から3年間、審査対象になる。

 養父医師会の井上正司会長や京都大大学院の中尾一和教授、兵庫医科大の小谷穣治教授らが審査員を務める。受賞者は11月28日、養父市で開かれる表彰式に出席し、講演する。

 同市のホームページにある申込用紙で8月31日までに同市へ郵送する。同市保険医療課TEL079・662・3165

ハードチーズにむし歯予防の効果あり。口内の酸性化を防ぎエナメル質を保護。

 アメリカの研究機関『Academy of General Dentistry』は、12歳から15歳の子どもを3つのグループに分け、各グループの歯の表面に付着している歯垢のPH値を測定。それぞれのグループにチェダーチーズ、無糖ヨーグルト、牛乳を食べさせた。その後、口をゆすぎ、歯の表面に付着している歯垢のPH値を10分後、20分後、30分後と測定。その結果、ヨーグルトと牛乳を摂取した子どもはPH値に変化がなかったが、チーズを食べた子どもは食後のPH値が高くなった。この研究機関によると、チーズはPH値を調整する唾液の分泌を促進するため、アルカリ性が強まるのではないかとのこと。
 また、チーズの含まれるリン酸カルシウムがエナメル質の脱灰化を減少させ初期のむし歯の再石灰化を促すこと、タンパク質のカゼインがエナメル質を保護し、ミュータンス菌の付着を抑制するするとも言われている。食後にハードチーズを2~3口よく噛んで食べると、唾液にチーズの成分が溶け出して効が果的とのことだ。これまで、ヨーグルトの乳酸菌が歯周病予防に効果があるとの研究結果もあったが、チーズにも以外な効果があったことが判明した。むし歯の原因は食事にもあるというが、食べ物に対してさらなる研究に期待したい。

第二大臼歯の未萌出、異常萌出は咬み合わせの悪さも影響しているか。

一般的に、第二大臼歯(12歳臼歯)10~12歳で萌出すると言われているが、近年、18~19際の年齢層においてさえも、第二大臼歯の未萌出や半萌出が報告されている。しかしその理由については明らかにされていなかった。そんな中、岡山大学大学院医歯薬学総合研究科予防歯科学分野の森田学教授、大学院生の大森智栄らの研究グループは、同大保健管理センターの岩崎良章准教授と共同で行った横断研究で、第二大臼歯の生え方に異常がある人は咬みあわせの異常が多いことを発表した。

歯科医院を併設したランニング研究所を立ち上げた金哲彦さん 「時の人」

地方の市民マラソン大会に出場する傍ら、プロランニングコーチとして講演やテレビで活躍中。今年、歯科医院を併設したユニークなランニング研究所を東京都内に立ち上げた。「今は実験段階だが、一般の人向けに助言できる拠点にしたい」と準備に余念がない。

 ランニングマシンは自ら改造した。走るときに正面、側面、真上、後ろからカメラで撮影。姿勢や着地の際に脚に加わる力を科学的に分析する。

 「かみ合わせが悪いと、生活の質が低下する」。歯科医師で妻の林幸枝(はやし・ゆきえ)さん(48)が歯の矯正を担当。歯ぎしりは走りにも影響を及ぼす恐れがあるとして、睡眠中のマウスピース着用を提案する。練習方法を含めた生活上のアドバイスをすることも検討している。

 北九州市出身。高校の先輩の勧めで早稲田大へ。故中村清(なかむら・きよし)監督との出会いで才能が開花した。「ニトログリセリン(心臓病の薬)を飲みながら、命懸けで指導する迫力に魂を揺さぶられた」

 箱根駅伝5区山上りで2年連続区間賞。現役引退後に実業団の監督をしたが、当時は企業の経営悪化で陸上部が「冬の時代」。クラブチームのNPO法人を設立したものの「資金集めが大変」と振り返る。

 42歳で大腸がんを患い、死を意識した。だが気持ちを切り替えた。「同じ病気の人が走っていると、つらいことを乗り越えた心のつながりを感じる」。11月の栃木県の大田原マラソンで「3時間切り」を目指す。「テレビで宣言しちゃったから」と笑った。51歳。

介護利用、588万3千人 14年度、過去最多

 2014年度に介護予防と介護サービスを利用した人が過去最多の計588万3千人だったことが6日、厚生労働省の介護給付費実態調査で分かった。13年度を22万2500人上回り、本格的に調査を開始した03年度と比べて約1・6倍に増えた。高齢化が進み、利用者数は右肩上がりの状態が続いている。

 介護サービス別の内訳では、通所介護が前年度比9万7千人増の184万5千人、訪問介護が2万8千人増で142万人だった。施設サービスの利用者は、特別養護老人ホームが62万人、老人保健施設は53万9千人といずれも増加する一方、介護型療養病床は10万5千人で、前年度から7千人減った。

 受給者1人当たりの給付費(今年4月審査分)は、介護予防サービスが4万1千円、介護サービスが19万1300円。都道府県別で見ると、介護予防サービスは福井の4万4千円が最も高く、介護サービスは沖縄の21万2400円が最高だった。

入れ歯、セラミックス製が急伸 自然な風合い、生産増強

自然な見た目の「セラミックス製入れ歯」が好まれるようになり、化学メーカーが素材の生産に力を入れている。特に注目しているのがジルコニアだ。高価格ながら金歯・銀歯の金属製から主役の座を奪いつつあり、高齢化による需要増にも期待する。

 東ソーは3日、2017年4月末までに山口、三重両県の工場で、ジルコニアの生産能力を約3割増やすと発表した。いま、最も販売増が見込める入れ歯素材だ。同社が1983年に光ファイバーのコネクター用などとして世界で初めて商業生産化した。入れ歯には00年ごろから欧州で使われ始め、国内でも05年以降、使われている。

 金銀並みの強さを持ちながら、自然な風合いを出せる。たばこのヤニなども再現でき、自分の歯と並んでも違和感がない。金属アレルギーの心配もない。保険適用外のため、1本10万~15万円と金属製より1~2割ほど高いが、東ソー広報は「高くてもいいものをと選ぶ人が増えている」と説明する。これまでは主に奥歯で使われてきたが、最近は前歯にも使いやすい素材を開発した。

 素材を仕入れて歯科医院向けに入れ歯を成形する事業を持つクラレは、表面の透明性を向上させたジルコニア製の新商品を7月から欧米で発売した。国内でも今秋に売り出す。広報は「材料の変化は世界的な流れ」。同社によると世界でのジルコニア製の市場規模は年約160億円にまで伸びた。年2千億円前後とされる金属製からの入れ替えはさらに進むとみる。
2015年8月5日(水)配信朝日新聞

歯と口の健康アラカルト 誤嚥性肺炎と訪問診療

誤嚥性(ごえんせい)肺炎とは、細菌が唾液や胃液と共に肺に流れ込んで生じる肺炎です。高齢者の肺炎の70%以上が誤嚥に関係していると言われています。日本人の死亡原因の第3位は肺炎です。肺炎で死亡する人の94%は75歳以上であり、90歳以上では死亡原因の2位に順位が上がります。

 お口の中が不潔になると誤嚥性肺炎を引き起こす原因にもなりますし、合わない入れ歯を使っていると食欲不振から健康不良を引き起こす原因にもなります。お口の中の清掃を行い、かむ機能を回復させることにより、今までの全身の病状が改善されたという例もあります。また、いつまでも口から食事ができることは、人の生きる意欲を向上させるために必要なことです。

 認知症、全身疾患、高齢のため歯科を受診したくても受診できない方が多くおられます。ご自身の足で歯科等の医療機関を受診できていない方は、ご自宅や施設内で訪問歯科診療を保険診療の範囲で、受けることができます。

 歯周病治療、虫歯治療、入れ歯の調整から新しい入れ歯を作る等、一般の歯科医院とほぼ同じ内容で受けることができます。ただし、治療時の姿勢の保持や照明など制約の中で行われるので、治療内容によっては診療所での受診が必要な場合もあります。

 訪問歯科診療を希望される方は、まずご自分のかかりつけの歯科医院にご相談下さい。その歯科医院での対応が困難な場合には、各地区の在宅歯科ケアステーションまでお問い合わせ下さい。

生活保護世帯が最多更新 5月、厚労省調査

厚生労働省は5日、全国で生活保護を受けている世帯は5月末時点で162万2525世帯となり、過去最多を更新したと発表した。前月比1601世帯増で、これまで最多だったことし3月を超えた。受給者数は前月比1972人減の216万1442人だった。

 世帯別(一時的な保護停止を除く)では、65歳以上の高齢者世帯が増え続けており、79万3658世帯と1年前と比べて5・6%伸びた。全体の約49%で、厚労省によると単身が約9割を占めるという。

 働ける世帯を含む「その他の世帯」は1年前と比べて3・2%減の27万4398世帯だった。厚労省は受給世帯が増える一方、人数が減った原因について「増加している高齢者世帯の単身化が進み、それ以外の世帯が雇用状況の改善などで減少傾向にあることが影響している」と分析。

 生活保護に至る手前の新たなセーフティーネットとして生活困窮者自立支援制度が4月から始まったが、影響は分からないとしている。

過去ログ