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歯学部試験、事前に漏らす 長崎大、研修医ら処分

長崎大は13日、昨年9月に実施した歯学部の実技試験で、事前に課題を学生に漏らす不正をしたとして、歯科研修医3人を戒告の懲戒処分にしたと発表した。管理責任を問い、中山浩次(なかやま・こうじ)歯学部長ら4人は訓告などの処分にした。

 中山学部長は、記者会見で「研修医が事前に課題を把握できないようにし、再発防止に努める」と述べた。

 歯学部によると、試験は「医療系大学間共用試験実施評価機構」(東京)が提供。歯を抜いたり、フッ素を歯に塗ったりするなど臨床能力を確かめる内容だった。

 昨年9月、5年生約50人が臨床実習に進むために受験。うち3人の学生が、内容を知っていた研修医から電話などで聞き出し、無料通信アプリLINE(ライン)を使ってほかの学生にも知らせていた。試験当日、預かった学生の荷物から課題が書かれた紙が見つかり、不正が発覚した。

 処分は昨年12月16日付。公表が遅れた理由を歯学部は「処分対象者の研修が続いており、研修が終わるまで待った」と釈明している。

やせ女子・考/上 摂取カロリー、終戦直後以下

現代人の食生活では、メタボリックシンドロームなど肥満が問題視されることが多いが、実は日本人の平均的なエネルギー摂取量は以前に比べ減っている。特に若い女性で顕著な傾向で、専門家から「他の国では見られない現象だ」と懸念の声が上がるほどだ。「飽食の国」といわれる日本で、若い世代の女性の食にいま何が起こっているのか。その背景を2回に分けて考える。

 ●夕食は野菜スープ

 「仕事が忙しいし、食べることにあまり興味が湧かないから、最低限の食事になってしまう。気が付けば夕方まで何も食べていなかったということもあります」。東京都中央区の佳織さん(30)=仮名=は話す。

 朝、出社すると職場でココア味のプロテイン(たんぱく質を多く含む栄養補助食品)を水に溶かして飲む。それが朝食代わりだ。「朝、何も食べないよりはいいと思って」

 ある日の3食はいずれも少量だ。朝食に水に溶いたプロテインとコーヒー1杯。昼食はサンドイッチとコーヒー。夕食は自宅で作り置きしていた野菜スープをスープ皿に1杯。3食を食べているものの、推定エネルギー摂取量(1日当たり)は、厚生労働省が定める一般的な30代女性の必要量2000キロカロリーの半分にも満たない。

 同居する夫とは仕事の勤務時間が合わず、自宅で一緒に食事を取ることは少ない。家で作る料理もサラダやスープなどの単品が多いという。身長は161センチ、体重は47キロ。肥満ややせ度合いを表すBMI値は18・1で、明らかなやせ傾向だ。

 ●20代の5人に1人

 厚労省がまとめた2013年の国民健康・栄養調査によると、BMI18・5未満の「やせ」に分類される割合を性別・年代別にみると、20代女性が21・5%と最も多く、次いで30代女性も17・6%に上る。女性全体の「やせ」割合は12・3%で、データがある1980年以降で最も高くなった。

 同調査は1995年以降に、世帯単位ではなく個人単位で調査結果をまとめるようになった。全体の平均エネルギー摂取量は減少傾向にあり、20代女性のエネルギー摂取量も同じ傾向で徐々に減少している。20代女性のBMI値で「やせ」の割合は、95年以降、2割以上で推移しており、「5人に1人が『やせ』」という状態は定着している。

 また、平均エネルギー摂取量をみると、20代女性は1628キロカロリー(13年)だった。厚労省によると、終戦からわずか半年後の1946年2月時点のデータとして残っている「都市部」の平均値は1696キロカロリーで、13年の20代女性の方が少ない状態だった。

 さらに、国連食糧農業機関(FAO)によると、北朝鮮国民への1日の平均エネルギー供給量は11年で約2100キロカロリーとされる。日本の若い女性が取り込むエネルギー量は、経済制裁下の北朝鮮の人々への供給量よりも少ないことになる。

 国立健康・栄養研究所の滝本秀美・栄養疫学研究部長によると、20代の女性は食べる量が少ないこともあって、ビタミンやミネラルなどのいわゆる微量栄養素の摂取量も少なめだという。例えばビタミンB群の一種である葉酸や、鉄などが不足している。葉酸は、妊娠して間もない女性で不足すると、胎児の先天性障害のリスクを高めることが分かっている。

 滝本さんは「普段食べる量が少ない人は、最低限のカロリーは確保していても、健康の維持や妊娠、出産のための栄養素が不足している可能性がある」と話す。

 同調査からは、若い女性の食事バランスが取れていない状況も浮かんでくる。13年には3食ともに、(1)穀類(2)魚介類・肉類・卵・大豆(大豆製品)(3)野菜――の3種類を組み合わせて食べる人の割合は、20代は24・6%、30代は23・8%で、女性全体の平均36・5%を大きく下回り、男女別の全年齢層でも最も低くなっている。

 冒頭の佳織さんは「健康には気を付けなきゃ、野菜をとらなきゃ、という意識はある。外食すれば出されたものはきちんと食べるし、粉末を水に溶かすグリーンスムージーを常備して、毎日飲むようにしている。でも、一汁三菜を作って食べるような時間や気力があるなら、それを別のものに使いたいと思う」と話す。

 ●世界的に珍しく

 日本栄養士会の迫和子専務理事は「他の先進国では肥満対策が課題となっているが、日本では若い世代を中心に女性のエネルギー摂取量が減り、肥満者の割合が減っている。世界的にこんな国はない」と指摘する。80年代から栄養指導などで生活習慣病対策に力を入れてきた成果ともいえるが、一方で必ずしも肥満解消と同一線上で結びつけられないほど、若い女性のやせ対策が緊急課題になっているという。

 迫さんは「ここまで若い女性のやせ問題が進展するとは思わなかった。働き盛りの男性は肥満解消がなお課題で、日本は肥満とやせが共存する社会といえる」と話す。

歯科に鍼灸整骨院併設 前橋市、体のゆがみ取り治療で連携

前橋市の歯科が、歯科医院の建て替えに伴い鍼灸整骨院を併設した医療施設を開院した。原因不明の片頭痛や耳鳴り、顎(がく)関節症の治療に力を入れ、歯科診療と同時に体のゆがみを取ることで症状の改善を図る。

 新施設は鉄骨2階建。体のバランスが崩れるとかみ合わせが悪くなり、頭痛や耳鳴り、顎関節症につながるとも言われており、両院で連携して治療に当たる。具体的には、歯科でマウスピースを作る際、整骨院で頭蓋骨のゆがみを改善してからマウスピースを調整する。

 整骨院ではストレッチやリハビリを通して治療後も再発しない体づくりを支援する。

 理事長は歯科医として顎関節症に苦しむ患者に接してきた。10年ほど前に整骨院で膝の治療を受け、自らの顎関節症が治った経験から、鍼灸師の資格を取得した。「歯科と整骨院が合わさって初めて治療の可能性が開ける」と話している。

歯科医療で国際会議 健康寿命延長に貢献

健康的に日常生活が送れる期間を示す「健康寿命」を延ばすために歯科医療がどう貢献すべきかを話し合う「世界会議2015」が13日、東京都内で開会した。日本歯科医師会や日本歯科医学会などの主催で、会期は3日間。国内外から約1200人の参加を見込んでいる。

 会議では口内の健康に関するデータやアジア、アフリカの現状、世界保健機関(WHO)の政策が紹介され、医科と歯科の連携や政策の在り方などを議論。最終日には国内外に向けた政策提言をする。

 13日の開会式で日本歯科医師会の大久保満男(おおくぼ・みつお)会長は「現在の高齢者のことはもちろん、今生まれた子供の70年後という長期にわたっても歯科医療や口腔(こうくう)保健を考えたい」と話した。

 最近の研究で、歯周病が糖尿病を悪化させるなど、口の状態が全身の健康に関係することが分かってきている。口内のケアを通じて生活の質を高め、高齢化の進展に伴う医療、介護の需要増を抑えられるか、注目が集まっているという。

サウナで心疾患死亡リスクが低下

サウナはリラックスできるだけでなく、心臓の健康にも良い可能性があることが、フィンランド、東フィンランド大学のTanjaniina Laukkanen氏らの研究で示唆され、研究論文が「JAMA Internal Medicine」オンライン版に2月23日掲載された。

 研究では、サウナを頻繁に利用する男性は心疾患で死亡する可能性が低いことが判明した。1週間にサウナに行く回数が多いほど、1回のサウナで過ごす時間が長いほど、リスクは低かったという。伝統的なフィンランドのサウナは、湿度が10~20%、入浴者の顔の高さの温度が80~100℃に保たれている。

 フィンランド東部の42~60歳の男性2,300人以上を平均20年間追跡したところ、以下のことがわかった。
心臓突然死のリスクは、週2~3回サウナを利用すると22%低下し、週4~7回利用すると63%低下する。
致死的な心疾患のリスクは、週2~3回サウナを利用すると23%、週4~7回利用すると48%低下する。
心疾患または脳卒中による死亡リスクは、週2~3回サウナを利用すると27%、週4~7回利用すると50%低下する。
週1回のみサウナに行く男性に比べて、週2~3回の男性の死亡リスクは24%低く、週4~7回の男性では40%低かった。
サウナで過ごす時間が11分未満の男性に比べて、11~19分の男性の心臓突然死のリスクは7%低く、19分以上の男性では52%低かった。

 サウナが心臓によい理由は不明だが、運動時に発生するのと同じような健康的ストレスを心臓に起こすのではないかと、専門家はコメントしている。なお、今回の研究はサウナ利用と心臓の健康の関連性を示したが、因果関係を示したものではない。

MS、コーヒー1日4杯で発症予防【米国神経学会】

米国神経学会(AAN)は2月26日、コーヒーが多発性硬化症(MS)発症リスクを低減させる可能性を示した研究を紹介した。4月開催の同学会年次集会で発表予定。

 この研究は、MS患者1629人と健常人2807人を対象としたスウェーデンの研究とMS患者1159人と健常人1172人を対象とした米国の研究のデータから、コーヒーの消費量と症状出現について比較。スウェーデンの研究では、MS発症の前年にコーヒーを1日最低6杯飲んだ患者と比較すると、コーヒーを飲まなかった患者はMS発症リスクが約1.5倍高かった。発症前5年間または10年間に大量のコーヒーを飲むことも、同様に発症リスクを下げる効果があった。米国の研究でも、発症前年にコーヒーを飲まなかった群では1日4杯以上飲んだ者に比べ、発症リスクが約1.5倍高かった。

 カフェイン摂取がパーキンソン病やアルツハイマー病の発症リスクを下げることは、既に知られている。コーヒー摂取がMS予防にも役立つ可能性が示されたことから、今回の結果を研究者は「カフェインには脳を保護する効果があるとする説を裏付けるもの」と解説。その上で、「MSの再発や長期的障害に対しても、カフェインがどのように影響するかを研究する必要がある」との考えを示した。

リフレッシュ介護教室

 内容 口腔ケア、交流会
 日時 3月23日(月) 午前10時30分~12時
 場所 高齢の家族を介護している方
 定員 20人
 申込 介護高齢課 ℡25-5273

[歯科] 歯科医師の需給問題について討議 厚労省WG

歯科医師の資質向上等に関する検討会 歯科医師の需給問題に関するワーキンググループ(第1回 2/24)《厚生労働省》

 厚生労働省は2月24日、歯科医師の資質向上等に関する検討会「歯科医師の需給問題に関するワーキンググループ(WG)」の初会合を開き、この問題について討議した。WGの上部組織にあたる検討会では、需給のほか、女性歯科医師や歯科医療の専門性に関する事項を議題として掲げている。 (2月25日に詳報します)

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