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のみ込む力 電気で治療 世界初 嚥下障害で機器開発 兵庫医大

兵庫医科大(西宮市)などの研究グループは31日、食物をのみ込む力が低下した「嚥下(えんげ)障害」に対し、喉の神経を微弱な電気で刺激して治療する世界初の機器を開発した、と発表した。嚥下障害は食べる楽しみを奪い、死因の3位である肺炎を引き起こすが、根本的な治療法がなかった。機器は9月下旬に発売予定。

 食物が喉に達すると喉の神経から脳へ情報が伝わり、脳が命令を出して食物を食道、胃へと送るのが「嚥下」。嚥下に障害があると、誤って空気が通る「気管」に食物が入り、肺炎の危険が高まる。

 嚥下障害は脳卒中などのため喉の神経活動が低下し、脳の命令が遅くなることが主な原因。年間約40万人の脳卒中患者のうち、7割以上に起こるという。

 開発した機器は、食事の際、首にパッドを付けて微弱な電気を流し、喉の神経活動を活発にする。従来あった嚥下の筋肉を強化する電気治療器を参考にし、電気を弱めて流し方を工夫。従来機器の問題だった痛みをなくした。

 開発した機器を12人の患者に試した結果、嚥下の速度が約15%改善し、正常化。機器は医療機器製造販売「ジェイクラフト」(大阪府和泉市)が手掛け、7月に製造販売の認証を受けた。兵庫医科大生理学講座の越久仁敬主任教授(56)は「兵庫発で全国にこの新治療法を広げたい」と話す。

受動喫煙の男性は喫煙者と同程度、歯周病の危険

他人のたばこの煙を吸う受動喫煙をしている男性は、喫煙者と同程度、歯周病になる危険が高まるとする研究結果を国立がん研究センターと東京医科歯科大のグループがまとめた。

 同グループは2005年~06年に歯科検診を受けた1164人を対象に受動喫煙と喫煙、歯周病の関連を調べた。受動喫煙は「家庭で10年以上喫煙者と同居」「職場などで1日1時間以上喫煙者とほとんど毎日接する」などとした。

 分析の結果、重度の歯周病になる危険は、受動喫煙をしていない男性に比べ、家庭で受動喫煙をしていると約3・1倍、家庭とそれ以外の場所で受動喫煙をしていると約3・6倍高かった。喫煙者が歯周病になる危険は約3・3倍でほぼ同じだった。女性における受動喫煙と歯周病との関連はみられなかった。

紅茶に歯周病菌・口臭を抑制する効果…キリン

キリンの「飲料技術研究所」(横浜市)は、紅茶が歯周病菌と口臭を抑制する効果があることを実証したと、日本口臭学会などで発表した。

 同研究所は北海道医療大の鎌口有秀准教授と共同で、紅茶に含まれるポリフェノールが、歯周病菌の活動や口臭成分の濃度に与える影響を調べた。

 飲用の10分の1の濃度に薄めた紅茶を加えた培地で、歯周病菌を6日間培養し、菌の濃度の変化を測定した。すると、抗菌作用を持つポリフェノールとして知られる緑茶カテキンと同程度に、歯周病菌の増殖が抑えられたという。

 歯周病菌が作り出す、歯茎を溶かすたんぱく質分解酵素への影響も調べた。歯周病菌液に飲用の100分の1の濃度の紅茶を加えたところ、最大で8割強、酵素の活動が抑制されたとしている。実証結果はキリンのホームページの中の「紅茶と暮らし研究所」で近く公表する予定だ。

PDCAサイクルをまわせ!

この頃、福祉や医療関係の講演会や勉強会に出席すると耳慣れない
「PDCAサイクルを回しましょう!」などとよく耳にする。PDCAサイク
ルとは、事業活動における生産管理や品質管理などの管理業務を円滑
に進める手法の一つで、主に民間企業の改善手法として用いられてい
る。

『 Plan(計画)→ Do(実行)→ Check(評価)→ Action(改善) 』
の4つの行程をサイクルとして繰り返すことによって、継続的に改善する。

近年ではこの手法が企業だけでなく医療機関や福祉法人などにも置き換
えができるとして積極的に用いられ、実践している内容の事例や実際に
上がった効果・成果に関する報告なども数多くある。

また、CPDCA は現状把握(Check)を先に行うことで定量化(数値化)し、
厚みのあるPlanづくりを行えると言われている。まとめとしてPDCAは、
個人の習慣と同じで毎日の意識継続と積み重ねが大切であり、習慣にお
いては短期間での成果よりも「続ける」ということに着目する。

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http://mediwel-galaxy.jp/archive/1401/

WHOが新ガイドラインを発表。1日の糖分摂取量はスプーン6杯まで。

WHOでは肥満や生活習慣病を予防するため、脂肪、炭水化物、糖類などの1日の摂取量を示すガイドラインを制定している。これまで、単糖(ブドウ糖やフルクトース)や二糖(ショ糖や砂糖)に該当する遊離糖類の摂取目標を、1日に摂取する全カロリーのうち10%未満としていた。今回発表された新しいガイドラインでは、1日の糖分摂取量を10%未満に抑えることを「強く勧告する」とした上で、さらに可能であれば5%未満に抑えることで「より健康に良い効果が得られる」としている。5%というと、一般的な成人のカロリーで計算すると1日当たり約25グラム、小さじ6杯分の砂糖に相当する。

旭川市医師会主催 「新しい医療事故調査制度に関する講演会」開催について

 日 時 平成27年8月31日(月) 午後6時30分~午後8時30分
 場 所 旭川グランドホテル 3階「瑞雲の間」
     (旭川市6条通9丁目(℡0166-24-2111)

 内 容
  講演1 「新しい医療事故調査制度の概要について(仮)」 北海道医師会 担当役員様
   
  講演2 「新しい医療事故調査制度とAi(仮)」 一般財団法人 Aⅰ情報センター 代表理事 山本正二様

  講演3 「新しい医療事故調査制度と医事紛争について(仮)」 弁護士法人ほくと総合法律事務所 弁護士 成川毅様 (旭川市医師会顧問弁護士)

「健康寿命」日本が首位 英誌に188カ国調査

【ロンドン共同】世界188カ国の2013年の「健康寿命」を調べたところ、日本が1位だったとする調査結果を米ワシントン大(西部ワシントン州)などの研究チームが27日付の英医学誌ランセットで発表した。健康寿命は介護が必要だったり、日常生活に支障が出る病気にかかったりする期間を除き、自立して過ごせる期間を示す。

 同チームによると、日本の健康寿命は男性が71・11歳、女性が75・56歳で、男女とも健康寿命は1位だった。この年の日本人の平均寿命は男性が初めて80歳を超え、女性は86歳台だった。

 健康寿命の男女平均で2位は72・1歳のシンガポール。アンドラ、アイスランド、キプロスが続いた。

 日本以下は、男性はシンガポール、アンドラ、アイスランド、イスラエル。女性はアンドラ、シンガポール、フランス、キプロスの順。

 同チームは1990年のデータも算出。世界では90年~2013年に、平均寿命が65歳台から71歳半ばまで延び、健康寿命も57歳から62歳台に延びた。背景としてエイズウイルス(HIV)やマラリアなどの感染症対策が進んだことなどを挙げた。

 健康寿命は、単に寿命を延ばすのではなく、健康に長生きすることを重視する考え方に基づき、世界保健機関(WHO)が00年に提唱した。

 ※健康寿命

 健康上の問題で日常生活が制限されることなく過ごせる期間。平均寿命と健康寿命の差は「不健康な期間」とされる。今後、平均寿命が延び、健康寿命との差が拡大すると医療や介護の費用がかさむ恐れがある。健康寿命を延ばせば、個人の生活の質の低下を防ぐとともに、社会保障費の抑制も期待できるため、政府は2020年までに健康寿命を1歳以上延ばす目標を掲げている。自治体や企業も生活習慣病の予防などに取り組んでいる。

地域ケアネット旭川第11回症例検討会

日時   :平成27年8月27日(木)19:00~20:30
場所   :旭川厚生病院 別館講堂
   (旭川市1条通24丁目 TEL 0166-33-7171)

1:開会挨拶        地域ケアネット旭川 代表 鈴木康之       先生

2:症例検討  「~病診連携を考える~」 
 
            座長:地域ケアネット旭川 代表 鈴木康之       先生

<症例>
 「病院の立場から」
              道北勤医協一条通病院            佐藤一人       先生

医療法人社団はらだ病院            長嶋知明       先生

<ミニレクチャー>
 「当院における退院支援の現状と課題」
JA北海道厚生連旭川厚生病院 総合相談センター
MSW 樺澤康裕       氏

過去ログ