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「過去データに誤り」 消費税負担分の診療報酬補填

10月8日の中医協総会で、厚生労働省は令和2年度から令和4年度にかけての診療報酬による消費税負担分の補填率に関する集計に誤りがあったことを認めた。10月8日の中医協総会で、厚生労働省は令和2年度から令和4年度にかけての診療報酬による消費税負担分の補填率に関する集計に誤りがあったことを認めた。

 令和5年度・6年度分の診療報酬改定に向けた補てん率把握のための作業の過程で、明らかになったもの。3年度と4年度の支出に「水道光熱費」を計上していなかったほか、収入で「生活保護法等の公費負担医療分」を計上していないことが分かった。
 歯科診療所では、2年度の補填率が103.4%から105.9に上がっているものの、3年度は103.2%から97.6%に、4年度も105.4%から99.5%に下がっていた。
                                 

歯を20本以上保つことはオーラルフレイルの社会経済格差を軽減

東北大学大学院歯学研究科国際歯科保健学分野の藤田美枝子 修了生、竹内研時 准教授、小坂 健 教授らの研究グループは、高齢者約2万人の調査データを分析した。
 その結果、オーラルフレイルの有病割合が、教育年数が9年以下の群では13年以上の群に比べて1.45倍、等価所得が200万円未満の群では400万円以上の群に比べて1.38倍高いことが明らかになり、オーラルフレイルの社会経済格差が明らかになった。

 一方、歯の本数を20本以上に保つことで、教育年数の少なさや等価所得の低さに起因するオーラルフレイルのリスク上昇を、それぞれ約28%、約13%軽減できることが示された。
 このことから、生涯を通じて歯の喪失を予防することは、高齢期の口腔の健康格差を部分的に是正する可能性が示唆された。2025年8月27日付で「Journal of Oral Rehabilitation」に掲載。                      
【山田 宏のデンタルマガジン】

厚労省が目指す歯科医療提供体制の方向

厚生労働省では、毎年医療機関や患者、医療従事者の動向を調査し、歯科医療提供体制の今後については、中央社会保険医療協議会において協議しています。 その協議の上で、今年の6月に閣議決定された「経済財政運営と改革の基本方針 2025」における歯科関連については、歯科医療機関・医歯薬連携などの多職種連携、歯科衛生士・歯科技工士の人材確保、歯科医師の不足する地域への適切な配置の検討や歯科保健医療提供体制構築の推進・強化に取り組むといった内容が含まれています。 したがって、今後はこのような厚生労働省が目指す歯科医療提供体制の方向性を知ることが、歯科医療経営において極めて重要なポイントとなります。

25年賃上げ実態調査の概況を公表 医療・福祉は全産業最低の5,589円

厚生労働省は 10 月 14 日に「令和7(2025)年賃金引上げ等の実態に関する調査の概況」を公表。「医療、福祉」の1人平均賃金の改定額(改定後と改定前の差額。賃上げ額)は全産業の中で最低となる 5,589円(前年6,876円)だった。 全産業が1万3,601円(前年1万1,961円)だったため、医療・福祉の賃上げ額は全産業平均の4割程度ということになる。 賃上げの改定率(改定額の改定前1人平均賃金に対する割合)は、全産業が 4.4%(前年 4.1%)だったのに対し、医療・福祉は2.3%(前年 2.5%)と全産業で最低だった。

かかりつけ医機能の評価をめぐり 支払側と診療側で意見が対立

10月17日の中央社会保険医療協議会総会で、厚生労働省が論点に挙げた「かかりつけ医機能に係る評価」をめぐり、支払側と診療側で意見が対立した。支払側は見直しを主張し、診療側からは制度の効果が現れているとして評価の継続と強化を求めている。

社会的共通資本を振り返る~AIと人間界の調和~

「社会的共通資本」とは、経済学者・宇沢弘文氏が2000年に提唱した概念であり、「すべての人々が豊かな生活を送り、人間的で魅力ある社会を安定して維持するための社会的装置」を社会全体の共有財産としてとらえるものである。
宇沢は社会の基盤を、(1)自然環境(大気・森林など)、(2)社会資本(道路・交通・上下水道など)、(3)制度資本(教育・医療・司法・金融など)の三つに分類し、特に医療を制度資本の一部と位置づけた。彼は市場原理主義が進む中で、環境破壊や格差拡大、地域社会の崩壊が進む現実に強い危機感を抱き、これらの共通資本を社会全体で守り、適切に管理する必要を訴えた。
現代の医療界においても、競争原理の強まりによる格差拡大や、急速なデジタル化による人間性の喪失が問題となっている。この状況はかつて手塚治虫の「鉄腕アトム」に描かれた、人間とロボットの共存と対立の構図にも重なる。AIが発達する現代において、社会的共通資本の理念を再考し、技術の進歩と人間らしさの調和を実現することが、私たちの社会に求められているのかもしれない。

消費税負担の補填率に計算ミス、 厚労省が謝罪

厚生労働省は8日、医療機関や薬局の消費税の負担を和らげるため診療報酬で行っている補填率(2022年度までの3年分)の計算で、21年度と22年度の支出に水道光熱費を計上しないなど複数のミスがあったことを明らかにした。22 年度の「医科全体」での補填率は107.1%とされていたが、同省はこの日99.3%に修正した。 「医科全体」のうち、病院に対する修正後の補填率は103.7%(修正前112.8%)、一般診療所は 89.5%(94.6%)。ほかは歯科診療所 99.5%(105.4%)、薬局 91.5%(91.7%)と、病院を除いて補填不足だった。医療機関と薬局を合わせた全体での補填率は106.1%から98.9%に修正された。

内閣府、認知症の世論調査結果を公表 認知症基本法は約76%が「知らない」

内閣府政府広報室は10月10日、「認知症に関する世論調査」(速報)を公表し、2023 年6月に成立し 2024 年1月に施行された「認知症基本法」(共生社会の実現を推進するための認知症基本法)について「成立したことを知らなかった」という回答が75.8%にのぼった。 「成立したことを知っている」と回答したのは 21.9%だったが、うち内容について「知らない」が 16.4%を占めた。「詳しく知っている」は 1.0%、「ある程度知っている」は4.5%だった。 認知症基本法は、認知症の人およびその家族などの意見をもとに自治体が計画を策定することを求めているため、同法の周知が不十分な場合、意見の聴取が困難になる可能性もある。今後、スムーズに認知症対策を進めるうえでも、周知が課題となっていきそうだ。

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