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歯周病は掌サイズの口の穴

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歯周病は、プラークあるいはバイオフィルムが歯面に付着することで、歯肉に対して炎症反応や免疫反応が起こり、その結果、歯周組織が破壊されて発症、進行します。付着したプラーク中の「細菌因子」、それに対して体が反応する「生体因子」、また、ヘビースモーカーやストレス、不規則な食生活などの「環境の因子」の3要素が、歯周病のリスク因子です。リスク因子が重なると、歯周病が発症し、重症化すると考えられています。


周期性高中級症減少症の口腔内クリックすると大きな画像を閲覧できます。
 また、全身疾患も歯周病のリスクとなります。特に生体防御系に異常があった場合には、口腔内に強い炎症が起こります。その例がこの13歳の男子の口腔内です。かなり歯肉が腫れているのが分かりますか。エックス線写真からも、歯槽骨の吸収が見て取れます。周期性好中球減少症の患者さんで、好中球減少期になると、歯肉の腫脹と歯槽骨の吸収が著しくなります。こうした症例からも、歯周病の進行には好中球が非常に重要な役割を果たしていることが分かると思います。この患者さんを10年間治療し、歯を残そうと努力したのですが、残念ながら歯の保存はできませんでした。

歯周病は掌サイズの口の穴 【研修最前線】

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周病の病因を見ていきましょう。細菌感染のひとつですから、歯周病原細菌が注目されます。歯と歯茎の間の溝、すなわち歯周ポケット内を見ると、歯の表面に厚い層をなしてプラーク(バイオフィルム)が付着しているのが分かります。これを拡大すると、歯周ポケット上皮表面から歯根表面にかけて、しっかり沈着物や付着物があるわけです。この細菌叢は、Red complex、Orange complex、green、yellow、purpleと色分けされています。なぜ色分けされているかと言うと、細菌のグループがしっかり分かれているからです。これまでの研究の結果、歯周病に関連する細菌は、いずれもグラム陰性偏性嫌気性が主体だと分かってきています。

こども歯みがき教室

内容 講話、個別歯磨き指導
 日時 4月8日(火) 午前10時から
 場所 キッズルーム(第二庁舎5階)
 対象 3歳以下の子と保護者
 定員 6組
 申込 健康推進課 ℡25-6315

医療IT化等への見解まとめる

第11回理事会が2月20日(木)、歯科医師会館で開催され、平成27年4月診療分からオンラインまたは電子媒体による請求に原則移行しなければならない状況等に鑑みて、「医療IT化政策及びレセプト電子化に対する日本歯科医師会の現時点での見解」を決定した。日歯は医療の質の向上を目的とした医療IT化推進の観点から、対象医療機関ができる限り円滑に電子請求に移行できるように対応する。
                    日歯広報 3月5日

平成26年 第6回 北海道口腔内科研究会

道歯会々員は、無料で参加出来ます。
申込みも不要です。
是非とも多数の先生方に出席していただくようお願い申し上げます。

日時:平成26年4月4日(金)18:00~20:00
会場:札幌医科大学記念ホール (札幌市中央区南1条西18丁目)

プログラム
1) 頬粘膜に生じたメトトレキサート関連リンパ増殖性疾患の1例
  丸山永修、他 札医大口腔外科学講座

2) デノスマブ休薬後に腐骨分離が生じ、顎骨壊死が治癒した1例
  三河洋平、他 北大口腔診断内科学教室

3) 北海道医療大学病院口腔内科相談外来から精神科・心療内科へ
紹介した患者100名における検討
  吉田光希、他 北海道医療大学臨床口腔病理学分野

4) 再発性アフタ性口内炎、膝関節の骨髄浮腫を呈し、
不全型Behcet病が疑われた1例
岡久美子、他 旭医大歯科口腔外科講座

5) 難治性口腔扁平苔癬症例に対し歯科的治療を介入しながら経過
観察を行った1例
松下貴惠、他 北大高齢者歯科学教室

「食育」

文部科学省は、学校で食生活の大切さや正しい食習慣を教える「食育」を推
進するため、「スーパー食育スクール」事業を2014年度から始めると発表しま
した。全国の小中高校30校程度をモデル校に指定し、地元の生産者や企業、大
学と連携し、農業体験や郷土料理作りなどのプログラムを開発します。
 モデル校では地元農家や漁師を招いて出前授業を開いてもらったり、児童・
生徒に農業の体験活動をさせたり、地域との結びつきを重視するとしています。
また、社会や国語などの主要教科の授業でも「食」を積極的に教材に取り入れ
るなど、学校全体で取り組み、効果は児童・生徒の基礎体力、集中力、基礎学
力、肥満率、病欠率などを測定し、客観的に評価するとしています。
 文科省はモデル校に、「和食」を給食に取り入れることも推奨するとともに、
「正月や田植え、収穫祭など地域行事にあわせた郷土料理作りなどを通じ、伝
統文化や地産地消の学習機会を増やしたい」「保護者が参加する親子料理教室
も企画したい」としています。

柏地域医療連携センター 在宅医療を支援、きょう稼働 開所式

4月1日から稼働する在宅医療支援の中核拠点「柏地域医療連携センター」(柏市豊四季台1)の開所式が31日、行われた。市福祉政策室(在宅医療支援担当)と柏市医師会、柏歯科医師会、柏市薬剤師会の3師会がセンターに入り連携。退院したばかりで不安を抱える患者に在宅医や介護のケアマネジャーらを紹介し、在宅での医療・介護の普及のための先進的な取り組みを実践する。医師の負担軽減を図る主治医・副主治医態勢を導入すると同時に、地域内に24時間在宅医療を行う「在宅療養支援診療所」も増やしていく。

 センターは鉄骨2階建ての建物(敷地面積約1000平方メートル)。3師会と、学術的な支援をした東京大学高齢社会総合研究機構が合計約2億5000万円を支出して建設し、柏市が管理・運営する。式典で秋山浩保市長は「日本が抱える高齢化社会に対し一つのアプローチになる」と話した。
毎日新聞社 2014年4月1日(火) 配信

高齢者、なぜ65歳から?

総務省によると、65歳以上を高齢者とするのが国際的にもほぼ共通しているという。1956年の国連報告書で位置づけられたとされるが、その根拠ははっきりしていない。ドイツ帝国の宰相ビスマルクが年金制度をつくった際に設定した、との説もあるらしい。100年以上も前の話だ。

 平均寿命が延び、同じ65歳でも昔と今とでは体力的に違うだろう。国内のある研究によると、2002年時点で歩行速度などの体力が10年前より10歳ほど若返っていたという。一方で、うつなどになる人の数は、昔に比べて改善していないという指摘もある。

 内閣府は12年、団塊の世代約3500人を対象に「何歳からが高齢者か」を尋ねた。その結果、65歳以上と答えた人は1割しかいなかった。8割は70歳以上の年齢をあげた。

 高齢者を再定義しようと、日本老年医学会などが昨年から議論をしている。ただ、年金や雇用など社会制度と密接に関連してくる。大内尉義(やすよし)理事長は「社会的な合意を得るのは簡単ではない」と話す。
朝日新聞 2014年4月1日(火) 配信

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