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低迷する損益差額 供給体制の崩壊招く

中医協総会が11月20日(水)、厚労省内で開催され、第19回医療経済実態調査(実調)の結果を受けて日歯は、すでに限界に達した経営努力や経費削減努力が続いている中で、平成20年度から損益差額の落込みが全く回復しないことに対し、「将来の設備投資等に係る資金にも影響を与えることが懸念され、安心安全を前提とした歯科医療供給体制の根幹を揺るがしかねない喫緊の課題」として、速やかな対応を求める見解を示した。
                              日歯広報 11月25日

歯科診療医療費2兆6757億円 前年度比737億円、2.8%増

 平成23年度国民医療費の概況が11月14日(木)、厚労省より公表され、歯科診療医療費は2兆6757億円で前年度から737億円、2.8%増加した。構成割合7.0%から6.9%に減少した。一人当たり歯科診療医療費は2万900円で600円増えた。
                              日歯広報 11月25日

歯ぎしりにご注意

寝ている間に歯をこすり合わせてしまう歯ぎしり。音が周囲に迷惑をかけるほか、ひどい場合は歯が割れることもある。
 どのような問題を起こしますか。
  「歯が削れる、折れる、割れる、歯のかぶせ物が外れるといったことが起こります。歯茎に接する歯の根元がえぐれたように減ることもあります。歯に無理な力が加わると、歯の根の周りの骨が減って歯周病が進行します。また、あごの関節や筋肉が痛む顎関節症を併発し、食事や会話に支障が出ることもあります。頭痛を併発することもあります。その一方で、歯ぎしりはストレスを発散させるという指摘もあるのです。」
 原因は何でしょうか。
  「明確な原因は分かっていませんが、睡眠の質の悪さや精神的なストレス、遺伝、さらには他の病気があるのではといわれています。かみ合わせの悪さは、以前は原因とされていましたが、かみ合わせの正常な人でも起きることが分かり、直接の原因ではないと考えられるようになってきました。」
 治療法はありますか。
  「歯ぎしりを完全に止める療法は、今のところありません。最も使われているのは歯の形に合わせて作るマウスピースで、歯やあごへのダメージを防ぐことができます。保険適用されており歯型を取る料金も含めて約6千円です。次に生活のストレスを減らし、よく眠れるよう工夫することです。日中に歯ぎしりを起こしている人は、そのことを自覚して、歯ぎしりしないようにする注意が必要です。周囲からひどい歯ぎしりを指摘されたり、自覚したりしているなら、歯科で診てもらうと良いでしょう」
                              北海道新聞 2013.12.2

日歯の事業等で意見交換

都道府県歯専務理事連絡協議会が11月13日(水)、歯科医師会館で開催され、日歯役員が所管報告を行うとともに、各都道府県歯より事前に寄せられた▽日歯における今後の事業と伴う予算▽広域災害時における都道府県歯間の協定▽がん医科歯科連携のナショナルテキスト及びその研修▽新型インフルエンザ等対策特別措置法に関する行動計画の策定の進歩状況▽エステサロン等におけるホワイトニングの実態ーなどの質問事項について意見交換した。
                              日歯広報 11月25日

3歳未満の口腔内電撃症に注意

日本小児科学会こどもの生活環境改善委員会は12月11日、Injury Alert(傷害速報)に「ヘアアイロンによる口腔内電撃症(熱傷)」を追加した。思いもよらない原因で起こる小児の受傷事例の詳細を共有することで、似た事例を繰り返さないことを目的としている。委員会は「電源コードを介した口腔内電撃症は、3歳未満の乳幼児がコンセントにつながった状態のコードを咥えて受傷するパターンが最多」と解説し、注意を呼び掛けている。

コーヒー1日1杯で肝改善

大阪市立大学大学院の研究グループは、コーヒーの飲用がC型慢性肝炎の患者の肝機能改善に効果をもたらすという新知見をまとめた。患者への疫学的アプローチであるコホート研究調査を実施し、肝機能の指標にあたる血清中の酵素アラニン・アミノトランスフェーラーゼ(ALT)の値を測定し、1日当たり1杯以上のドリップコーヒー飲用者ではこの値が低下し、肝臓がん発症のリスクが減少することを見いだした。C型慢性肝炎の患者では肝硬変や肝臓がん発症リスクを減らすため、ALTの値を安定化させたり、低く抑えることが必要で、今回、コーヒーの飲用がそのコントロールに有効だと初めてわかったとしている。

Q 63歳女性。3年前から顎関節に痛みがあります。

Q 63歳女性。3年前から顎関節に痛みがあります。会話をするには問題ないのですが、口を開けると、あごが曲がって痛く、指が3本も入りません。今は歯科で教わったあごのストレッチで対処しています。どんな治療があるのでしょうか、どこにかかればよいのでしょうか。
A 顎関節に痛みがあり、曲がって開くという状況から一番考えられるのは顎関節症です。おそらく、あごの間接のクッション(関節円板)が前方にずれていて、そこのあごの関節の骨がひっかかり動きが悪くなっていると思われます。クッションのひっかかりで軽いものは、自然になじんだり消炎鎮痛薬や簡単なあごのストレッチで治ります。しかし、関節の中が癒着している場合など、状況によっては道具を使った本格的な開口訓練や関節鏡手術が必要です。3年前から開きづらい状態があまり変わっていないのでしたら、まずは関節の中の状態をよく調べるといいと思います。
  関節円板は通常のエックス線検査では映らないので磁気共鳴画像装置(MRI)による検査が用いられます。顎関節症専門の歯科や口腔外科に相談されるといいでしょう。
                              北海道新聞 2013.11.27

摂食障害治療拠点整備へ

 拒食症や過食症などの摂食障害は、適切な治療を受けないと死に至ることもある深刻な病気だ。近年、若い女性を中心に患者数の増加が指摘されているが、専門医や専門的な治療ができる医療機関は少なく、患者は行き場を失っている。現状を打開しようと、厚生労働省は来年度、治療や研究の拠点として全国10カ所程度の「治療支援センター」を整備する方針を決めた。専門医や患者やは「大きな第一歩」と期待を寄せている。
                              北海道新聞 2013.11.27

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