記事一覧

歯周病、スタチンで改善 【米国心臓学会】

米国心臓学会(ACC)は、スタチンが歯肉疾患に関連する炎症を抑える効果を持つことを示した研究を紹介した。10月2日付のJournal of the American College of Cardiology に掲載。

 無作為二重盲検法を用いたこの研究は、心疾患または高い心疾患リスクを持つ患者をスタチン治療するに当たり、1日80mg投与群と1日10mg投与群に割付。12週間の治療を行った。治療開始後4週間および12週間でPET/CTを撮影し、治療前の画像と比較した。最終解析まで残った患者59人のうち、高用量スタチン投与群の患者では、治療開始後4週間で歯肉の炎症が有意に軽減したことが分かった。歯肉の炎症の改善は、動脈硬化性疾患の改善に追随して起きていた。

 歯周病と動脈硬化は共に、炎症によって進行する疾患。研究を行ったハーバード大学の研究者は、「今回の結果は歯周病と動脈硬化症との関連を裏付けるものであり、一方の炎症に対する治療が他方の改善につながることを示した」と述べる。また、口腔内の衛生状態を改善して歯肉の炎症を防ぐことで、動脈の炎症を抑えられる可能性もあるとの見方を示し、心疾患および脳卒中患者に対し、歯周病がある場合は主治医に知らせるよう勧めている。

口腔健康不良、HPV感染多い 【米国癌学会】

米国癌学会(AACR)は、8月21日、口腔健康状態の不良が中咽頭癌の原因の約40-80%を占める口腔ヒトパピローマウイルス(HPV)感染と関連しているとする研究結果を紹介した。学会発行のCancer Prevention Research誌に掲載。

 生殖器の場合と同様、口腔HPV感染にも、発癌性はないが口腔に良性腫瘍や疣贅を生じる可能性のあるローリスクHPVの感染と、中咽頭癌発生の可能性のあるハイリスクHPVの感染の2種類が存在し得る。

 研究では、米国疾病対策センター(CDC)の全国衛生統計センターが米国住民を代表する5000人を対象に毎年実施する全国健康栄養調査(NHANES)の2009-2010年度のデータを分析。対象者の年齢は30-69歳で、自己評価、歯周病の有無、過去7日間に歯の疾患の治療にうがい薬を使用したかどうか、失った歯の本数の4つの評価尺度を含む口腔健康状態を特定でき、しかも口腔内におけるローリスク型HPV19種類およびハイリスク型HPV18種類の有無に関するデータも揃った3439人。年齢、性別、配偶者の有無、大麻使用、喫煙、HPV感染に特に影響を及ぼすオーラルセックスの習慣を調査した。

 調査の結果、オーラルセックスの習慣があり大麻を使用する男性の喫煙者で、口腔HPV感染の可能性が増大することが分かった。また、全体的な口腔健康状態の自己評価は感染の独立危険因子であることも確認された。口腔健康状態の不良を報告した者では口腔HPV感染の罹患率が56%高く、歯周病、歯に関する問題を有する者では、それぞれ51%、28%高かった。また、口腔HPV感染と失った歯の本数の間にも関連があることが分かった。

 研究者らは、口腔の健康状態と口腔HPV感染の因果関係の確認にはさらなる研究が必要だとしつつ、口腔健康の基本である口腔内の衛生維持の実践を習慣付けるべきと述べている。

認知症と嚥下障害

アルツハイマー病の摂食・嚥下障害を病気毎に述べると、記名力低下などを示す人格が保持されている第1期では大きな問題は生じない。高次脳機能障害が目立つ第2期では、摂食行動に関連する問題が生じてくる。口腔でいつまでももてあそんでいる、などの準備期の症状も出現する。嚥下反射の障害は主症状ではないが、不注意な送り込みによる誤嚥や残留の頻度は高くなる。第3期になると、前頭葉症状・運動障害もみられ、最終的に失外套症候群に至るとされており、この時期には、先行期・準備期・口腔期・咽頭期が障害されうる。

静岡県歯科医師会 災害時対策、受診可能な医院公開 全国初独自システム、支援要請にも対応

県内約1700人の歯科医を会員に持つ県歯科医師会(柳川忠広会長)は、大規模災害時に歯科医の安否情報をリアルタイムで確認、受診できる歯科医院や災害派遣に協力できる歯科医の情報を閲覧する独自システムを開発した。従来より迅速な災害支援が可能で、同会によると全国初の試みという。【平塚雄太】

 災害時に会員の安否を確認するメールシステムはあったが、東日本大震災を受け、受診できる医院や派遣可能な歯科医の情報を集約できるよう改良を進めていた。

 新システムでは災害が起きた場合、会員が安否確認や診療可能かをメール返信しネット上で医院の地図情報とともに公開される。

 さらに県や県警から災害支援要請があった場合、会員が診療や身元確認作業に従事できるかを登録。歯科医師会内部システムでチェックでき、派遣可能な歯科医の数を早期に確認できるという。

 阪神大震災では、避難生活者の死因の一つに、歯周病菌などを含む唾液が誤って気道に入ることで起こる「誤嚥性(ごえんせい)肺炎」があり、歯科治療の重要性が指摘された。東日本大震災でも、高齢者のため歯科医が避難所に出張。身元不明遺体は歯の治療痕から氏名を特定できたケースも多い。

 歯科医の安否や診療可能医院の情報は、大規模災害発生時、県歯科医師会のホームページからリンクできるようになるという。

 

アマルガム廃絶へ-日歯 見解を表明

歯科用アマルガムについては成分中の水銀が問題視されるため、以前
より使用制限が論議されているが、2012年、世界歯科医師連盟(FD
I)総会で本格的な対応に乗り出す考えが示され、今年1月には、国
連環境プログラム(UNEP)より、国際的な水銀使用の法規制の提
案がなされている。このような、世界的動向の中で、日歯は、人体に
有害な水銀の市場取引や環境への排出を包括的に規制する「水銀に関
する水俣条約」が、10月に熊本で開かれる 「水銀に関する水俣条約
国際会議」(外務省所管)で、批准されることを受け、「水銀汚染対策
の観点から歯科用アマルガムの廃絶に向けて取り組んでいく」などの
見解をまとめ、9月11日付で、厚労省に提出した。

国際会議の詳細についてはこちら 外務省HP
http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/page3_000317.html
記事はこちら 日本歯科新聞9/24付け
http://www.dentalnews.co.jp/news_details/news_details_2013.html#09

全国社会保険指導者研修会開催

9月27日、東京、日本教育会館にて厚労省と日歯の共催で標記研修会
が開催された。年一回開催される研修会で、対象は全国の歯科医師会
社保担当役員、国保、社保審査員等である。道歯からも社保担当役員
5名が参加した。午前は、厚労省保険局 田口円裕歯科医療管理官、
日歯 堀 憲郎常務理事により、「最近の社会保険を取り巻く状況に
ついて」と題した講演がされ、午後からは研修となり、厚労省保険局
医療課 小林一司 課長補佐より、「医科における医療技術等の現状に
ついて」、先進医療会議 赤川安正技術委員 より、「歯科に見る先進
医療の現状と未来」、日本歯科医学会 住友雅人会長より「新歯科医
療機器・歯科医療技術産業ビジョン-日本歯科医学会の役割-」の
3つの講演がなされた。特に午後の研修を通して、歯科は医科と比較
して、新技術の導入が少ないとのことで、新技術の保険収載を増やす
ためには、平成17年より新たに法制化された先進医療、保険外評価
医療から、保険収載へのルートをもっと活用するべきであること、現
場からも学会、大学への要請を出して行くことが重要であることが強
調されていた。

歯科医師に懲役5年 福岡、老人ホーム放火で

福岡県粕屋町の老人ホームに放火したとして現住建造物等放火などの罪に問われた歯科医師立石隆二(たていし・りゅうじ)被告(54)の裁判員裁判の判決で、福岡地裁の松藤和博(まつふじ・かずひろ)裁判長は4日「重大な脅威を与える大変危険で悪質な犯行だ」として懲役5年(求刑懲役6年)を言い渡した。

 弁護側は動機について、歯科医院の元従業員で不倫相手でもあった女性が老人ホームに再就職したため「戻ってきてもらいたかった。けがをさせようとしたわけではない」と主張したが、判決は「何の関わりもない老人ホームに放火したのは筋違いも甚だしい」と指摘した。

 判決によると、4月6日午前4時半ごろ、有料老人ホームの事務室に火を付けたガソリン入りのペットボトルを投げ入れ、約1平方メートルを焼損させた。検察側の冒頭陳述によると、ホームの入所者14人全員が病院に搬送され、うち2人が気道熱傷を負った。

食物アレルギー責任負わず 小学校が保護者と念書

山形市の市立小学校が昨年3月、食物アレルギーのある児童の保護者との間で、発作により後遺症などが出た場合にも責任を負わないとの念書を交わし、市教育委員会が不適切として学校を指導していたことが7日、分かった。

 山形県教育委員会は類似事案がないか、各市町村教委に対して聞き取り調査を始めた。

 市教委によると、念書は、発作が起きた際に教職員の対応で後遺症が出ても学校に責任を問わないことや、教職員はアレルギーの急性症状を緩和する注射薬「エピペン」を使用しないなどとする内容。

 文部科学省は、緊急時は教職員が注射薬「エピペン」を使用できるなどの対応策をガイドラインにまとめている。

 小学校は市教委の指導を受けて既に念書を保護者に返却した。同校は「学校として十分な対応ができるか不安だった」と説明しているという。

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