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めったにしないお代わりで…給食アレルギー死

東京都調布市の市立小学校で昨年12月、食物アレルギーのある5年生の女子児童が給食後に死亡した事故を受け、再発防止策を議論してきた同市の検討委員会は23日、教職員の研修強化などの対策を盛り込んだ報告書を長友貴樹市長らに提出した。

 この際、亡くなった女児の両親のメッセージが、調布市職員によって涙ながらに代読された。

 メッセージでは、死亡の原因となった料理の「お代わり」について、同級生から聞いた話として、クラス全体で目標にしていた残飯を出さない「給食完食」に貢献するため、めったにお代わりをしない女児が、お代わりの呼び掛けに手を挙げたという。余っていた料理は人気がなく、希望者がほとんどいなかった。

 女児は、体調不良を訴える直前、級友に「給食の完食記録に貢献したかった」と話していたといい、両親は「何かできることがあれば周囲の役に立ちたいという思いが、このような結果を引き起こすことになろうとは。残念でなりません」とした。
読売新聞 7月23日(火) 配信

死亡率の上昇受けて始まる「ストップ肺炎」キャンペーン

1980年代半ばから、日本人の死因は1位が癌、2位が心疾患、3位が脳血管疾患という状態が続いてきた。しかし、80年代に入って増加に転じた肺炎が、じわじわとその数を増やし、2011年にはついに脳血管疾患を上回り、死因の3位に躍り出た。
「健康寿命」の延長を狙う
 そんな現状に対する危機感から実施されるのが、日本呼吸器学会の「『ストップ肺炎』キャンペーン」だ。

 ただし、このキャンペーンは、肺炎による死亡者数を減らすこと自体を目的としているわけではない。仮に高齢者が最終的には肺炎で死亡するとしても、それまでの期間は肺炎に罹患することなく健康寿命を全うできるようにする─。それが「ストップ肺炎」キャンペーンの目指すところだ。
 この点について、キャンペーン推進委員会委員長の長崎大学病院院長の河野茂氏は次のように語る。

 「肺炎について一般の人は、抗菌薬で治る病気くらいにしか考えていないが、高齢者では重篤な疾患となり得る。実際、肺炎で亡くなる人の96%以上が65歳以上の高齢者だ。今後も高齢化が進む以上、肺炎による死亡そのものを減らすことは困難だが、誤嚥性肺炎を繰り返してつらい思いをするような例は予防によって防げる場合もある。そのための啓発活動を一般の人と医療従事者の双方に行っていく」

半身まひ 夢があるから頑張れる

モヤモヤ病は、脳の血管が挟まってしまう原因不明の病気です。そのせいで私は2000年に脳梗塞を起こしました。手術で頭蓋骨を一部切除したので、頭はへこんでいます。10年には脳出血を起こし、右半身がまひ。右脚を引きずるようにしか歩けず、細かい手作業が苦手です。時々言葉もうまく出ません。右半身の頭の先から足先までびりびりとしたしびれが絶えずあります。父が見舞いに来て「おまえ、車いすになって帰ってきたら家に入れないぞ。絶対歩いて帰ってこい」って大きな声を出すんです。怒られても、私には最高の励ましでした。
 病気になって、たくさんの人に支えられていることが分かりました。喫茶店を持っていたころは、世界は自分を中心に回っているかのように思っていました。あのころの自分が恥ずかしいです。最近、夢ができました。バリアフリーの飲食店を開くことです。
                        北海道新聞 2013.7.10

認知症の食事介助紹介

食べることは生きること。ただ、認知症になると食事の仕方さえも忘れてしまうことがあり、介助にも時間がかかる。北海道医療大看護福祉学部の山田律子教授の著書「認知症の人の食事支援BOOK」では、アルツハイマー病など認知症の原因疾患別に食事介助のこつを紹介。家庭や施設で役立つ一冊にまとめている。
                        北海道新聞 2013.7.4

熱中症対策 しっかりと

1.気温、湿度、風速などの環境条件を把握しておく
2.水分を小まめに取る。休憩は30分に1回程度が目安
3.汗で失われた塩分の補給が大切。100ミリリットル当たり40~80ミリグラムの塩分を含むイオン飲料を飲む
4.熱中症は7月下旬から8月上旬に集中するので、除々に暑さに慣らす
5.体力のない人、肥満の人、暑さに慣れていない人は要注意
6.吸湿性や通気性のよい素材のウエアを選ぶ。直射日光は防止で防ぐ
7.具合が悪くなったら早めに運動を中止し、必要な措置を取る

90代の認知機能、10年前より良好

デンマークで1905年生まれ2262人(93歳時)と1915年生まれ1584人(95歳時)を対象に、認知および身体機能を生年コホートで比較。1915年生まれは1905年生まれに比べ、ミニメンタルステート(P<0.0001)、複合認知機能(P=0.0003)、日常生活動作(P<0.0001)の検査スコアが有意に良好だった。

●国保都道府県化、早急な制度化を期待/財政審

財政制度等審議会(財務相の諮問機関)は5月27日、財政健全化に向けた報告書を麻生太郎財務相に提出した。報告書は社会保障分野への提言で、国保保険者の都道府県化などについて、「検討が深まり早急に制度化されていくことを期待」とした。一方で、社会保障・税一体改革を道じ医療・介護分野に投入する予定の公費1.6兆円に対しては「見直しが課題」と指摘した。
                       「国保情報(国保中央会発行) №1100~1101より転載」

高齢期の住み替え術

高齢者住宅を選ぶ時には、経営者の理念や住まいへの思いを知ることも大切です。建物は目で見て判断できますが、人については会話の中から姿勢や考え方が判断できます。まずは、見学した時の案内の態度や言葉遣い、説明の丁寧さから推測してみましょう。高齢化が進む中、「自分が生まれ育った地域のお年寄りのために役立ちたい」という思いで高齢者住宅を開業した方がいます。この住宅ではパッチワークが得意な地域住民が入居者の先生役になったり、ボランティアが家具の移動を手伝ったりしています。別の事業所では、国内外の先進事例を視察し、いい面を取り入れていました。ここでは災害時の事も考え、十分な量の米を備蓄し、自家発電装置も備えていました。スタッフ教育も経営者の大切な仕事です。
                        北海道新聞 2013.7.4

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