記事一覧

食中毒 冬もご用心

 今年の夏は、浅漬けが感染源となり札幌などで8人が亡くなった腸管出血性大腸菌O157による集団食中毒が問題となったが、気温が下がる冬だからといって安心はできない。鍋料理、焼き肉でも加熱が甘かったために、細菌カンピロバクターやO157による食中毒が発生したケースが道外であった。また寒い季節に流行するノロウイルスにも注意が必要だ。
                   北海道新聞 2012.11.21

介護退職ゼロ社会に

妻や親などを介護する男性が増えていく中で、必要な社会的サポートとは。「男性介護者と支援者の全国ネットワーク(男性介護ネット)」事務局長を務める立命館大の津止正敏教授(59)=地域福祉論=は17日に札幌で開かれた「介護退職ゼロ作戦フォーラム」で、だれが介護を担うのかという在宅ケアの環境変化と介護者への支援のあり方について語った。
                   北海道新聞 2012.11.22

飲んでもOK、洗浄剤開発 虫歯予防に、九大グループ

 九州大農学研究院などのグループは19日、天然素材である乳酸菌とウメのエキスを使った抗菌剤を開発し、口腔(こうくう)洗浄剤として製品化したと発表した。強い殺菌力で虫歯や歯周病を予防するだけでなく、飲み込んでも安全なため、重度の身体障害者や要介護の高齢者への販売を目指す。

 研究グループには、鹿児島大と国立長寿医療研究センター(愛知県大府市)、福岡県久留米市の化粧品メーカーも参加。

 研究グループによると、乳酸菌研究が専門の園元謙二(そのもと・けんじ)・九州大教授らは、乳酸菌が作り出すタンパク質の一種「ナイシンA」の抗菌効果に注目した。ウメエキスと組み合わせたところ、効果がさらに高まった。

 園元教授は「既存の合成洗浄剤は、誤って飲み込むと胃の中の良性の細菌まで殺し、腹を下すが、乳酸菌由来の洗浄剤は、飲み込んでもアミノ酸に分解されるため安全」と話している。

リフレッシュ介護教室

内容 講話「やってみよう!口腔ケア」、交流会
 日時 12月21日(金) 午前10時30分~12時
 場所 第三庁舎保健所棟1階
 対象 高齢の家族を介護している方
 定員 20人
 申込 介護高齢課 ℡25-5273

目、耳、鼻で侵入物遮断

人の体には、体の中と外がつながっている場所があります。それは特に顔に集中して存在します。口、鼻、目、耳です。これらの器官は、体のまわり、つまり環境から何かしらのものを取り入れる役割を持っています。口は食べ物、水、空気です。鼻は空気とともににおいを取り入れ、まわりの様子を知ることができます。目には光が入ってきて、ものを見たり明るさを感じたりできます。耳には音が入ってきて、言葉を聞いたり、音楽を楽しんだりできるのです。ところで、口のまわりには顎や唇の筋肉が発達していて、普段はしっかりと閉めることができます。つまり必要な時以外は、原則、口は開くものではないのです。とすれば、口数が多くて口を開けていることが多い私は反省が必要ですが・・・。一方、目は、眠らなければ基本的に開いていますよね。ましてや、鼻や耳は一生開きっぱなしです。
                  北海道新聞 2012.11.21

介護ベッド使い方に注意

寝たきりで介護が必要なお年寄りや、がん末期の患者、障害のある人が自宅で過ごすために欠かせない介護ベッド。このベッド上で転落防止柵の隙間に体を挟み込むなどして死傷する事故が相次いでいる。使い方や設置場所まで、どのような点に気をつけたらいいか、関係者に聞いた。
                  北海道新聞 2012.11.22

口腔ケアをするとき、入れ歯を外す? 外さない?

「時間がかかるのに、なかなかキレイにならない」
「がんばっても食渣が残ってしまう」
 口腔ケアを実践している看護師さんから、よくこのような悩みを聞きます。そ
こで参考にしたいのが、Hさんの工夫です。

 皆さんは入れ歯の患者さんの口腔ケアをするとき、どのように行なっています
か? 多くの場合、入れ歯を外してから歯の表面を歯ブラシでブラッシングした
り、くるリーナで粘膜清掃しているのではないでしょうか。
 この方法、けっして間違いではありません。Hさんも以前はそうでしたが、
「もっと良い方法があるに違いない」と模索する中で、ついに短時間で効果を上
げるポイントを見つけ出したのです。

 その方法とは、まず入れ歯を外さないで、頬の内側に残っている食渣や入れ歯
の表面についた汚れを取り除くこと。そして、その後に入れ歯を外してケアしま
す。
「入れ歯を外すと頬がゆるんで、頬を排除しないと口腔ケアがやりにくいんです。
でも、入れ歯をしたままなら、歯が残っている人の歯ブラシをするときのように
簡単にできます! こうして食渣をある程度取り除いておけば、その後の入れ歯
を外したケアもすごくラクです。今では病棟の看護師全員、実践していますよ」

 とりわけ入れ歯が点在しているようなケースでは効率が増すといいます。また、
入れ歯を外すと患者さんは上手に嚥下をできないため、口腔ケア中のむせにつな
がります。それを防ぐ効果もあるそうです。
 簡単に試せる、ちょっとした手順の工夫。ぜひ、皆さんも挑戦してみてはいか
がでしょうか。“短時間で食渣を取り除ける”驚きと喜びを体験できるはずです。

入院した日から口腔ケアを行なえていますか?

C病院のある町は、町民のほとんどが高齢者であるうえに老老介護の世帯が非
常に多く見られます。たとえばご主人が入院すると、その準備は奥さまがしなけ
ればなりません。ですが、奥さまも自分のことで精一杯。入院の際に必要なケア
用品がそろわず、看護師さんは頭を悩ませていました。とくに口腔ケア用品は、
準備されないことが大半だったそうです。

 そこでC病院では、パジャマ・タオル・洗面器・コップなどをそろえた「アメ
ニティセット」を考案。患者さんが入院時にケア用品を準備しやすいシステムを
導入しました。もちろんその中には、入院した日からしっかり口腔ケアに取り組
めるよう、粘膜ブラシ(柄付くるリーナ)が入っています。

 それまで、口腔ケアを開始できるのは入院して3、4日経ってから。その時点
で口腔内はかなり汚染されてしまっていました。しかし、アメニティセット導入
後は、入院当日から唾液を分泌させる口腔ケアができるように。
 さらに! 口腔内の汚染が軽減されることで、患者さんの二次感染のリスクも
減少。ケア面の清掃保持だけでなく、キュア面の二次感染予防においても大きな
成果が出ているのです。

 看護師さんのひとりは言います。
「“口腔ケアをしたいのにできない”という精神的なイラ立ちがなくなり、口腔
ケアへの意欲がますます高まっています」

 皆さんの病院でももう一度、ケア用品を見直してみてはいかがでしょうか?
入院した日から口腔ケアを提供できることで、口腔の汚染からくる“誤嚥性肺炎
の予防”や“口の廃用予防”につながります。

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