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「歯生え薬」実用化目指す 京大ベンチャー、来夏治験

歯を生やす「歯生え薬」の実用化に、京都大発のベンチャー「トレジェムバイオファーマ」(京都市)などのチームが取り組んでいる。2024年7月ごろから健康な成人で薬の安全性などを確かめる臨床試験(治験)を始め、30年ごろの実用化を目指す。チームは「世界初の試み」としている。

 チームは、歯の成長を抑制するタンパク質「USAG―1」の働きをなくす抗体薬を開発。人には乳歯、永久歯とは別に、新たな歯になり得る「芽」のようなものがあるが、通常は生えずになくなる。薬はこの芽に働きかけ、成長を促す。

 18年、歯の数が少ないマウスに薬を投与し、歯を生やすことに成功した。人と同様、乳歯と永久歯があるフェレットでは永久歯の内側から新たな歯が生えた。

 25年からは生まれつき永久歯の数が少ない「先天性無歯症」の2~6歳の子どもを対象とした治験を始める予定。歯の芽の成長を狙い、静脈注射で薬を1度投与する。

 虫歯などで歯を失った成人の治療も将来的には視野に入れている。同社創業メンバーで北野病院(大阪市)の高橋克(たかはし・かつ)歯科口腔(こうくう)外科主任部長は「子どもの場合、歯が生えないと顎の骨の発達などにも影響する。歯生え薬で悩みに応えたい」と話した。

口腔がん術後放射線治療の開始延長、OS不良と関連

カナダの8施設で手術および補助放射線療法を受けた口腔がん患者1368例(診断時の年齢中央値61歳、男性65%)を対象に、口腔がんの治療遅延と全生存率(OS)との関連を多施設コホート研究で検討。手術から術後放射線治療開始までの間隔(S-PORT)と放射線治療間の間隔(RTI)を評価し、それぞれ42日超、46日超を治療間隔延長と定義した。

 追跡期間中央値34カ月の結果、3年OSは68%だった。単変量解析では、S-PORT延長の患者で3年OSがより不良だったが(66% vs. 77%、オッズ比1.75、95%CI 1.27-2.42)、RTI延長はOSと関連がなかった(67% vs. 69%、同1.06、95%CI 0.81-1.38)。OSと関連を認めた他の因子は、年齢、チャールソン併存疾患指数、飲酒状況、T分類、N分類、および施設だった。多変量モデルでも、S-PORT延長はOSと独立した関連が見られた(ハザード比1.39、95%CI 1.07-1.80)。

道民公開講座 -320人が来場

8月19日(土)午前11時より、札幌パークホテルにおいて、本会主催による道民公開講座が「スポーツと食で健康を育む」をテーマに「田中賢介氏トークショー」を開催した。

 田中賢介氏(学校法人田中学園 田中学園立命館慶祥小学校 理事長・北海道日本ハムファイターズスペシャルアドバイザー)をゲストに迎え、高橋英登氏(日本歯科医師会 会長)が座長となり、講演から対談形式によるトークへと展開され、例年には見られない子ども連れの姿もあり、盛況を呈していた。

 田中氏は食と身体の関係についてストイックなまでに食に向き合ってきた歴史を織り交ぜながら「食は身体と健康の基本であるため、年齢に応じた食事を習慣づけることが大切である」と説き、参加者は大きく頷いていた。

重度の歯周病の歯を残すことは脳を委縮させる可能性がある!

[研究のポイント]
(1)55歳以上の地域住民を対象としたコホート研究のデータを用いて、歯数や歯周病と海馬の萎縮との関連を解析した
(2)軽度の歯周病では歯の数が多いほど左海馬の萎縮は遅くなるのに対し、重度の歯周病では歯の数が多いほど左海馬の萎縮が速いことを明らかにした
(3) 重度の歯周病の歯を残すことは、海馬の萎縮を速める可能性があることを示唆している

https://n.neurology.org/content/early/2023/07/05/WNL.0000000000207579.long

診療報酬改定の施行時期 6月に後ろ倒しを了承 ―中医協総会

 中医協総会が8月2日に開催され、令和6年度以降の診療報酬改定の施行時期を従来の4月から6月に後ろ倒しする厚労省案を了承した。薬価は、これまでどおり4月に改定する。

 デジタル時代に対応した診療報酬や改定作業の効率化や費用の低廉化を目指す診療報酬改定DXの推進に向けて、共通のマスタ、算定モジュールの開発などを国主導で行い、それを各ベンダーに提供し、準備期間を延ばすことで、集中的な業務負荷を平準化する観点から施行時期が後ろ倒しとなる。
【歯科通信】

ヌーカラで成人の鼻茸を伴う慢性副鼻腔炎の適応追加を一変申請

 グラクソ・スミスクライン(GSK)は9月4日、ヒト化抗IL-5モノクローナル抗体・ヌーカラ(一般名:メポリズマブ)について、成人の既存治療で効果不十分な鼻茸を伴う慢性副鼻腔炎の適応追加を一変申請したと発表した。承認された場合、同剤はこの追加適応に対し、日本で初めての抗IL-5生物学的製剤となる可能性がある。

 今回の申請は、日本人、中国人、ロシア人の既存治療で効果不十分な鼻茸を伴う慢性副鼻腔炎/好酸球性副鼻腔炎の患者を対象として、52週にわたり同剤の有効性と安全性を検討した主要な第3相臨床試験(MERIT試験)のデータと、400人以上の鼻茸を伴う慢性副鼻腔炎患者を対象に同剤とプラセボの効果を比較検討した国際共同第3相試験(SYNAPSE試験)のデータに基づく。

 鼻茸を伴う慢性副鼻腔炎/好酸球性副鼻腔炎は世界の人口の2~4%が罹患しているとされる。日本の慢性副鼻腔炎患者は200万人、このうち約20万人が鼻茸手術の対象となるような患者と推定されている。

 鼻茸を伴う慢性副鼻腔炎は鼻粘膜の慢性炎症により引き起こされ、Type2炎症の結果、IL-5のレベルが上昇し、鼻茸として知られる副鼻腔や鼻腔に発生する軟部組織の増殖を引き起こすことがある。鼻茸を伴う慢性副鼻腔炎患者には鼻閉塞、嗅覚の消失、顔面痛、睡眠障害、鼻汁などの症状が現れる。また、重症の場合には手術が適応となる場合があるが、鼻茸は再発する傾向が強く、手術を繰り返すことが多くある。

 なお、ヌーカラは日本で、▽6歳以上の小児および成人の気管支喘息(既存治療によっても喘息症状をコントロールできない難治の患者に限る)、▽成人の既存治療で効果不十分な好酸球性多発血管炎性肉芽腫症――で承認されている。鼻茸を伴う慢性副鼻腔炎が承認されれば3つ目の適応となる。

金パラの告示価格 10月から3,095円 歯科用貴金属の随時改定で

歯科鋳造用金銀パラジウム合金の告示価格が10月から1グラム3,095円と、現在よりも18円引き上げられる。23日の中医協総会で歯科用貴金属価格の随時改定について報告があった。

 対象9品目の公示価格はすべて引き上げられ、「歯科鋳造用14カラット金合金」と「歯科用14カラット金合金」は4品目とも366円増で、「インレー用(JIS適合品)」7,183円、「鉤用(JIS適合品)」7,166円、「鉤用線(金58.33%以上)」7,316円、「金ろう(JIS適合品)」7,143円。「歯科用金銀パラジウム合金ろう」は51円増の3,832円となる。

 「歯科鋳造用銀合金第1種(銀60%以上インジウム5%未満JIS適合品)」と「同第2種(同)」は6円増でそれぞれ157円、190円、「歯科用銀ろう(JIS適合品)」は3円増の272円となっている。


【歯科通信】

日歯 タスクチームを設立して国民皆歯科健診の実現目指す

日本歯科医師会(高橋英登 会長)は24日、いわゆる国民皆歯科健診の実現に向けて、「生涯を通じた歯科健診実現タスクチーム」の設立を理事会で決定した。

 高橋会長は「国民皆歯科健診の実現に向けてのタスクチームを作って、取り組みを軌道に乗せるための第一歩を踏み出している」と強調。自民党の「国民皆歯科健診実現プロジェクトチーム(PT)」との違いについては、「PTは歯科口腔保健法の改正を目指すもので、われわれはそれを根拠にして、具現化するためのチーム」と説明した。

 蓮池副会長は、「生涯を通じて各ライフステージに応じた継続的な歯科健診実現のために、必要な健診内容とその根拠を整理するとともに、歯科医療機関の受診につながることを前提としたストラテジーの検討を目的としている」と述べ、メンバーや詳細については、追って公表していくとした。


 なお、新執行部でのタスクチームは「キャッシュレス決済推進タスクチーム」に次いで二つ目。

【歯科通信】

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