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三重の歯科医、実刑確定へ 発作で事故、3人死傷

最高裁第3小法廷(岡部喜代子(おかべ・きよこ)裁判長)は5日までに、車を運転中にてんかん発作を起こし踏切待ちの自転車に追突、3人を死傷させたとして、自動車運転過失致死傷罪に問われた歯科医池田哲(いけだ・てつ)被告(48)の上告を棄却する決定をした。禁錮2年10月の一、二審判決が確定する。3日付。

 一審津地裁四日市支部は、池田被告が事故までの約2年間に20回ほどの発作を起こし、医師から運転を控えるように繰り返し指導を受けていたと指摘。「危険性を容易に認識できたのに、発作は起きないと安易に考えて運転し、過失は大きい」と判断した。二審名古屋高裁も支持した。

 一、二審判決によると、池田被告は2010年12月、三重県四日市市内で乗用車を運転中、発作で意識を失い、電車の通過を待っていた自転車3台に追突。線路内に押し出された男性2人が電車にはねられ死亡、1人が転倒してけがをした。

在宅医療充実に105億円 容体急変時の対応強化

 厚生労働省は5日公表した2013年度予算の概算要求に、在宅医療を充実させるため、地域の医療・介護の連携を進める事業費として105億円を盛り込んだ。市町村が中心となって、在宅の患者が容体急変した際の対応を強化したモデル事業などを実施する。予算が重点配分される特別枠の要求。

 厚労省は11年度から2年間の計画で、在宅医療の拠点を整備するモデル事業を実施。24時間往診できる診療所などを拠点に、医療や介護の専門職が患者の情報を共有して連携する取り組みで、13年度からは「急変時対応」や「薬物療法の提供」などを強化して、引き続き実施する。

 「急変時対応強化モデル」は、在宅の患者の容体急変に備え、受け入れ可能な医療機関を市町村があらかじめ把握。一方で患者が重症化しないよう保健師が定期的に巡回するようにする。

 「薬物療法強化モデル」は、地域の複数の薬局が連携し、抗がん剤を含む薬剤を、在宅の患者に24時間提供できる仕組みづくりを進める。

 このほか、自治体がドクターヘリに衛星利用測位システム(GPS)やデジタル無線を搭載する際の費用を補助するための予算も盛り込んだ。

窓口負担割合高いほど受診控え- 日医が初の調査

日本医師会(日医)は5日、会員の診療所や病院の外来患者を対象に行った医療費の窓口負担に関するアンケート調査の結果を公表した。それによると、過去1年間に経済的な理由で受診を控えたことのある患者の割合は、負担する医療費の割合に応じて高く、2割負担と3割負担では全体の1割以上を占めた。日医が窓口負担に関する調査を実施するのは今回が初めて。

会見で調査結果を説明する石川常任理事(5日、東京都内)
 調査は7月、日医の地域ブロックごとに無作為抽出した会員(開設・管理者)の診療所と病院合わせて839施設を対象に実施。同月の10、11、13日のいずれかの日を医療機関側が選択し、その日の外来患者に調査票に記入してもらう形で行われた。回答があったのは診療所336施設(回答率43.9%)、病院31施設(同41.9%)。調査に協力した患者数は8278人で、内訳は1割負担2788人、2割負担127人、3割負担3902人など。

 外来窓口で支払う医療費の負担感については、1割負担では「とても負担」「やや負担」を合わせて38.2%だったのに対し、2割負担は58.3%、3割負担は66.5%で、負担割合に応じて高かった。
 また、過去1年間に経済的な理由で受診しなかったことが「ある」と回答した人は、2割負担が10.2%、3割負担が11.5%で、いずれも2ケタ台に達し、「その結果、症状が悪化したことがある」と答えた人は2割負担が7.1%、3割負担が6.5%だった。

歯科医師会への請求を地裁棄却 アスピリン喘息死、医療過誤認めず 群馬・桐生歯科医療過誤損賠訴訟

桐生市歯科医師会の休日診療所で歯の治療を受けた後、10年1月に死亡した男性(当時53歳)の遺族が同医師会を相手取り計約6870万円の損害賠償を求めた訴訟で、前橋地裁(西口元裁判長)は31日、原告の訴えを棄却した。

 判決によると、男性は非ステロイド性抗炎症薬の投与によって誘発される気管支喘息(ぜんそく)「アスピリン喘息」を患っている可能性があった。患者への解熱鎮痛薬ロキソニンの投与は禁じられているが、同診療所で治療後、処方されたロキソニンなどを服用。間もなく心肺停止状態になり21日後に死亡した。

 判決で西口裁判長は、(1)男性はそれまでアスピリン喘息と診断されたことがない(2)以前、非ステロイド性抗炎症薬を処方され服用したと思われるが異常はなかった――ことから、ロキソニン投与によって重い発作を引き起こすことは予見できなかったとして、担当医師の過失を認めず、男性の死亡との因果関係も認められないと判断した。
毎日新聞社 9月1日(土)

広がる歯科保健条例 27道県と一部市町も 「医療新世紀」

歯や口の健康づくりを推進することにより、地域住民の全身の健康増進を図ろうという「歯科保健推進条例」を定める自治体が増えてきた。2008年の新潟県を皮切りに、これまでに27道県で制定され、一部市町にも動きが広がっている。

 背景には、この10年ほどの間に、虫歯や歯周病などの歯科疾患と、全身の病気との関連を示す研究結果が相次いで報告されたことがある。

 80歳になっても自分の歯が20本以上残っていることを目指す「8020運動」を進める8020推進財団のまとめによると、8月7日現在、47都道府県のうち既に27道県が条例を施行。残る20都府県でも「検討していない」という東京都、「関係議員に働き掛けているが、制定に向けた動きはない」という石川県、「県保健医療計画に位置付けられているとの見解」の福井県を除いては、いずれも制定への具体的な動きがあるという。

 さらに市町村レベルでも、静岡県裾野市など全国の18市町が施行済み。昨年8月には国や自治体の責務を定めた「歯科口腔(こうくう)保健法」も制定され、条例への取り組みが加速する可能性もある。

 これまでに制定された条例は、目的や基本理念などの骨格はほぼ共通するものの、地域の実情によって違いもみられる。例えば、離島を抱える長崎県は歯科医療の地域間格差是正を重視、茨城県は8020運動に加え、64歳で24本以上という目標も掲げている。

 歯科疾患をめぐっては、歯周病菌が肺炎や動脈硬化、肥満、糖尿病、早産や低体重児出産などに関係すると指摘されている。また、歯の喪失によるそしゃく能力低下は、栄養状態を悪化させるほか、脳機能の低下などにもつながるとされる。

歯科医が無罪主張 インプラント死亡事故

東京都中央区の歯科医院で2007年、顎の骨に歯根を埋めて義歯を付けるインプラント手術で女性=当時(70)=を死亡させたとして、業務上過失致死罪に問われた歯科医師飯野久之(いいの・ひさし)被告(68)は3日、東京地裁(吉村典晃(よしむら・のりあき)裁判長)の初公判で「断じて過失はない」と無罪を主張した。

 検察側は冒頭陳述で、歯根が固定できなかったためドリルを深く挿入し、下顎の動脈を傷つけたと指摘した。

 弁護側も冒頭陳述を行い、女性の動脈は当時の医療水準で把握できない位置にあったと反論。被告は同じ方法で多くの手術を成功させており「事故は予測不可能だった」と主張した。

 起訴状によると、被告は07年5月22日、女性の下顎の骨をドリルで削った際、誤って動脈を傷つけて大量出血させ、翌日に窒息による低酸素脳症などで死亡させたとしている。

水分補給 必要量把握し飲む習慣を

普段使っている湯飲みやコップで水やお茶を何杯飲めば必要量に達するのかを知る方法があります。①市販の500ml入りペッとボトルの水またはお茶を準備②水やお茶を湯飲みやコップで飲み、空になるまでの杯数を記録しておく③「記録された杯数×3」が一日に必要な量に達する杯数となります。試してみると結構な杯数を飲まなければならないことが分かります。自宅にいる時は、水道水やお茶を意識して飲む習慣をつけましょう。
 また「むせるので水は飲みたくない」とい方は、とろみを付けたりゼリー状にする方法や、むせるのを防ぐ飲用器具もあるので、医療機関、保健所、各市町村の保健師や栄養士に相談してください。
                   北海道新聞 2012.8.9

プチ健診気軽に

最近、「プチ健診」などの名称で、血液や肝機能などの簡単な検査を受診できる医療機関が道内で増えてきている。気になる部分だけに限定した検査のため、低価格で短時間にできるのが特長だ。夏季限定で導入した医療機関もあり、受診してみてはいかがだろうか。
                              北海道新聞 2012.8.8

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