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生活保護見直しの一方、医療・福祉で重点化- 来年度概算要求で小宮山厚労相

来年度予算の概算要求基準が17日に閣議決定されたことを受け、小宮山洋子厚生労働相は同日、閣議後の記者会見で、要求額を圧縮させるための生活保護関連予算の見直しを「大きな課題」と捉える一方で、医療・福祉など「ライフ」分野への予算配分の重点化などで、概算要求にめりはりを利かせる考えを示した。
小宮山洋子厚生労働相(17日、同省)
 概算要求基準は、「社会保障分野についても、これを聖域視することなく、生活保護の見直しをはじめとして、最大限の効率化を図る」としている。小宮山厚労相は「生活保護は、必要な人にしっかり受けてもらうと同時に、見直すべきところはしっかり見直さないといけない。予算額も大きいし、大きな課題だと思っている」と述べ、今秋以降に社会保障審議会の特別部会で、生活保護関連予算の具体的な見直しを求める見通しを示した。

原因菌の傾向変化

暑さも本格化して食中毒に気をつけなければならない季節だ。食品流通や生活・行楽の形態が変わってきたことで、主な原因菌も変化してきている。どの種類でも油断していると感染する危険性はあり、防止策を徹底したい。道内の食品会社などで衛生管理について助言している「食品衛生コンサルタント」(札幌)の村田隆司代表は「家庭での食中毒防止は【つけるな、増やすな、やっつけろ】が三原則」と協調する。
 「つけるな」は食中毒菌の付着を事前に防ぐことを示す。基本的だが手指や包丁、まな板など食材に直接触れるものをしっかり洗うことが大切だ。「増やすな」は冷蔵ほぞんの重要性を示す。5度以下であればほとんどの菌は増えないという。「やっつけろ」は加熱を意味する。ただし加熱することで食材の細胞膜が壊れるため、もし加熱後に菌が付着すると生の状態より増えやすくなる。加熱調理後はできるだけ2時間以内に食べることが重要だ。
                   北海道新聞 2012.8.1

第65回 北海道歯科学術大会

主催 社団法人 北海道歯科医師会
 期日 2012年8月18日(土)・19日(日)
 会場 札幌パークホテル
道北口腔保健センターの発表があります。

歯科医療の提供体制確保へ

時期医療計画に向けた都道府県歯担当者連絡協議会が7月18日(水)、歯科医師会館で開催され、5疾病(がん、脳卒中、急性心筋梗塞、糖尿病、精神疾患)5事業(救急医療、災害時における医療、へき地の医療、周産期医療、小児救急医療を含む小児医療)及び在宅医療に係る歯科医療の提供体制の確保に向けて意見交換を行った。医療計画は5年に一度見直され、今回は6回目。現行の4疾病・5事業から精神疾患及び在宅医療が加わった。
                   日歯広報 8月5日

歯学部入学者数、私立の4割で募集人員割れ- 文科省集計

全国に17ある私立大歯学部の約4割に当たる7つの歯学部で、今年度の入学者数が募集人員を下回ったことが、文部科学省の集計で分かった。募集人員割れの歯学部は昨年度から3か所減少したが、中には募集人員の2割に満たないケースもあった。

 同省の集計によると、今年度の入学者数が募集人員を割り込んだのは、▽北海道医療大(募集人員に対する充足率67.5%)▽岩手医科大(61.4%)▽奥羽大(16.7%)▽神奈川歯科大(81.0%)▽鶴見大(65.2%)▽愛知学院大(91.4%)▽福岡歯科大(99%)-の各歯学部。これに対して国立大では今年度、11校すべての歯学部で定員を満たした。
 奥羽大では、募集人員96人に対して志願者数が29人にとどまり、実際に入学したのは16人だった。
 入学者数が募集人員を割り込む私立大歯学部の数は、2009年度12、10年度11、11年度10と推移している。

安易な考えは禁物 インプラントでトラブル 関係学会は対策に着手 「医療新世紀」

歯を失ったあごの骨に穴を開けてチタン製の人工歯根を埋め込み、その上に人工の歯を取り付けるインプラント治療でトラブルが相次いでいる。中には神経まひなどの重い症状を起こした事例もあり、関係学会は実態を調べたり、治療内容を記録して患者が携行する手帳を試作したりと対策に着手した。専門家は「インプラント治療は外科手術。安易に考えないで」と呼び掛けている。

 ▽教育ないまま

 インプラント治療は欧州で開発され、日本でも1970年代~80年代から広がった。隣接する健康な歯を削って人工の歯を挟むブリッジとは違い、ほかの歯に負担をかけずに済む。入れ歯に比べて強く物をかめるし、見た目がきれいなのも利点だ。費用は1本当たり30万~40万円とされる。

 だが、普及の仕方には問題があった。大学などで統一的な教育がないままに、メーカーが開業医を直接指導する形で広まった。そんな経緯が「治療水準に差がある可能性」(国民生活センター)を生んだとされ、同センターは昨年12月、2006年度から約5年間に腫れや痛みが残るなどのトラブルが343件寄せられたと発表した。

 主に大学病院の口腔(こうくう)外科医らで構成する日本顎顔面インプラント学会の調査では、09~11年に74カ所の学会認定施設で計421件、重いトラブルを抱えた患者の治療が行われた。神経損傷によるまひが約38%を占め、鼻の横にある上顎洞と呼ばれる空洞へのインプラントの侵入、上顎洞の炎症が続いた。その大半は開業医から受けた治療に起因するものだという。

 ▽治療指針

 同学会は調査結果を踏まえ、異常を感じた患者が回復可能性のある早期に大学病院などでセカンドオピニオンを求め、トラブルの治療を始められるよう患者が携行するための手帳を試作、普及を目指すことにした。

 国内で使われているインプラントは数十種類あり、使用する器具も異なる。手帳にはインプラントの位置、大きさ、メーカー名など、トラブル対処に必要な情報の記入欄を設け、インプラント治療を行った歯科医に書き込んでもらう。骨粗しょう症薬などの服用者はインプラント治療で重大な合併症を起こす恐れがあるため、服用薬の点検欄も設けて注意を促す。

 インプラント治療に携わる開業医らが最も多く加入する日本口腔インプラント学会は、治療前に確認すべき既往症や投薬状況などのチェックリスト案を公表した。治療指針もまとめ、8月末をめどに全会員に配布する。

 日本歯科医学会も3月、インプラント治療の手術環境や事前の検査、患者への説明内容、事後のメンテナンスなどについて全国調査した。結果を踏まえて治療指針づくりに乗り出す考えだ。口腔インプラント学会などと連携し、治療内容を記入する患者用カードの作成も検討している。

 ▽賢い患者に

 そもそもインプラント治療は骨に穴をあける外科手術。例えば下顎なら骨の中に神経や血管が通っており、リスクが付き物だ。顎顔面インプラント学会理事長の瀬戸☆一(せと・かんいち)・総合南東北病院口腔がん治療センター長は「入れ歯と同じ感覚では困る」と訴える。

 口腔インプラント学会理事長の渡辺文彦(わたなべ・ふみひこ)・日本歯科大教授は「自ら情報収集し、きちんとした技術を持つ歯科医を見極める賢い患者になってほしい」と話す。歯科医を選ぶ際には、各学会が独自の基準で認定する専門医の情報も参考になる。

 「インプラントは画期的な機能回復医学。高齢化社会で長く健康に暮らすために今後、重要な役割を果たす」(瀬戸さん)。専門家らは「素晴らしい治療法」と口をそろえ、悪いイメージの定着を懸念している。

健康度ランク、日本5位 首位はシンガポール

米ブルームバーグは13日、幼児の平均寿命や成人の喫煙率など健康に関する各種指標を基にした「世界で最も健康な国々」ランキングを発表、1位はシンガポールだった。日本は5位で、最下位の145位はアフリカ南部のスワジランド。

 国連、世界保健機関(WHO)、世界銀行の今年5月時点のデータを使い、年齢グループ別の死亡率、喫煙率、飲酒率、血中コレステロール値、大気汚染レベルなどを組み合わせ、各国の健康度を独自に点数化して比べた。十分なデータが得られない国は除外した。

 2位はイタリア、3位オーストラリア、4位スイスなどの順。上位は欧米諸国、下位はアフリカ諸国が目立つ傾向にあるが、米国が33位と先進国のなかでは低順位にとどまった。韓国は29位、中国は55位だった。

社会保険診療報酬の所得計算 特例措置存続に向け調査実施

第4回理事会が7月19日(木)、歯科医師会館で開催され、社会保険診療報酬の所得計算の特例措置(いわゆる四段階制)の存続に向けて調査することを決めた。医療機関における四段階制の適用の実態を把握し、四段階制が小規模医療機関の経営の安定を図り、地域医療への専念に必要不可欠であることを明らかにし、税制要望の基礎資料とすることが目的。四段階制が必要な理由などを調査する。8月中旬にかけて、東日本大震災の被災地である岩手県、宮城県、福島県を除く日歯会員約5%(約2500名)を無作為抽出して実施する。
                   日歯広報 8月5日

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