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「親知らず」の隣の歯抜く 神戸市立病院、医療ミス

神戸市民病院機構は1日、神戸市立医療センター中央市民病院で昨年6月、親知らずの治療に来た神戸市の10代後半の女性について、隣の正常な歯を抜歯する医療ミスがあったと発表した。

 同機構によると、親知らずは歯肉に完全に埋没し、エックス線撮影による十分な確認を怠った男性医師が左上顎の奥歯を親知らずと勘違いした。

 女性のかかりつけの歯科医が指摘して発覚。男性医師は昨年11月に口頭で厳重注意を受けた。

 再発防止策として病院は抜歯の際、2人以上の医師で部位について声を出して確認するとした。

歯ぎしりストレスも影響

「キリキリ」「ガリガリ」。就寝中、無意識に歯ぎしりを繰り返す。あるいは、強く歯をかみしめ、朝、顎や歯茎に疲労感がある。こんな症状があったら「睡眠時ブラキシズム」が疑われる。知覚過敏や歯槽膿漏の原因になり、ひどいと歯が割れたり折れたりするケースも。口が十分開けられなかったり、顎に痛みが生じる顎(がく)関節症の原因ともなる。睡眠時無呼吸症候群など他の睡眠障害を併発している場合も多い。
 エナメル質が歯ぎしりで磨耗。問診などの結果、睡眠時ブラキシズムと診断され、スプリント(マウスピース)を作製、就寝時に上顎につけるよう指導した。マウスピースをつけることで、歯ぎしりの際の力を歯全体に均等に分散させ、歯の損傷を防ぐ効果がある。
               日本経済新聞 2012.2.21

「 医薬品の輸入が大幅に増加しています 」 

政府発表による2011年の日本の貿易統計では輸出が約8,210億ドル、輸入が
約8,530億ドルで約320億ドル(約2兆5千億円)の輸入超過と通関ベースでは、
31年ぶりの貿易赤字となったことが、すでに報道されております。東日本大震
災による自動車を中心とする輸出の減少、火力発電用の液化天然ガスや製造設
備の被災によるプラスチックの大幅な輸入増加など、特殊要因によるものとさ
れております。
 分類別(9分類)貿易収支では、鉱物性燃料▲約21.6兆円、食料品▲約5.5兆
円、原料品▲約4.3兆円、その他▲約0.5兆円が輸入超過(▲)で、輸送機器類
約12.3兆円、一般機械約8.8兆円、電気機器約3.6兆円、原料別製品約2.7兆円、
化学製品約0.7兆円が輸出超過です。
 化学製品に含まれる「医薬品」単独では▲約1.3兆円の輸入超過。輸出金額は
ここ10年間くらい3,700億円前後で横ばいなのに対し、輸入は5~6年前から急激
に増加傾向を強め、2011年の輸入金額は1.7兆円に達しました。
 慢性骨髄性白血病治療薬のグリベック、乳がんのハーセプチン・・・がん細
胞だけを狙い撃ちする分子標的薬は2000年代に急速に広がりました。患者一人
当たりの薬剤費は月数十万円と高額なものが多く、ほとんどが海外メーカー開
発であり、医薬が進歩すればするほど輸入が膨らむ構図になってしまっている
と言われております。

 米国研究製薬工業協会(PhRAM)が発表した調査報告書「ワクチン2012」
によれば、現在米国で臨床試験(治験)に入っているワクチンは295製品もあり、
バイオ医薬の主役に定着した抗体医薬でも臨床試験中の製品は300件。ワクチン
は抗体医薬とほぼ肩を並べるまで商品化が進んできており、しかも、今まで感
染症予防が主眼だったワクチン開発が、がんやアレルギー疾患の治療、生活習
慣の改善など、新たな用途に展開しつつあることに注目されております。
 遺伝子操作技術進展やゲノム解析技術進化の2つの技術革新と、米国立衛生
研究所(NIH)の研究方針転換により、米国は医療経済の面から早期発見・
早期治療・予防という、いわゆる待ち伏せ医療の研究に力を注いでいると言わ
れております。

 日本に今押し寄せているワクチン商品化の波は、一世代前に欧米で進んだ感
染症ワクチンの実用化の波が主で、臨床開発の最終段階である第3相臨床試験
に入った多くの製品による第2、第3のワクチン実用化の波が押し寄せようとし
ております。国民の健康長寿を支えるとともに、貿易立国日本の医療技術・医
療機器・医薬品関連産業の成長産業化のための政策実行と、実行のスピードア
ップがますます求められております。

知覚過敏の治療

ステージ1 自然治癒を促す
  ・歯科で、診察・問診・検査を行う
  ・知覚過敏を起こしやすい生活習慣のある人は、歯磨き習慣の改善などで、自然治癒を引き出す
 ステージ2 コーティングする
  ・コーティング剤を塗って、象牙細管をふさぐ
 ここまでで治らなければ、歯の内部にかなり炎症が起きていると思われます!

 ステージ3 詰め物をする
  ・歯の中に細菌が入り込まないよう、樹脂やセメントを詰めて炎症が治まるのを待つ
 ステージ4 神経を取る
  ・歯の内部の炎症が重度の場合、痛みを止めるために神経を取る
              週刊エコノミスト 12.3.27

インプラント治療で障害421件、神経まひ4割

歯科医院などで受けた人工歯根(インプラント)を埋め込む治療が元で、顎や唇のしびれやまひなどの障害が生じ、のちに歯科大病院などで治療が行われた例が2009-11年の3年間に421件あったことが日本顎(がく)顔面インプラント学会の調査でわかった。

 インプラントに関する健康被害の全国調査は初めて。

 同学会は大学など公的病院の口腔(こうくう)外科医らが中心になり運営。調査は、同学会認定の研修施設79か所にアンケートし、74施設(回答率94%)から回答を得た。

 顎の骨に埋め込んだインプラントのため生じた神経まひが158件と4割近くを占めた。上あごの骨を突き抜けた例も63件あった。細菌感染や内出血など重い症状を伴うケースも少数みられた。

読売新聞 6月1日(金)

女86・30歳、男79・55歳 2010年の平均寿命確定

2010年の日本人の平均寿命は女性が86・30歳、男性が79・55歳と確定したことが、厚生労働省が31日に発表した「完全生命表」で分かった。5年ごとに公表しており、05年の平均寿命と比べ、女性は0・78歳、男性は0・99歳それぞれ延びた。

 厚労省が毎年公表している簡易生命表は、推計人口を基に平均寿命を算出。5年に1度実施される国勢調査のデータを反映させ、確定版の「完全生命表」を作成している。

 昨年7月公表の簡易生命表で2010年の平均寿命は女性86・39歳、男性79・64歳だったが、今回の完全生命表で男女とも0・09歳ずつ低く補正された。

 生命表は、年齢別に平均してあと何年生存するかを示す「余命」を計算したもので、平均寿命は0歳児の平均余命を意味する。

知覚過敏 歯磨き習慣も原因に

 冷たい物や熱い物などを食べると、突然ピーンと歯がしみる。痛みは四六時中あるわけではなく、刺激物がなければ消えるのであれば、象牙質知覚過敏症(知覚過敏)である可能性がある。
 歯の表面は硬いエナメル質に覆われ、内部にはやや軟らかい象牙質、さらにその下には神経や血管が入っている歯髄がある。象牙質には栄養を送るための細管がびっしり通っており、中は組織液で満たされている。何らかの原因でエナメル質が削れ、象牙質が露出すると、刺激物によってこの液体が動き、歯髄にある神経を刺激して痛みが生じる。
 持続する鈍い痛みは進行した虫歯のことが多いが、初期の虫歯の症状は、知覚過敏と区別がつきにくい。虫歯ならば初期のほうが治りやすいし、知覚過敏であるかどうか確認してもらうために、一度は歯科で診察してもらうのが望ましい。

歯の衛生週間 6月4日から 上手なお手入れの仕方は?②

◇磨き方のコツ

 ライオンで情報提供を担当する「オーラルケアマイスター」の平野正徳さんに、歯磨きのコツを聞いた。

 まずは歯ブラシの選び方。毛の硬さは「ふつう」が一番おすすめという。歯ぐきから血が出ている時は「やわらかめ」を。「かため」は磨いた実感があり、歯垢(しこう)除去力もあるが、「ふつう」でもきちんと磨けば落とせる。

 歯周病予防を意識する人は、毛先が細い歯ブラシを使うと、歯と歯ぐきの間にきちんと毛が届く。

 次に磨き方。平野さんは「歯に対して垂直に歯ブラシを当て、1~2本ずつ磨くのが基本。歯周病予防には、45度の角度で歯ブラシを当て、歯と歯ぐきの間に毛が入るように」とアドバイスする。

 歯並びに凹凸がある人は、ブラシを縦にして1本ずつ磨こう。力加減は「弱すぎると汚れが落ちませんが、押しつけすぎると歯ブラシの毛が曲がり、表面が磨けない。歯ぐきも傷つけてしまいます」と注意を促す。

 磨く時には、歯ブラシの先端や両脇などの角をうまく使うと効果的だ。前歯の裏は「かかと」と呼ばれる下側の角を使うと汚れが落としやすい。磨きにくい奥歯は「つま先」の先端部分で丁寧に。

 歯ブラシの毛先が広がったり、毛のコシがなくなってきたら、取り換え時。毎食後に磨く人の場合、目安は約1カ月だ。

 ◇電動歯ブラシ

 小型化・軽量化が進む電動歯ブラシが使いやすくなっている。機能も多様な商品が登場しているが、一方で「使いすぎると歯が削られる」という指摘もある。

 メディカルセンター歯科(東京都渋谷区)の松下秀明院長は「歯の表面のエナメル質は硬いので、ブラシで削られることはない」と断言する。ただ、研磨剤入りの歯磨き剤と一緒には使わない方がいいという。また、歯ぎしりの癖がある人は、エナメル質が薄い歯の付け根部分に細かいひびが入り、歯ブラシでえぐってしまう可能性がある。

 松下院長は「電動歯ブラシは、きちんと歯に当て、磨き残しがないように使えば、自分の力で磨くより楽」という。歯ブラシを小刻みに動かす必要がなく、腕への負担が少ないため、時間をかけて磨くこともできる。「忙しい朝や昼は5分程度でも、夜は丁寧に。湯船につかりながら、20~30分かけて磨くといい」と話す。

 歯ぐきが腫れている場合は、出血を恐れずに磨いた方がいいという。

 「歯ぐきの腫れは、うっ血している状態。きれいな血に入れ替えないと症状は改善しません」

 丁寧に磨けている人でも、半年に1回は歯科医師にチェックしてもらう方がいい。既に虫歯が多い人は、虫歯になりやすい原因があるため、3カ月に1回は通院しよう。

 ◇歯の間もお掃除

 歯ブラシを上手に使っても、歯と歯の間にある汚れを落とすのは難しい。歯間の歯垢の除去率は、歯ブラシだけだと58%だが、フロスを加えると86%、歯間ブラシを使うと95%にまで上がるという調査結果もある。

 細いナイロン糸の束で作られているフロスは、狭い隙間(すきま)の汚れも落とせる。不慣れな人は、柄が付いたタイプの方が使いやすいが、使い捨てなので割高になるのと、奥歯の間は磨きにくいのが難点だ。フロスを使う習慣ができたら、糸を指に絡めて使うロールタイプに挑戦してみよう。

 歯間ブラシは、2本の歯と歯ぐきの間をきれいにするのに役立つ。太さの種類が多様なので、まずは細めのものから始めたい。不慣れな人は、芯が軟らかいタイプで試すと安心だ。隙間がないのに無理に押し込むと、歯ぐきを痛めてしまうのでやめよう。

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