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迷信 血液型と性格は無関係

今頃は、ちょうど大学生の就職活動がスタートした時期です。それも4年生ではなく、3年生の活動なのですから、これも驚きですが・・・。そんな人生を左右する就職面接で、血液型を聞く人事担当者が多いというのです。そのニュースの中でインタビューされた人事担当者が「適正な人事配置の参考のため」と平然と答えたのだそうです。「血液型占い」で人生が左右されているとは、もってのほかです。恐れていたことが起こり始めています。「血液型占い」の迷信は日本全体にはびこっています。もう一度言います。血液型と性格の間には何ら関係はありません。科学的根拠はなしです。こんな迷信がはびこる日本は、とても文明国とはいえません。 (とうせ・のりつぐ=札医大医学部教授)
                北海道新聞 2011.9.7

歯と口の健康フォーラム さらば!メタボよ、虫歯・歯周病よ!

7月16日(土)、札幌共済ホールにおいて「歯と口の健康フォーラム」が開催され、約500名の参加がありました。
お口の健康とメタボの間には意外な共通点があります。「つい目先の欲求に負けてしまいがち」ということ。ダイエットの最大の敵は何かというと、「小腹が減った」「もったいないからつい食べちゃう」です。ついつい詰め込んでしまった「ほぼどうでもいいもの」は脂肪となってお腹の中にたまり、血管をボロボロにする物質をせっせと作っては垂れ流しています。そのうえ歯周病になると、この物質が歯の周りでも作られ、血糖値を上げて糖尿病をどんどん進行させてしまいます。歯周病菌は全身の血管をめぐり、心筋梗塞を引き起こす可能性すらある。つまり、歯周病が進むと糖尿病が進みやすく、逆も同様という関係があり、そこに肥満がからんでくることにより、心臓が思いもかけないところから攻撃を受けて危険な事態になってしまうことを覚えておいてください。ついつい食べてしまい、糖尿病性の腎臓病になった人が北海道ではすごい勢いで増えています。14,241人の人工透析に、年間783億円のお金が使われている。そうならないためには、メタボも歯も「予防が大事」ですね。

後期高齢者支援金の加算・減算の議論をスタート/厚労省

厚労省は「保険者による健診・保健指導等に関する検討会」を7月4日に開催し、25年度から実施する後期高齢者支援金の加算・減算のあり方の議論をスタートした。後期高齢者支援金は、実施率等の目標の達成状況と保険者の加入者数の見込数等勘案して、最大10%の範囲で加算・減算することが高齢者医療確保法で定められている。これまでの議論では加算・減算の幅や保険者グループの範囲を検討すべきとの意見が出ている。また初年度に比べて実績が大幅に改善した保険者の努力を評価すべきといった論点も挙がっており、保険者の特性に配慮しつつ、実施率向上に努力した保険者を適正に評価する方法も検討する。
            国保情報(国保中央会発行) №1015~1018より転載」

歯磨きの底力 保健指導、医療費減らす

厚生労働省の歯科疾患実態調査(05年)では、4ミリ以上の歯周ポケット(歯周炎)をもつ人の割合は働き盛りの40歳以降に急増し45~54歳で約4割、55~64歳では約半数に達する。ただ、18歳未満では年1回の歯科健診が学校保健法で定められているのに18歳以上は義務付けられていない。職場で歯科健診を受けているのは全就業者(約6300万人)のうち100万人程度とみられる。歯科保健の主眼は虫歯から歯周病へと移っており、勤労者が対象となる。企業は生活習慣病への対策の一環として、歯の健康にも力を入れてもらいたい。
            日本経済新聞 2011.7.27

歯周病、多くの病気と関係

糖尿病の人は、そうでない人に比べ2~3倍歯周病になりやすく、逆に歯周病が糖尿病を悪化させることも分かっています。今や歯周病は6番目の合併症といわれています。
歯周ポケット(歯と歯肉の間の隙間)にたまった歯垢(しこう)には、1ミリグラムあたり1億~10億個の細菌が含まれる。細菌の攻撃に歯周組織は免疫機能を動かせて防戦。過剰な免疫反応が続いて、免疫物質が自らの組織(歯槽骨)を溶かしてしまう。歯周病菌が侵入して肺炎や心内膜炎を引き起こす可能性があるほか、歯周病が重症化すると、慢性的な炎症が糖尿病のほか動脈硬化や心筋梗塞のリスクを高めたり、肥満やNASH(非アルコール性脂肪性肝炎)を進行させたりする恐れがあると歯周病と全身病の関係に詳しい広島大学の西村英紀歯学科長は指摘。歯周病を放置すると死につながる病気にもなりかねないので、きちんと治療してほしいと話している。
            日本経済新聞 2011.7.26

日本「運動不足」65% WHO、慢性疾患の原因に

世界保健機関(WHO)は14日、がんや糖尿病など慢性的な非伝染性疾患による死者に関する国別の統計を発表、日本は2008年の死者全体の約8割に当たる計90万8700人が非伝染性疾患による死者だった。15歳以上の約65%が、「運動不足」となっていることが要因とみられる。

 中国でも、同年の死者全体の8割を超える約800万人が非伝染性疾患により死亡。ただ、運動不足人口は3割にとどまっている。

 世界全体では、同年の死者全体の63%、3610万人が非伝染性疾患により死亡した。

 統計では、ジョギングなど適度な運動が1週間に30分未満といった基準に当てはまる場合に運動不足と定めている。WHOは運動不足に加え、喫煙習慣が非伝染性疾患の主な原因としている。

100歳以上が4万7千人 41年連続増、男女とも最多 トップは2年続けて島根

 100歳以上の高齢者は今年、過去最多の4万7756人に上ることが13日、「敬老の日」を前にした厚生労働省の調査で分かった。昨年より3307人増え、41年連続の増加。男女ともに過去最多を更新した。100歳以上の割合が最も高かったのは島根県で、2年連続。

 新たに100歳になるのは、1683人増の2万4952人。昨年は高齢者不明問題が発覚し、所在確認の在り方が問題となった。厚労省は毎年、新たに100歳になる人に記念品を贈っており「自治体が面接や医療保険・介護保険の利用状況で生存を確認した」と説明。

 一方、101歳以上は住民基本台帳を基に各自治体が報告した人数で、東日本大震災で行方不明となったままの人が含まれている可能性もあるが「調査しておらず分からない」としている。

 9月15日で100歳以上になる人数を1日時点でまとめた。男性は6162人(昨年比293人増)、女性は4万1594人(同3014人増)。女性の占める割合は87・1%で最も高くなった。

 国内最高齢は佐賀県基山町の長谷川(はせがわ)チヨノさんで、1896(明治29)年11月20日生まれの114歳。男性は京都府京丹後市の木村次郎右衛門(きむら・じろうえもん)さんで1897(明治30)年4月19日生まれの114歳で、男性の世界最高齢としてギネスブックに登録されている。

 人口10万人当たりの100歳以上の人数は37・29人。都道府県別では島根(75・70人)が1位、次いで高知(67・58人)、沖縄(66・04人)の順。沖縄は2009年まで37年連続1位だったが、昨年は2位。さらに3位になった点について厚労省は「沖縄は人口が増え、島根、高知は減少したため、相対的に高齢者の割合が小さくなったのだろう」としている。

 少ないのは埼玉(21・13人)、愛知(23・80人)、千葉(25・49人)。

 調査を始めた1963年は100歳以上は153人だった。98年に1万人を超え、2009年に4万人を突破した。
2011年9月13日 提供:共同通信社

被災地で口腔ケア 支援チーム、肺炎リスク懸念

被災地での歯科医療関係者の懸念は誤嚥(ごえん)性肺炎。もともと嚥下機能が低下しているお年寄りらは口腔(こうくう)内の細菌が肺に入りやすい。災害時にはリスクが一気に高まる。阪神大震災では多くの災害関連死を招き、大規模災害時の歯や口の衛生管理は、命に直結する緊急対策として教訓化された。歯科医らによる全国規模の支援は初めて。宮城県歯科医師会の大内康弘常務は「高齢者向けの施設などで口腔ケアの必要性が認識されてきており、やるべきことははっきりしていた。ただ、災害の規模が大きすぎ、地元歯科医は遺体の身元確認への協力も求められた。派遣チームに助けられ、これまでところ深刻な誤嚥性肺炎の報告はない」と話す。
            日本経済新聞 2011.7.25

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