記事一覧

口唇口蓋裂 系統的な治療が必要に

口唇口蓋裂(こうしんごうがいれつ)とは、唇(口唇)や口の中の上ぶたの部分(口蓋)に裂ができる病気です。500人に1人の割合で生まれるといわれています。以前は、裂を閉じるだけの治療が主でしたが、現在さまざまな職種が連携しながら治療に当たっています。
 その結果、審美的(見た目)な完成度も高くなり、リハビリメーク(一連の治療終了後の専門的な化粧)により、瘢痕(はんこん=傷あと)も分からないほどになっています。
 治療は生後直後から成人するまで継続的に行われるため、最も重要なのは中断しないことです。そのためには、かかりつけの歯科医院を持ち、病院歯科口腔外科などで一貫した治療のマネジメントを受けることが必要です。
                福島民友 2010.9.24

「あまり歯を磨かないけど、虫歯になったことが1度もない」ってホント?

歯を磨かないのに虫歯ができない人もときどきいるが、それはごくまれであり、「虫歯菌がほとんどいない人かも?」ということだ。たとえば、虫歯になる人でも、虫歯になりやすい歯とそうでない歯があります。これは歯並びによるところもありますし、また虫歯になるかどうかは、食生活や生活習慣の違いによる部分も大きいんですよ
 食事以外の時間にも甘いものをダラダラ食べたり、間食が多いと、唾液で歯を修復する時間が足りなくなり、虫歯になりやすくなります。ペットボトル症候群のように、甘い飲み物をチビチビ仕事中に飲む人も、注意が必要です、また、就寝中には唾液が減るため、虫歯ができやすいですよ
                    夕刊フジ 2010.10.9

  

口臭 犯人は 舌苔

口臭に悩む人は多い。ドラッグストアやインターネットで様々な対策製品が販売されているが、専門家は「効果が薄いものがほとんど」と指摘する。口臭の主な原因は、舌の上に白くたまる舌苔(ぜったい)。効果的な対策をとるにはまず、口臭が発生する仕組みをきちんと知っておきたい。
 口臭があれば、舌のそうじが有効な手立てになる。舌を傷つけないように柔らかい毛を使用した舌ブラシなどで、舌苔を取り去る。歯科材料メーカーのジーシー(東京・板橋)によると、「ブラシの方がへら状の製品より舌を傷めにくい」(京谷郁男・開発企画課長)という。通常の歯ブラシでは毛が硬すぎるので、幼児向けの柔らかい歯ブラシが代用品になる。
 舌ブラシの使い方は、朝の歯磨き前に数回かき取るだけ。舌を前に突き出し、舌の奥から前方に向かって軽くブラッシングすると舌苔を取りやすい。舌に強く当てたり、交互にこすったりしてはいけない。数日に1回やるだけでも十分に効果があるそうだ。
                    日本経済新聞 2010.10.10

75歳以上の医療費負担、「税金の割合増で」が4割超

今後増加が見込まれる75歳以上の医療費の支え方について、「税金」による負担割合を増やすべきと回答した人が4割超で最も多いことが、内閣府が発表した「高齢者医療制度に関する世論調査」の結果で分かった。
 調査は9月9-19日、全国の成人男女3000人を対象に実施。1941人から有効回答を得た。

 現在、75歳以上の医療費は、本人の窓口負担以外を「税金」(公費)約5割、「現役世代の保険料」約4割、「高齢者の保険料」約1割の負担割合で支えている。
 今後の高齢化の進行で増加することが見込まれる75歳以上の医療費をどのようにして支えるべきかを選んでもらったところ(複数回答)、「『税金』による負担の割合を増やしていく」が43.4%で最も多く、「現在の仕組みと同じぐらいの負担割合で、『税金』『現役世代の保険料』『高齢者の保険料』それぞれの負担額を増やしていく」(32.9%)がこれに次いだ。
 「『税金』による負担の割合を増やしていく」と回答した人に、増やす時期を尋ねたところ、「将来的に増やすべき」が45.0%で最多。これに「近いうちに増やすべき」(35.7%)、「すぐに増やすべき」(18.3%)と続いた。

 新制度でサラリーマンである高齢者や被扶養者が被用者保険に、それ以外の人が国民健康保険に加入することについてどのように思うかを尋ねたところ、「適切」(「適切である」14.5%、「どちらかといえば適切である」37.3%)が51.8%と半数を占めた。
 「適切でない」または「どちらかといえば適切でない」(計25.9%)と回答した人が選んだその理由では(複数回答)、「サラリーマンに扶養されている75歳以上の保険料負担がなくなり、高齢者間の不公平が生じるから」が40.0%で最も多く、以下は、「安定的な財政運営ができるかどうか不安だから」(37.5%)、「高齢者によって加入する医療保険制度が異なることは適当でないから」(28.5%)などの順だった。

 また、国保の保険料を「同じ都道府県に住み、同じ所得であれば、同じ保険料」になるよう、すべての年齢で都道府県ごとに保険料を統一することの是非を尋ねたところ、「適切である」が65.2%と過半数を占めた。「適切である」と回答した人に、どのように統一を進めるべきかを尋ねたところ、「まずは65歳以上で統一し、最終的にすべての年齢で統一すべき」が37.0%で最も多かった。

■窓口負担の変化も「受診頻度は変わらず」が多数
 現在、窓口負担が1割負担の人(429人)に、2割になった場合の受診頻度について尋ねたところ、61.5%が「現在の受診頻度と変わらないと思う」と回答。「少し受診を控えるようになると思う」は25.2%、「かなり受診を控えるようになると思う」は12.4%だった。
 一方、現在3割負担の人(1442人)に、2割になった場合の受診頻度を尋ねると、「現在の受診頻度と変わらないと思う」が75.7%と大多数を占め、以下は「少し気軽に受診するようになると思う」(18.2%)、「かなり気軽に受診するようになると思う」(5.5%)だった。
( 2010年11月08日 16:23 キャリアブレイン )

子の誤飲、親の76%が経験 都、防止目指し冊子作製

乳幼児がシールや医薬品などを誤飲したり、しそうになったという経験を持つ親が76%に上ることが2千人を対象とした東京都のアンケートで9日、分かった。都は防止策や応急手当ての要点をまとめた冊子を作製し、注意を促している。

 アンケートは7月、0~6歳の子を持つ親を対象にインターネットで実施し、1512人から5801件の実例が寄せられた。誤飲したもので最も多かったのは、ティッシュなど紙類の522件。次いでシール502件、医薬品493件、たばこ489件の順。このうち医療機関で受診したのは、たばこ46件、医薬品23件、ビー玉8件、シール7件などだった。

 「おもちゃに張られていたシールを飲み込んで顔が紫色になり、親が口に手を入れて吐き出させた」(1歳女児)、「シロップの風邪薬2日分を全部飲み込んだ」(3歳男児)といった具体例が寄せられ、都の担当者は「シールやポリ袋がのどに張り付いたとの回答が意外に多い」と注意を呼び掛けている。

 冊子は、東京都のホームページの「暮らしと住まい」から「くらしの安全情報サイト」を開き、新着・更新情報から閲覧できる。2010年11月10日 提供:共同通信社

食べる幸せ取り戻す リハビリで胃ろう外す 出前の口腔ケアも

命果てるまで、口から食べたい。そう願う高齢者は多いが、老いを重ねると嚥下(飲み込み)の機能は低下する。お腹に穴を開けてチューブを通して、胃に直接栄養を入れるための「胃ろう」をつける高齢者も増えている。
 週一回の口腔リハビリテーションで、舌とほおのストレッチや誤嚥してもはき出せるよう呼吸訓練を実施。口に入れる食事は、ゼリー状のものからとろみをつけたものへと段階を踏んだ。水分も普通に飲めるように。そして7月、チューブを抜き、胃ろうを取った。今は細かく刻めば口から食べられるまで回復した。
 口に食べ物を入れない胃ろうの場合、口の中は汚れないようでも、唾液が出ないため汚れは落ちにくい。放置すれば、かむ力が弱まり、誤嚥性肺炎の原因にもなる。通院する体力がなくなったり、寝込んだりした高齢者に対しても、口腔ケアは不可欠だ。
                    朝日新聞 2010.10.7

魚食べない女性は自殺リスク上昇

国立がん研究センターはこのほど、魚やn-3系多価不飽和脂肪酸の摂取と自殺との関連についての研究で、「全体としては摂取量と自殺リスクとは関連しない」とする一方、女性に限っては、「魚の摂取量が非常に少ない人を平均的な摂取量の人と比べると、3.4倍のリスク上昇が認められた」とする調査結果を発表した。
 魚に豊富なエイコサペンタエン酸(EPA)やドコサヘキサエン酸(DHA)などのn-3系多価不飽和脂肪酸については、その栄養成分が循環器系疾患のリスクを下げるとともに、精神的な健康に対しても好ましい効果があるとする研究データが既に発表されており、動物実験でも実証されている。

 研究では、1990年と93年に岩手県二戸、高知県中央東、沖縄県宮古など全国9保健所管内に住んでいた40-69歳の男女約10万人のうち、2005年までの追跡調査期間に自殺した298人(男性213人、女性85人)について調査。研究開始から5年後に行った食物摂取頻度調査の結果から、魚やEPA、DHAの摂取量を推定し、摂取量ごとに男女それぞれ5グループに分けて分析した。
 それによると、全体としては男女とも、魚の摂取量やEPA、DHAの摂取量と自殺との関連は認められなかった。
 ただし、摂取量が最も少ないグループを平均的な摂取量のグループと比べると、女性に限って魚で3.4倍、DHAで2.0倍のリスク上昇が認められた。この関連は、男性では認められなかった。

 また研究では、喫煙や飲酒、持病などの自殺リスクを高める要因を持っている人と持っていない人に分けて同様の解析を行ったが、ほとんどで関連は認められなかったものの、飲酒をしない男性では、EPAやDHAの摂取量が最も多いグループの自殺リスクが最も少ないグループに比べてそれぞれ2.4倍、3.4倍となり、女性とは逆の関連が認められた。

 こうした調査結果から研究班は、魚は日本人の健康的な食生活を特徴付ける食品とされており、精神的な健康を保つために一定量の摂取は必要であるものの、「多く摂取することが自殺リスクを低下させるという予防的な関連は認められない」としている。

 詳しくは、国立がん研究センターの多目的コホート研究のホームページで。
( 2010年11月05日 19:46 キャリアブレイン )

全身の健康にかかわる唾液 虫歯防ぎ消化助ける働き

私たちが普段「つば」と呼んでいる唾液(だえき)は、どちらかというと汚いものや嫌なものというイメージでとらえられがちですが、”食べ物を飲み込むための水分”という以外にも全身の健康にかかわるさまざまな役割があります。
 まず第一に虫歯を防ぐ働きです。歯の表面のエナメル質は歯垢(しこう)と呼ばれる細菌のかたまりが作り出す酸によってわずかずつ溶け出して虫歯が始まるのですが、唾液は酸を中和して中性に戻すため、溶け出したエナメル質を再び表面に定着させるのです。唾液が少ないと、酸が中和されずに虫歯が
進行して元に戻らなくなってしまうことになります。次に消化を助ける働きがあります。口の中で食べ物を細かくくだき、唾液とよく混ざり合った状態で飲み込むことで、食道や胃の粘膜をさまざまな食物が持っている刺激から守っています。逆によくかまずに飲み込んでいると胃腸に負担をかけることに
なります。
 その他唾液には、口の中の汚れを洗い流して口臭を予防する働きや発ガン物質の働きを抑える力があることが分かっています。また最近では、唾液中のホルモンの働き
によって、全身のあらゆる細胞の新陳代謝を活発にすることが分かってきました。
                福島民友 2010.9.20

過去ログ