記事一覧

爪かみ しかると逆効果

 指先が荒れたり腫れたりして甘皮がささくれ立ち、いつも深爪になっている。子供の指先がそのような状態になっていたら、あかぎれ・しもやけなどの手荒れのほかに「爪かみ」の可能性がある。
 爪かみが激しい子供は神経質で緊張しやすいといった性格的な特徴があるほか、親が過干渉だったり放任主義だったりと、親子関係に情緒的な安定がない場合があるそうだ。
 そして親は爪かみに気付くと厳しくしかりつけ、子供はますます不安定になり爪かみがやめられなくなるという悪循環に陥りやすいという。
             読売新聞 2010.1.28

呼吸は“吸う”より“吐く”のが大事

悩みやストレスを抱えている時や、たっぷり頭を使った日など、消灯後なかなか寝付けないことがある。なんとかリラックスしようと、体勢を変えてみたり枕の位置を変えてみたり、もぞもぞ…。スムーズに眠りに入るコツなんてないものだろうか…?

「春先など季節の変わり目は、自律神経が乱れやすい時期です。ひどい時には不眠だけでなく、心拍が乱れたり、血液の循環が不順になったり、深刻な変調をきたすことも。そうした自律神経の乱れを整えるために“呼吸”が有効であることは、医学的にも証明されているんです.
「人は誰しもリラックスしている時には、落ち着いたリズミカルな呼吸を刻んでいます。逆に、不安に襲われていたり激しく落ち込んでいたりすると、呼吸が不自然に速まるなどリズムが乱れる傾向があります。酸素を十分に吐かないまま吸い込み続けることで起きる過呼吸などは、呼吸の乱れが引き起こす典型的な症状ですね。そこでヨガの世界で重視するのは、“吸う”ことよりも“吐く”動作。まず肺の中から炭酸ガスを大きく吐き出し、そのうえで取り込んだ新鮮な酸素が、肺から血液を通じて全身に行き渡ります。これもひとつのデトックス(毒素排出)です
深呼吸しようとすると、ついつい息を大きく吸い込むことから始めてしまうが、まずは肺の中の古い炭酸ガスを吐き出すのが先決。息を吐く動作は副交感神経を刺激し、逆に吸う動作は交感神経を刺激する。ヨガにおける呼吸法は、そうした人体の特性を踏まえたメソッドなのです。眠れない夜はいったん起きて布団の上に座り、背筋を伸ばして次のように呼吸を整えよう。
 「吐く・吸う・止めるというそれぞれの動作に5秒ずつかけるつもりでゆっくりと。息を吐くごとに、ひとつ…ふたつ…みっつ…と数えながら、心が落ち着くまで繰り返してください。呼吸を数えることで瞑想効果が得られますから、思考が巡りすぎて眠れない時にも効果的。最近は日々の緊張から腹斜筋や腹直筋が凝り固まっていて、十分に息を吐き出せない人も増えています。そんな時は、みぞおちのあたりを指で揉みほぐしてあげると、より自然に深い呼吸が行えるようになりますよ」

(R25編集部)

※コラムの内容は、フリーマガジンR25およびR25.jpから一部抜粋したものです
※一部のコラムを除き、R25.jpでは図・表・写真付きのコラムを掲載しております

虫歯でも歯周病でもないのに 歯が痛い

 歯の痛みというと、虫歯や歯周病などが原因だと思ってしまうが、実は、そうではない歯痛がある。
 非歯原性歯痛で次に多いのが神経因性疼痛だ。「歯に分布している神経に何らかの原因で傷がつき、過敏になった状態です。普通は痛くない程度の刺激(何かがちょっと触れるだけなど)でも、脳が痛みと感じてしまう。神経の末端が過敏な場合は、局所麻酔薬の軟膏を痛みの感じる部分に塗る。麻酔により痛みが消えます。
 神経の中枢まで過敏なら、三環系抗うつ薬で治療します。神経因性疼痛でもない場合に考えられるのは、副鼻腔炎、帯状疱疹、群発頭痛や片頭痛、うつ病、まれには狭心症や心筋梗塞などである。非常に少数だが、あらゆる可能性を検討しても原因が分からない「非定型歯痛」もある。原因は不明であるが、三環系抗うつ薬で改善可能であり、将来はその原因も解明されるであろう。
             日刊ゲンダイ 2010.2.22

ドライマウス 生活変え改善

口が乾く「ドライマウス」(口腔乾燥症)。クッキーが食べられない、世間話ができないなど、放置すれば日常生活に支障をきたす。背後にはさまざまな原因があるが、飲み薬の種類や生活習慣を変えることで改善するケースも多い。ドライマウスに悩む人は、滞在患者を含め人口の25%程度と見積もられている。
 抗うつ薬や睡眠導入剤、高血圧の薬、花粉症対策の抗ヒスタミン剤などには、口が乾く副作用がある。支障がない範囲で服用量を減らしたり、別の薬に変えるなどの対策で改善する。ストレスが原因になるケースも少なくない。
 唾液腺は自律神経の影響を受けており、緊張すると口がカラカラになるのは、交感神経が唾液腺の働きを抑えるためだ。職場環境や人間関係、家族の介護といったストレスにさらされ続けることで唾液分泌が減る。
 ドライマウスにならない生活とは。口のまわりの筋肉を鍛える手軽な方法もある。「いー」と言いながら口を横に広げた後「うー」と言いながら口をとがらせるしぐさを繰り返すとよい。また、舌を上あごにつけてはじかせるように「タン、タン」と鳴らす運動は、舌の筋肉を鍛える。舌が上あごにきちんと収納され、口も自然と閉じてくる。
             毎日新聞 2010.2.26

歯周炎とリウマチ性関節炎

近年、歯周炎と全身疾患の関係が注目されている。歯周炎に対して喫煙、糖尿病、遺伝子多型などが危険因子として作用し、その有無によって歯周炎の発症頻度や重症度が異なることが疫学研究で明らかにされた。逆に、全身疾患の発症、進行に歯周炎が影響することも明らかとなり、心臓、循環器系疾患、早産、低体重出産、糖尿病や誤嚥性肺炎などの全身疾患のリスクが歯周炎により高まることが報告されている。
 今後、歯周病と全身疾患の関わりはペリオドンタルメディシン(歯周医学)として歯科、医科提携の重要な鍵を握っていると考えられる。
 最近、臨床的または疫学的研究により、歯周炎の罹患率、歯の喪失がリウマチ性関節炎患者において増加する傾向にあることが明らかになってきた。
★結論
 多くの臨床的、疫学論文において、RA患者には、歯周炎罹患、歯の喪失が高率に認められることが報告されている。また、慢性的に進行する歯周炎は、RAにおける免疫反応に誘導された炎症の発症、遷延化への直接的な原因となり得ると考えられる。
 さらに、両疾患に共通する遺伝的、環境的、行動に関する因子が症状を装飾している。RA関連因子のなかで歯周炎の発症・進行に関与する新たな経路が解明されると予想される。
             日本歯科医師会雑誌 Vol62 №12 2010-3

「 最近の景気動向につきまして 」 

政府が3月に発表した月例経済報告では、景気の現状について「着実に持ち直し
てきている」と基調判断を8ヶ月ぶりに上方修正しました。企業収益が改善して設
備投資が下げ止まりつつある、また、雇用や所得の悪化に歯止めがかかり、個人
消費や住宅着工が持ち直してきた・・などを挙げています。
 2月の消費動向調査も2ヶ月連続で前月を上回っています。企業業績が最悪期を
脱し、失業率の悪化に歯止めがかかりつつあることが消費者心理の改善につなが
ったと内閣府は基調判断を「ほぼ横ばい」として、こちらも7ヶ月ぶりに上方修正
しています。
 また、民間の経済研究所が発表している「世界景気インデックス」の1月までの
日本の「景気天気図」では、9ヶ月連続で上昇し、約3年ぶりに「薄日」となりま
した。世界、米国、EUは依然「嵐」で、BRIC'sの国々はロシアの「雨」を除き
「快晴」となっています。

 政府は昨年12月30日に「新成長戦略(基本方針)~輝きのある日本へ~」を発
表しました。6月初めを目途に「成長戦略実行計画(工程表)」を含めた「成長戦
略」のとりまとめが行われております。成長戦略を速やかに実行に移す観点から、
戦略が掲げる6つの柱ごとに、予算、法律、税制など、また着手すべき施策を「早
期実行プロジェクト25」として取りまとめられています。
 戦略は、「強みを生かす成長分野(環境・エネルギー、健康)」、「フロンテ
ィアの開拓による成長分野(アジア、観光・地域活性化)」、「成長を支えるプ
ラットフォーム(科学・技術、雇用・人材)」の3つの分野、6つの柱となってい
ます。
 「健康」に関する柱である「ライフ・イノベーションによる健康大国戦略」で
は、2020年までの目標、新規市場45兆円、新規雇用280万人を掲げ、「医療・介護・
健康関連産業の成長産業化」、「日本発の革新的な医薬品、医療・介護技術の研
究開発促進」など5つの施策が挙げられています。

 歯科産業界の代表を務めます日本歯科商工協会では、日本歯科医師会・日本歯
科医学会の皆様にご指導いただいてまとめ、提出いたしました「歯科医療機器産
業Vision」の早期実行最重点テーマとして、「健康長寿社会づくりのお手伝い=
日本歯科商工協会の使命」として以下の4つのテーマを提言いたしております。

1、高齢者歯科に基づいた介護、在宅、訪問診療用器材の開発
2、Minimum Invasive Dentistryの普及による8020社会のベース作り
3、人工臓器(インプラント等)・再生医療による生体機能の回復
4、デンタルニューネットワークの構築

 日本は、現時点で既に超高齢社会(65歳以上の高齢者の人口割合が21%以上)
に突入し、今後も高齢化のスピードが加速する見込みです。医療・介護・健康分
野を日本の成長牽引産業に位置づけた戦略が始動しようとしています。私どもは、
「生きる力を支える医療=歯科医療」の発展のため、更に上記4つのテーマを最
重点テーマとしてスピードアップした活動を推進いたします。

 経済の景気動向の持ち直し、政府の新成長戦略の推進、また、本日からの保険
点数改正により、このところの閉塞感を突破することが期待されております。

「平成22年度 第1回医療安全講習会」のご案内

1.日時  平成22年4月28日(火) 17:30~
2.場所  旭川赤十字病院 2号館2階 講堂
3.演題 「医療安全 全国共同行動」における当院の取り組み(経
過報告)
医療安全推進室 専任リスクマネージャー  栗原篤子
4.申込  医療機関職員(職種問わず)
出席される方は4月28日(水)午前中までに、地域医療連携室(27-8585)までご連絡下さい。

医科歯科医療連携フォーラム2010

 去る平成22年3月28日(日)13時30分~17時に中小企業大学旭川校にて上記フォーラムが開催されました。演題は、がん治療における緩和ケアと口腔ケアの連携で演者は、下記の3人でした。
①緩和ケアの考え方:旭川医大緩和ケア診療部阿部泰之先生
②緩和ケアと連携する口腔ケア:旭川医大歯科口腔外科
               小神順也先生
③緩和ケアと口腔ケアの関わりと連携の将来像:旭川医大看護部
               笹田豊枝先生
 旭川医大における緩和ケアと口腔ケアとの連携についての講演で大学病院内での連携についてでした。緩和ケアは、なかなか認知されることが少なく主に現在では、がん患者のターミナルケアとしてしばしば扱われることがあります。
 3演者の先生の日頃の診療について精力的に行われているようでした。参加者からは、大学内での連携と大学外との連携について今後どのようにしていくのか?退院した患者のフォローについての質問があり今後の課題として考えていくとのことでした。

過去ログ