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歯科医師の医科麻酔科研修GLの順守で学会声明

 日本麻酔科学会はこのほど、同学会理事長の声明「歯科医師の医科麻酔研修のガイドラインの遵守」を発し、注意喚起した。ガイドライン(GL)が策定されているにもかかわらず、2019、2020年度に行われた2度の研修実施状況調査により「GLを理解していない、あるいは読んでいない」75.8%など、順守されていない可能性を示唆する結果が得られたという。同学会は、「歯科医師の医科麻酔研修を行っていただくよう、再度お願いする」とし、「医科麻酔研修を行う歯科医師がどのような麻酔科研修(到達点)を希望するのかを調査し、研修内容や期間を再検討する予定」としている。

コロナで自宅療養中に40代男性死亡 旭川 、基礎疾患の確認徹底へ

【旭川】旭川市で3月、新型コロナウイルスに感染した40代の男性が自宅療養中に亡くなっていたことが17日、分かった。男性は心臓疾患があったが、診察した病院から市保健所に情報が伝わっていなかった。市保健所は市内医療機関に対し、感染者の発生届に基礎疾患についての記載を徹底するよう求めた。

 市保健所によると、男性は3月中旬、市内の病院で新型コロナ検査と診察を受け、陽性が判明。この病院は基礎疾患を把握したが、感染者の発症日やワクチン接種状況などを市保健所に連絡する発生届に記載していなかった。市保健所は健康観察のため、発生届の受理日と翌日に男性と同居家族に電話連絡を複数回試みたがつながらなかった。翌々日に同居家族と連絡が取れ、男性の様子を確認してもらったところ心肺停止状態で、死亡が確認された。

認知症予防に役立つ食べ物とは?

抗酸化物質を豊富に含む緑色の葉野菜や色鮮やかな果物は体に良いことが知られているが、脳の健康にも良い影響を与える可能性のあることが新たな研究で示唆された。血液中に3種類の重要な抗酸化物質が含まれる量の多い人では、量が少ない人と比べて全ての原因による認知症の発症リスクが低いことが示されたという。米国立老化研究所(NIA)のMay Beydoun氏らによるこの研究結果は、「Neurology」に5月4日発表された。

 この研究でBeydoun氏らは、身体検査と聞き取り調査、抗酸化物質の血中濃度を測定する血液検査を受けた45~90歳の男女7,283人のデータを分析した。対象者は抗酸化物質の測定値が高い群、中程度の群、低い群の3群に分類された。追跡期間は平均16~17年間(最長26年間)で、血中濃度を測定した抗酸化物質は、ビタミンA、C、およびEと、カルテノイド類だった。

 その結果、カルテノイド類のうちのルテインとゼアキサンチンの血中濃度が高い群では、これらの血中濃度が低い群と比べて認知症の発症リスクが低いことが示された。これらの抗酸化物質が1標準偏差(SD;平均値からのばらつきを表す指標)増えるごとに、認知症の発症リスクは7%低下していた。ルテインやゼアキサンチンは、ケールやホウレンソウなどの緑色の葉野菜やブロッコリー、エンドウ豆などに含まれている。

 また、同じくカルテノイド類のβクリプトキサンチンについても、1SD増えるごとに認知症の発症リスクが14%低下することが示された。βクリプトキサンチンは、オレンジやパパイヤ、カキなどのオレンジ色の果物に含まれている。

 しかし、抗酸化物質が認知症の発症リスクに与える影響は、教育や収入、身体活動といった因子を考慮して解析すると減弱した。このことからBeydoun氏らは、「これらの因子が、抗酸化物質と認知症発症の関連に関与している可能性がある」との見方を示している。

 この研究に資金を提供したNIAのサイエンティフィック・ディレクターのLuigi Ferrucci氏は、「濃い緑色の葉野菜とオレンジ色の色素を含む果物を豊富に摂取する健康的な食事は、抗酸化サプリメント(以下、サプリ)の使用の有無にかかわらず認知症の発症リスクを低下させる可能性がある。それが今回の研究から分かった重要なポイントだ」と説明する。そして、「抗酸化物質と脳の健康の関連を証明するには、長期のランダム化比較試験を実施して、慎重に管理された量の抗酸化サプリの摂取により、その後の認知症の発症者数が抑制されるのかどうかを確認するよりほか方法はない」と付け加えている。

 研究グループは、今回の研究は1回の血液検査のデータのみに基づくものであり、生涯にわたる抗酸化物質の濃度が反映されたものではないことにも留意する必要があるとしている。Ferrucci氏は、現状では、脳の健康のために1日にどの程度の抗酸化物質を食事やサプリから摂取すべきかについては明確になっていないことを指摘。「潜在的なリスク因子に加え、どのような食事や生活習慣が保護的要因となるかについて調べるには、健康な人を対象に、認知症発症について長期的に追跡する必要がある」と述べている。

ウィルス感染対策としての口腔ケア

日本歯科医師会は、新型コロナウィルスなど感染症対策における歯科の重要性に関する情報として、岡山理科大学獣医学部微生物学講座教授の森川氏が執筆監修した「ウィルス感染対策としての口腔ケア~歯磨剤の新型コロナウィルスに対する不活性化効果}をホームページに掲載した。
 試験管内の実験結果では、virus感染対策としての口腔ケアは有用性があると考えられる。

銀歯、7月も9%値上げ ロシア侵攻前から26%増

厚生労働省は18日、医療機関が治療に銀歯を使った場合に受け取る「公定価格」を、7月に約9%引き上げることを決めた。ロシアのウクライナ侵攻に伴う銀歯の材料パラジウムの価格高騰が響いた。2月の侵攻開始以降、5月の緊急改定を含めて、今回が3度目の引き上げとなる。侵攻前に比べると約26%の値上げになる。

 価格は治療部位によって異なるが、患者の窓口負担が3割の場合、奥歯1本当たりの詰め物は現在より約200円、侵攻前より約500円高くなる。

 ロシアはパラジウムの主要産地。ウクライナ侵攻により供給不安が高まり、医療機関の仕入れ価格が高騰している。厚労省は市場価格の変動に合わせ、原則3カ月に1度、公定価格を見直している。

 厚労省が18日の中央社会保険医療協議会(中医協、厚労相の諮問機関)で、7月1日に現在の1グラム3413円を3715円にすると報告した。5月の緊急改定では、価格を約8%引き上げた。

食事で認知症予防を 玉野の病院、朝食試食会始める

高齢化とともに認知症患者の増加が見込まれる中、由良病院(玉野市深井町)は4月から認知症予防の朝食メニュー試食会を始めた。認知症病棟で比較的状態が安定している朝に必要栄養素を摂取できるよう工夫してきた経験を伝えるとともに、専門医や管理栄養士の講座を通じ、地域に認知症への理解を広め、自発的に予防に取り組んでもらう。

 「認知症の根本的な治療はない。だからこそケアをしっかりする必要がある」「一人だけでケアしないで専門職に相談して」。4月26日の初回。精神科専門医、認知症診療医でもある南辰也院長が、集まった地域住民ら22人に認知症の基礎知識を優しく語りかける。

 吉田孝栄管理栄養士は「何か一つ食べれば予防できるものではない」として、バランスのよい食事▽摂取カロリーを守る▽塩分・糖分を控える―といったポイントを説明した。

 試食のメニューは、雑穀めしを主食に、サケの明太子あえ、厚焼きたまご、ヒジキの煮付け、ブロッコリーのごまあえ、ゆずなますをワンプレートに盛り付け。具だくさんのみそ汁を添えた。副菜は作り置きでき、朝から食物繊維、ミネラル、葉酸など幅広い栄養素を取れるようにしている。参加者は「朝からしっかり食べた方がいいんですね」「塩分が控えめでもおいしい」などと味わった。

 当面、月1回のペースで実施していき、将来的には朝食を提供する認知症カフェの開設を検討している。南院長は「初回から大勢参加いただきうれしい。認知症は誰がなってもおかしくない病気。地域の皆さんと一緒に予防の取り組みを進められれば」と話している。

頭頸部がん「光免疫」新治療開始 浜松医大病院、体の負担軽く

浜松医科大付属病院(浜松市東区)は4月から、口やのど、鼻など頭頸部(とうけいぶ)にできるがんに対応した新しい治療法「頭頸部アルミノックス治療(光免疫療法)」を開始した。県内の医療機関では初めての実施で、患者の治療の選択肢が広がることが期待される。

 治療の対象は口腔(こうくう)、咽頭、鼻腔(びくう)、喉頭などのがん患者。手術や放射線治療といった標準的治療では切除不能だったり、治療後に再発が確認されたりと一定の要件を満たす必要がある。

 がん細胞表面のタンパク質と結合し、光に反応する性質を持つ抗体入り薬剤を点滴で投与した後、患部に近赤外線レーザーを当て、がん細胞を破壊する。副作用防止のために実施後の約1カ月間は直射日光を浴びないように注意しなければならないが、高齢患者らの体の負担が比較的少ない。

 同病院では、4月20日に耳鼻咽喉科の三沢清教授、望月大極助教らが舌がんの80代患者に同治療を実施した。時間の経過とともにがん細胞が死滅し始めた様子が確認できたという。

 頭頸部がんは、国内で年間約2万8千人が発症するとされ、食事や会話など日常生活への影響も大きい。三沢教授は「治療の新たな選択肢の一つとして、今後も患者さんにしっかりと提供していきたい」と話している。

松野官房長官、佐藤厚労副大臣らが日歯を訪問しコロナワクチン接種や歯科用金属問題で意見交換

日本歯科医師会は、4月13日から上記者と面談し、新型コロナワクチンの3回目接種や歯科用貴金属の価格急騰について意見交換した。

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