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医師国家試験、感染者は「受験を認めない」

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に感染した受験生への対応をめぐり、文部科学省が大学入学共通テストの救済措置を発表、大学の個別試験についても再追試を設けるように要請する方針を示すなど、大学入試はコロナ対応に追われている。

 一方、2月5、6日に控える医師国家試験について、厚生労働省は感染者の受験は認めないとする方針を示しており、追試も予定していない。今後も方針に変更はない予定といい、厚労省の担当者は「受験機会の確保も重要だが、感染拡大の防止も重要な観点。議論した上でこの対応となった」と苦悩をにじませる。

 厚労省は「医療関係職種国家試験における新型コロナウイルス感染症対策について」として、対策を発表(詳しくは、厚労省ホームページ)。「新型コロナウイルス感染症に罹患し、入院中、宿泊療養中または自宅療養中の受験者は、受験を認めない」とした。試験場入り口では検温を実施し、37.5度以上あった場合は迅速抗原検査を実施。結果が陽性だった場合は、受験することができない。

 濃厚接触者については、初期スクリーニングの結果が陰性であり、受験日当日も無症状、公共交通機関を利用せずに会場に行き、別室で受験するとの条件を満たすと受験が可能だ。検温で37.5度以上だった場合も、陰性の際は別室で受験できる。

 今回の対応は、2020年度の医師国家試験の対応とほぼ類似している。2020年度は抗原検査の後にオンライン診療を実施していたが、医療用抗原検査キットの販売が開始されるなど検査キットの精度の高まりを受け、2021年度は抗原検査のみで判断することとした以外、変更はない。

 2020年度に会場でCOVID-19陽性と判断され、受験できなかった受験生はいなかった。一方で、受験会場に来なかった学生が受験しなかった理由は確認しておらず、COVID-19を理由に受験できなかった人数を把握するのは困難だ。厚労省の担当者は「受験しなかった人数の推移は注視していた」と言う。医師国家試験での受験者数を見ると、2020年度は出願者1万160人に対し受験者9910人(97.5%)、2019年度は出願者1万462人に対して受験者1万140人(96.9%)、2018年度は出願者1万474人に対して受験者1万146人(96.7%)と、COVID-19流行前後で受験割合に大きな差はなかった。

 「なんとか受験機会の確保をしたいと追試等も検討した」(同担当者)が、「医療関係職種の国家試験はしっかりと問題を用意しなければならず、医師国家試験ならば100人近い関係者が問題作成に関わっている。もう1回実施しますというのは難しい」と判断。陽性者の別室受験などについては、「受けに来てもらう最中に感染を引き起こすといけない。感染拡大防止も重要な観点であり難しい」と実施しない理由を述べた。

米で男性の口腔咽頭がん発症率と死亡率が増加

2001-17年の米国がん統計(USCS)、National Center for Health Statistics、監視・疫学・最終結果プログラムのデータを用いて、米国の全50州およびコロンビア特別区(DC)にみられる口腔咽頭がん(OPC)発症率および死亡率の経時的傾向を横断研究で検討した。

 その結果、2001-17年に全米で口腔咽頭がん26万182例が特定され、80%が男性患者、65%がregional stageだった。男性の口腔咽頭がん発症率の年変化率は2.7%の増加が見られ、非ヒスパニック系白人および65歳以上が3%超、regional stage口腔咽頭がんが3.1%と高かった。女性の発症率の年変化率は0.5%で、regional stageの口腔咽頭がんでは1.0%だった。男女ともに発症率の増加度は南東部および中西部が最も大きく、年変化率は男性で3.5%以上、女性で2%以上だった。2006-17年のOPC発症率に基

喉の動き把握、嚥下訓練を手助け 帯状センサー搭載のヘルスケア機器開発 バンドー化学

産業用ベルト大手のバンドー化学(神戸市中央区)は、飲食物をのみ下す嚥下(えんげ)機能の回復訓練を手助けするヘルスケア機器「B4S(ビーフォーエス)」を開発した。伸縮性のある帯状のセンサーで喉の動きを可視化し、患者が納得して訓練に取り組めるとして、医療機関や高齢者施設に売り込んでいる。(森 信弘)

 同社は2015年に伸縮性センサーを開発した。足関節のぐらつきや呼吸などを計測でき、医療機器に活用されている。センサーを搭載したヘルスケア機器の販売は初めてで、藤田医科大学と共同開発した。

 B4Sは、本体の帯状センサーを喉に当てて、唾液をのみ込むなどして嚥下能力を測定する。センサーは喉の動きに連動し、伸び縮みを電気信号に置き換えて情報端末に波形で表示する。これにより嚥下の回数や間隔を確認できる。

 加齢で機能が低下すると、食べ物などが細菌とともに誤って気管に入り、肺炎を引き起こす。厚生労働省によると、誤嚥(ごえん)性肺炎は20年の日本人の死因で第6位だった。ただ、機能の回復訓練は、リハビリを支える言語聴覚士らが患者の喉に指を当てて実施することから、嚥下の状態を本人に分かりやすく伝えるのが難しかった。

 情報端末を含むセットで18万円(税別)。同社の担当者は「食べることは人生の楽しみの一つ。嚥下障害や予備軍の人に使ってもらって、生活の質の向上に貢献したい」と話している。

餅詰まらせ心肺停止 小松の80代、県内4人搬送

石川県内で1、2日、餅を喉に詰まらせた80代~90代の男女4人が救急搬送された。このうち小松市の80代男性は搬送時に心肺停止で、白山市の80代女性は重症とみられる。

 小松市と白山野々市広域両消防本部によると、男性と女性はいずれも1日午前に餅を喉に詰まらせ、家族が通報した。能美市の80代と90代女性は命に別条はない。

 消防は高齢者が餅を食べる際は小さく切るなど、注意を呼び掛けている。

所得ある後期高齢者 10月から患者負担2割に

一定の所得のある後期高齢者の患者負担2割化は来年10月から施行される。後藤茂之 厚労相と鈴木俊一 財務相の来年度予算の大臣折衝で決まった。

 全世代型社会保障の実現で、現役世代の保険料負担の上昇を抑制するためのもの。今後、持続可能な社会保証制度を構築する観点から、給付と負担のバランスなど能力に応じた負担のあり方など、さらなる改革を推進するとしている。

 なお、予算の社会補償関係費は、自然増を6,600億円と見込んで概算要求をしていたが、薬価材料改定1,600億円程度、10月からの後期高齢者の2割負担導入分など改革努力によって4,400億円程度に抑えたと説明した。

【歯科通信】

認知症保険「歯が健康」だと保険料を割引きに

 「歯の健康度」によって保険料を割り引く認知症保障保険「認知症保険toスマイル」がネオファースト生命(本社・東京都品川区、徳岡裕士 社長)から12月1日に発売された。

 「歯の健康度」による保険料割引は、保険業界では初となる。同保険は、認知症と診断され、要介護1以上と認定された場合に保険金が支払われる。40歳から契約でき、70歳になった年に永久歯が20本以上残っていれば、以後の保険料を1~3割程度を割引く仕組みになっている。

【日本歯科新聞】

歯科での抗生物質使用薬剤耐性のリスク警告

歯科で急性症状への対応として投与される抗生物質の80%は不必要で、予防的に投与されるものの80%は有害。マンチェスター大学歯学部のウェンディ・トンプソン氏らイギリス、インドの研究者らは、歯科医療現場で使用される抗生物質が薬剤耐性(AMR)によるリスク要因となるとの警告を、世界歯科連盟(FDI)機関誌の『IDJ』71号のコメンタリー欄に掲載した。できるだけ長く人類が抗生物質の利点を享受し続けられるよう、各国の総合的な対策に沿った適正使用を提唱している。


【歯科通信】

市立旭川病院・感染症センター公開 全個室にWi―Fi 患者増なら使用前倒しも

市立旭川病院は27日、新型コロナウイルスなどの感染症患者を受け入れる「感染症センター」を、報道機関に公開した。一般病棟とは別棟の感染症病棟を大幅改修し、病床数を6床から9床に増床、全室個室でシャワー、トイレを完備した。旭川市保健所などの認可を受けて1月中にも使用を始める予定だが、新型コロナの状況次第では前倒しする可能性もある。

 鉄筋コンクリート7階建てでセンターは1~6階。4~6階が病床で、1、2階が問診室や診察室、3階は看護師らの更衣室や休憩室となっている。建物内は気圧を屋外より低くし、汚染された空気が外に出ない仕組み。全室でWi―Fiを使えるようにし、患者がスマートフォンなどで、家族と連絡を取りやすくした。2~6階には、身体障害者用のトイレも新設した。

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