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統合失調症の認知力低下、発症10年以上前に始まる

 精神病性障害で初めて入院した患者の縦断コホート研究(Suffolk County Mental Health Project)のデータを用いて、精神病性障害患者428例(統合失調症212例、他の精神病性障害216例)の一般認知能力の長期的な推移をコホート研究で調査。学校の記録および診療記録から入院前の認知スコアを抽出し、精神障害発症から6カ月後、24カ月後、20年後および25年後の経過観察時の神経心理学的検査に基づき認知スコアを算出した。

 精神障害発症時の平均年齢は27歳だった。認知能力の変化に正常、低下、悪化の3つの段階が観察された。統合失調症患者では、発症14年前から知能指数(IQ)0.35ポイント/年(P<0.001)の割合で認知機能が低下し始め、他の精神病性障害患者(年IQ 0.15ポイント低下、P<0.001)よりも低下速度が有意に速かった。発症22年後、統合失調症患者と他の精神病性障害患者ともに、IQが0.59ポイント/年(P<0.001)の割合で低下していた。

「取り残された」支援なく コロナ後遺症、募る不信感

 新型コロナウイルスの感染者数は減少傾向で、政府は社会経済活動の全面再開を探る。一方で重い後遺症に苦しみ、生活に支障を来す人が全国で相次いでいる。各党の参院選公約で後遺症への言及はほとんどない。症状を訴える夫妻の夫は「国は何もしてくれない。取り残されてしまったと感じる」と政治への不信感を募らせる。

 どうにもならない倦怠(けんたい)感。少し無理をすると激しい疲労で身動きできなくなる。北海道東部に住む60代の夫と50代の妻は2年以上、体の不調が続いている。夫は一時ほぼ寝たきりとなって休職し、今も外出は難しい。体調不良をこらえながら妻が介助している。

 夫妻は2020年2月、道内のホテルに宿泊した後、せきや発熱などコロナの症状が出た。夫が1週間後に受けたPCR検査は陰性。妻は検査を受けられなかった。夫はひどいだるさや耳鳴りにさいなまれ、妻の体調も悪化した。

 地元の病院を回ったが「精神的なもの」と相手にされず、医師に「コロナかも」と尋ねると鼻で笑われたことも。夫は「保健所に連絡しても『なんのために電話してきた』と言われた」と憤る。

 20年8月に車で4時間かかる道内の医療機関を受診。2人とも筋痛性脳脊髄炎/慢性疲労症候群(ME/CFS)と診断された。ウイルス性疾患流行後に集団発生することが知られており、コロナ感染後に発症するケースが多発している。

 オンライン受診した東京の専門医には「典型的なコロナ後遺症だ」と明言された。だが検査が陽性でなかったため自治体の相談窓口は対応してくれず、支援の枠組みからこぼれ落ちている。

 妻は「誰も助けてくれない。先が見えず、夫の症状が本当にひどかった時は死ぬことも考えた」。夫は「医師が対応しないと福祉も動かない。同じ境遇の人は大勢いるが、一部の医師が奮闘しているだけで政府は何もしていない」と吐露した。

 外国人観光客の受け入れが再開し、新たな観光支援事業も取り沙汰される。岸田政権は防衛費の大幅増を掲げ、参院選では安全保障が争点の一つに。妻はもどかしそうな口調で言った。「こっちにも安全をくれ。コロナは終わっていない。後遺症をなかったことにするのだけはやめて」

骨太の方針への記載求める提言案を示す

自民党の人生100年時代戦略本部「国民皆歯科健診実現PT」が18日、自民党本部で開かれ、骨太の方針への記載事項についての提言案が示された。

 案では(1)「国民皆歯科健診の実現に向けた具体的な検討」 (2)「全身の健康と口腔の健康に関する科学的根拠の更なる集積」 (3)「オーラルフレイル対策や疾病の重症化予防につながる口腔健康管理の充実」 (4)「医科歯科連携を始めとする関係職種間や関係機関間の連携」 (5)「歯科におけるICTの推進」 (6)「歯科衛生士、歯科技工士の人材確保」の六つの記載を求めている。

 提言案では、人生100年時代に向けて、健康寿命の延伸が重要な課題となっており、口腔の健康が全身の健康につながる点が、2017年から5年連続で骨太の方針に記載されていると説明。口腔の健康を保つことが、健康寿命の延伸だけでなく、合理的な医療費の抑制につながるとして、定期的に歯科健診を受ける重要性を強調した。
【歯科通信】

自民党 スポーツ歯科支援議連が発足

マウスガードの普及を目指す自民党・スポーツ歯科を支援する議員連盟(スポーツ歯科支援議連)が発足した。

 5月17日には設立総会が開かれ、遠藤利明 衆議院議員が会長に就任。他の役員は会長一任となった。総会では日本スポーツ協会公認スポーツデンティスト協議会の杉山義祥 会長が今後の課題についての考えを述べ、「スポーツマウスガードを医療用具として公的保険の対象とする」「マウスガードの装着を義務とする競技種目を増やす」「各競技におけるデンタルサポート体制を強化する」の三つを要望した。

 来賓を代表して日歯の柳川副会長は挨拶の中で、スポーツ歯科の活躍の場が増えてきている一方で、「全体を見るとスポーツ歯科の普及はこれからだと考えている。競技団体によってもかなり温度差がある。学校の教育現場でもまだまだこれからという状況なので、議連の先生方のお力をいただき、ご指導賜りながら普及を目指したい」と話した。


【歯科通信】

ウクライナ支援の義援金3,447万円集まる

 日本歯科医師会では、ロシアからの軍事侵攻を受けているウクライナ国民に対する人道支援のため、令和4年3月16日~同4月28日まで義援金を募った。

 5月13日に、全国の日本歯科医師会の会員をはじめ歯科医師会などから集まった34,470,278円(4月28日現在)を日本赤十字社「ウクライナ人道危機救援金」に送金している。


【日歯プレスリリース】

歯科技工所の7割「後継者がいない」

歯科技工所の7割が「後継者がいない」と回答している。日本歯科技工士会が自営者と勤務者各1,500人、計3千人を対象に調査した「2021歯科技工士実態調査報告書」によるもので、自営者420人、勤務者571人から回答を得ている。

【歯科通信】

金パラ問題

 日本歯科医師連盟の高橋会長は4月28日の記者会見で、国の施策に金パラ合金の代替素材の活用拡大の検討が明記されたとして、「解決の糸口がみえてきた」「ハイブリッドセラミックスの適応拡大が主となると思っている」などの私見を述べた。

 同月26日「原油価格・物価高騰等に関する関係閣僚会議」で示された「新たな価格体系への適応の円滑化に向けた中小企業対策等」の中に、金パラの価格高騰への対応として代替素材の活用拡大が明記された点に言及したもの。

【歯科通信】

食物アレルギー、卵の9割とピーナツの3割が6歳までに消失

1歳小児5276例を対象に、6歳までのピーナツおよび卵アレルギーの自然史を人口ベースの縦断研究(HealthNuts研究)で調査。1歳時点で食物アレルギーがあった小児(ピーナツアレルギー156例、生卵アレルギー471例)および1歳以降に感作または食物反応が新規に発現した小児を6歳まで追跡して、食物感作およびアレルギーを評価した。

 その結果、6歳までに新たに発症した食物アレルギーは、卵アレルギー(0.09%)よりピーナツアレルギー(0.7%)が多かった。6歳までに消失した食物アレルギーは、ピーナツアレルギー(29%)より卵アレルギー(89%)が多かった。6歳時点での全体的な加重有病率は、ピーナツアレルギー3.1%、卵アレルギー1.2%だった。

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